「東尾蕎麦の会」は荒廃した耕作放棄地を住処とするイノシシ等への獣害対策のため、東尾地区の有志が集まり設立されました。重機を使って土地の開墾と土壌改良を行い、ソバの作付けに挑戦。佐賀の温暖な気候で丹精込めて栽培した“東尾蕎麦”は品質が良く、地元の人たちから「おいしい」と評判になり、徐々に口コミで広がり、県内外の蕎麦屋さんにソバの実を納品するまでになりました。また、ソバ栽培では珍しい春と秋の二毛作で栽培し、現在では、5 町6 反の耕作面積で約9.5 トンの収穫量となり、佐賀県No.1 の生産量を誇ります。ソバの白く可憐な花は美しい景観をつくり、また、商品化した蕎麦は順調に売り上げを伸ばしている実績から、六次産業化のモデルとしても注目を浴び、県内外から視察者が訪れています。
初めに、ソバ畑を見学しました。とてもきれいに整備されていて、耕作放棄地で荒れ地だったとは全く想像できませんでした。訪問時は、ちょうど秋に収穫する予定のソバの種まきの時期で、トラクターを使った種まき体験をさせてもらいました。会の皆さんは定年退職された方々がほとんどですが、トラクターでの種まきのようにほとんどの作業を機械化し、体の負担にならないようにすることで長く活動を続けられているそうです。
次に、宮原会長のご自宅を訪問しました。訪問時はテラスなどの工事中でしたが、今後、ここを蕎麦打ち体験や、蕎麦や手作りのそばクッキーなどを楽しめる交流スペースとする予定とのことで、完成が楽しみです。
最後に、東尾公民館で、東尾蕎麦の試食と意見交換をしました。東尾蕎麦は、シャキシャキとした歯ごたえでとてもおいしく、県内外の蕎麦店に卸されている品質の高さを実感しました。活動を続けるうえで一番大事なことは、チームワークの良さだと宮原会長からお話を伺いました。今後も、交流スペースの充実や他地区への伝播などに取り組んでいかれるとのことで、抜群のチームワークを活かしたさらなる活躍が楽しみです。
みんなで力を合わせ、地域を盛り上げる佐賀さいこう!