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大隈重信の「志」が込められた高輪築堤が佐賀の地によみがえります

最終更新日:

 2つ目、高輪築堤の移設の話です。
 改めて新しい記者の皆さんもおられるので、簡単にこの話をさせていただきますが、昨年は大隈重信100回忌の節目でありました。ちょうどJR東日本が高輪ゲートウェイ駅を造るときに、山手線と京浜東北線の線路をちょっと外側に出すということをしたことによって、もともとあった線路は再開発なので掘り返してみたところ、線路の真下に大隈重信が日本最初に鉄道を引いた、海の中にある築堤跡がそのままの形で出土したという話です。100回忌の年に出てきたので、まさに奇跡の巡り合わせだなと我々は思いまして、私も、当時の萩生田文科大臣のところに行って、ぜひ一緒に残そうという話と、それ以外の部分については、佐賀は大隈重信ゆかりなので、そちらを佐賀に持ってくることはできないかと相談させていただいて、佐賀の学芸員を文化庁にすぐ派遣したという経緯がございます。
 そして、我々からすると、人力車や飛脚の時代に誰も想像すらできなかった鉄道を海に通すという、有明海をイメージしたんだと思いますけれども、そして、大隈重信は当時蒸気の力というのを鍋島直正公と一緒に見ていたりしていたことも含めて、そういった構想力があったんだろうということであります。我々は今コロナ禍の中で、先を見据える発想力と実行力を見習うべきところは多いんじゃないかと思っております。
 ということで、今回、佐賀の地に再現展示するのは、メイン展示を県立博物館、それから、サテライト展示として、佐賀の大隈重信記念館と早稲田佐賀中学校・高校に置こうと思っております。関係する施設とすると、佐賀城本丸歴史館と弘道館跡地が佐賀市にはございます。
 こういったものなんですが、先ほどの説明がここにありますね。これ泉岳寺駅ですけれども、第7橋梁というのがここ、もうちょっと品川駅方面に行ったところについて、ここは全て保存しないエリアだったもんですから、ここの部分について佐賀に持ってくるということです。第7橋梁の南側部分につながる場所、これは保存されるここにつながる場所から出土した石垣をここに移設するということであります。これは博物館の裏です。
 ということで、さらに博物館の中にドラマ展示という、大隈重信が語りかけるような展示をオープンして、さらにサテライトでは大隈重信記念館と早稲田佐賀中・高にその石が展示されるということでありまして、明日4月15日の9時からオープンセレモニーを実施したいと思っています。
 大隈の「志」を未来へつなぎ、時代を切り拓く力にしていきたいと思っています。





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