「増田神社」は日本で唯一警察官をまつる神社です。増田神社のご神体としてまつられている増田敬太郎巡査は、明治28年にコレラが流行していた高串地区に派遣され、3日間不眠不休でコレラ対策に奮闘するも、自らもコレラに感染し殉職しました。しかし、3日間で地区の人々に感染対策を徹底していたこともあり、増田巡査の死後、高串地区のコレラは完全に収束。このことに深く感謝した高串地区の人々は、遺族から遺骨の一部をもらい受け、高串地区の秋葉神社の一角に埋葬しました。その後、増田巡査の偉業は地区外にも伝わり、増田巡査と秋葉神社が合祀され、現在の増田神社となりました。神社の石碑には、増田巡査のことを「千年に伝えんとす」と刻まれています。
初めに、増田神社を参拝しました。地区の皆さんが週に1回掃除をされているため、とてもきれいな境内と参道で、今もなお、地区全体で増田巡査の偉業が顕彰され、大切に語り継がれていることが強く感じられました。神社では、増田巡査の直筆のお手紙や当時の衣服も見せていただきました。また、高串地区の武田区長さんから、増田巡査が感染症の拡大を防いだことにあやかり、コロナウイルス感染症の発生後、増田神社を参拝される方が増えたというお話を伺いました。
次に、増田神社の近くにある、地元の田野小学校に向かいました。現在6年生の皆さんが5年生のときに、地区の皆さんを取材して作成した増田巡査の記事は、令和3年9月号「市報からつ」の市報200号記念特集として紹介されました。広報紙は令和4年の市町広報コンクールの広報紙部門で最優秀賞を受賞しました。学校では、10名の生徒の皆さんから、増田巡査の偉業や地区の人々の想いを教えてもらいました。とてもわかりやすい内容でさらに理解が深まりました。これまで地区の先輩方がずっと繋いできた増田神社や増田巡査への感謝の想い、自分たちの生まれ育った地域のことを、今度は生徒の皆さんが語り継いでほしいと思います。
最後には、皆さんから質問を受け、増田神社を見学した感想だけでなく、肥前町への想いや小さい頃の将来の夢など幅広くお話をして、とても楽しい時間となりました。
【山口知事のさー行こう!!】
高串地区の皆さまと田野小学校6年生のみんなとたくさんの話ができました。増田巡査の献身的な行いとその志を、地元の皆さま方が長い間大切に語り継いでこられ、例大祭を続けられていることに心から感謝と敬意を表したいと思います。
地区の伝統と偉人の志を紡ぎ続ける佐賀さいこう!