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まもなく出水期 豪雨に備え、人命を守ることを第一に取り組んでいます

最終更新日:

 皆さんおはようございます。今日は発表項目が2項目あります。随時お話しさせていただきます。
 まもなく出水期を迎えます。この頃、佐賀県は毎年豪雨に見舞われておりますので、しっかりと減災に心がけて、準備に全力で取り組んでいきたいと思います。
 去年も気象台から、北部九州の今の状況は南九州と同じような状況だと言われたので、我々もちょっと分析をしてみたんですけれども、いわゆる土砂降りでワイパーを速くしても見づらい状況という1時間20ミリ以上の降雨の回数って、ぐおっと増えて鹿児島県と近い数字になっているということが分かりました。線状降水帯の威力だと思うんですけれども、鹿児島とかだと、私も高校時代を過ごしましたが、シラス台地であったり水を吸収する力があったりするんですけれども、なかなか本県の場合はそうもいかないので、実態として、これまで持っていた気象条件と違う形で雨が降っているということを前提に我々は準備をしなければいけないと思っています。
 ということで、今、4年連続で本県には大雨特別警報が発表されているんです。この大雨特別警報ができたときには、数十年に一度と言われていました。数十年に一度が4年連続、今、大雨特別警報が発令されているということです。
 4年前から見ていただきますと、4年前は筑肥線が線路のところまで表層崩壊した事例がありましたし、富士町もそうでした。3年前は、大町、北方。去年と同じような地域で、当時は油を伴ってというのもありましたし、武雄の長崎自動車道横では表層崩壊で高速が一時ストップということもありました。2年前は、鹿島、太良地域で、これは祐徳神社のすぐ横で崩壊したりとか、太良だとオレンジロードが土砂で埋まったりということがありました。去年は、武雄等で内水氾濫があって、嬉野の茶畑を中心に──大舟地区とかですね、被害を受けたということで、毎年起きているということなので、これが毎年発生する。すなわち今年も起きるということを前提に備えをしておきたいと思います。
 我々、「プロジェクトIF(イフ)」を立ち上げて、被害軽減対策を進めております。
 幾つかご紹介しておきたいと思います。
 もちろん、これをやったから全てがうまくいくということは考えていません。できる限り減らすという観点です。
 対策1、河川のしゅんせつです。
 県内117か所で実施する予定で、うち約50か所は出水期までに完了する予定です。例えば、これは鳥栖の安良川(やすろがわ)、それから小城の祇園川、こういった形で掘り返して、要は、水が流れやすくする、土砂を除去することによって水量を確保するという事業をやっています。これを全力でやっていくということ。
 2番目として、6月からいよいよ田んぼダムの運用を開始します。田んぼの排水口に調整板を取り付けます。そうすると、普段だと水がこのぐらい流れているのが洪水期になってたまり出したときに、調整板の台形の部分でストッパーがかかるので、川に田んぼの水が流れにくくなる。すなわち、田んぼの中にダムができる。田んぼダム取組み面積が約1,200ヘクタールで、管理水面からの高さ10センチ分ですね、この部分が止まっていくので、じゃ、どのぐらいの水が止まることになるかと言えば、計算すると、小学校の25メートルプールの4,000杯分に相当するということで、これは基本的に内水氾濫するところの上流部の田んぼにこれを今お願いして、これから順次つけていく、常時ついているわけですね──ということを上流部の皆さん方のご支援によって造っていこうという事業です。これも佐賀の間伐材を使いながらやっていくということで、そういった意味で、みんなの力によって影響を緩和していこうという事業です。6月10日に武雄でキックオフイベントを開催する予定です。
 次に、6月に排水ポンプ車を5台導入することです。これも今まで国交省とか国のポンプ車を融通していただいていたんですけれども、今、佐賀県だけでなくて、その時には福岡県とか熊本県とか長崎県とか確保しづらくなる。しかも、時間がかかるところもあるので、機動的に対応するためにも県単独で5台、初めて購入することにしておりまして、それがいよいよ導入されるということで、5つの土木事務所、佐賀市、鳥栖市、唐津市、伊万里市、武雄市に配備して、それぞれ事務所ごとに随時訓練を行って、出動に備えていきたいと思います。
