今回は、鳥栖市のNPO法人九千部クラブを訪問し、整備箇所の視察や竹伐採体験を行いました。NPO法人九千部クラブは、荒廃森林や農地の保全・管理、また環境教育に関する事業を行っている団体です。環境教育では、地域の子どもクラブ等で、伐採した竹を活用した「昔あそび」のイベントを開催するなど、自然と共存する心を育てる活動を行っています。
まず、クラブの皆さんが整備している場所を拝見しました。竹と木が混生している現場を目の当たりにし、とても違和感を覚えました。クラブの方のお話しによると、タケノコを採るために勝手に竹が植えられ、その竹がだんだん生育地域を広げてきた結果、混生状態になっているようです。竹は既存の植生に悪影響を及ぼしてしまうことから、基本的には全て伐採をしなければなりません。非常に大変な作業ですが、クラブの皆さんは長年その作業に取り組んでいらっしゃいます。また、視察した場所は葛籠(つづら)城の跡地であり、竹の伐採は、この貴重な遺跡周辺の環境整備にもつながっているということを知りました。
現場で色々お話を聞いた後、竹の伐採がどのような作業か知るために、実際にのこぎりを使って体験をしました。竹の表面が堅く最初にのこぎりの歯を食い込ませるのが難しかったのですが、クラブの皆さんのアドバイスの元、無事伐採することができました。今回は、比較的若く柔らかい竹を選んでいただいたそうですが、さらに堅い竹も多いそうです。切り倒した後も、枝をすべて落とさなければならず、時間と人手がかかる大変な作業であるということを身をもって体験出来ました。
体験後、伐採した竹を活用して作った竹ゴマや竹ぽっくりなどのおもちゃを見せていただきました。このようなおもちゃ作りや昔あそびなど自然と触れ合う機会を通して、子どもたちに森の大切さを伝える活動が行われていることを、非常にありがたく思いました。
クラブの皆さんの活動が佐賀県の森林を守る大きな助けになっていますので、引き続きご尽力いただければと思います。
【山口知事のさー行こう!!】
初めて体験した竹の伐採を通じて、森林を守る活動の大変さを改めて知ることが出来ました。県としても、これから若い世代も含めて、森林を守るということがどれだけ大切なことなのかをしっかり伝えていきたいと思います。
長年にわたって森林を守る活動が行われている佐賀さいこう!