 1台で毎分30立方メートルの排水能力で、25メートルプールを10分間で空にすることができます。普通にプールの詮を抜くと半日かかるのがこのポンプで10分で排水するということで、内水被害したところからこのポンプ車を使って河川に排水していくということです。もちろん、河川自体がオーバーフローしているといけないので、さっき言った田んぼダムとか、しゅんせつして河川の流量を確保した上で内水からかき出すということになるわけです。6月8日に県庁で納車セレモニーを開催したいと考えております。
 続きまして、浸水センサーを順次設置する事業を行っております。
 これまで県の危機管理センターへの情報というのも、我々、各県と同じように、河川の決壊というところに注力していて、どの川が決壊するかしないかというのは常にチェックしながらやっていたんですけど、やはり内水部分というところにはカメラもあまりなく、普段人が住んでいたり作業をしているところなので。ただ、今回はさすがにすぐ対応しようということで、県内250か所において、佐賀、多久、武雄、小城、神埼、大町においてしっかりと、さらに道路監視カメラまで設置して、そういう内水部分の情報把握を我々県もしっかり把握した上で、市町とも情報共有して、避難指示とかに活用しようということであります。
 ですので、いつもこれは流しているわけにいかないので、住居があったりしますから。だから、今ルールづくりも含めて、緊急時にはカメラの活用をして、すぐに対応するということで、この辺りの連携も今図っているところであります。道路監視カメラも設置します。
 次は、災害が発生したときの対応なんですが、今、消防防災ヘリ「かちどき」が運用されておりますので、当然、情報収集、状況把握もしますし、要救助者を速やかに救助したりということもあります。さらに、訓練もしっかりやっておりますし、7つの離島全てにヘリポートも完成しています。そして、ここのところ「かちどき」は、5月15日には唐津市の十坊山(とんぼやま)から要救助者を搬送しておりますし、5月16日には富士町で山岳救助して、好生館に直接搬送するという活躍を見せております。さらに県外でも、5月2日は大分の由布岳、それから、消火活動でいえば、2月の北九州、4月の熊本ということで活躍しておりますので、この豪雨災害のときにも活躍が期待されております。家屋からヘリで直接救助というのはできるだけ避けたい、そうならないようにしたいと思いますけれども、仮にそういう形になったときには、このヘリを含めて様々な関係機関のヘリに活躍いただくことにしております。
 次に、県民の皆様方にお知らせですけれども、日頃から災害への備えということで、自宅周辺のハザードマップで改めて浸水リスク、それから、安全に避難できる場所のご確認をお願いしたいということと、それから、避難用品ということで常に非常用のリュックサックなどを備えておいていただくということ、子ども・高齢者がいる場合の備えをどうするのかといったことをできれば周辺の地域の皆さんごとにいろいろ考えていただくということは大事なことだと思います。普段付き合いも大切ですけれども、そういった意味で避難用品のチェックも改めてお願いしたいと思います。
 さらに、今改めてですけれども、警戒レベルが市町によって発表されますが、特に警戒レベル4の避難指示までに避難いただきたいと思います。避難する場合について様々なやり方がありますけれども、避難場所は公民館、小・中学校というやり方もありますが、安全な親戚・知人宅への避難もあるでしょうし、提携しているホテル・旅館、それから、独自で旅館に泊まっていただくということもあります。さらに、屋内安全確保というのも避難の一つです。危険な避難をする、自分の自宅から逃れることが危険な場合もあります。そうした場合にはできるだけ高いところ、2階建てなら2階に避難ということもあり得ますので、そういったところ、普段からどういう場合にどう行動するのかということを話し合っていただきたいと思います。
 さらに、6月1日から気象庁によりまして線状降水帯の予測が開始されます。一応半日程度前から呼びかけがあって、予測範囲は九州北部という言い方になろうかと聞いております。避難情報に備えた心構えをお願いしたいと思いますし、我々でもこういったことに対応して、随時県民の皆さん方に発表していきたいと思います。
 そして、何よりも命を守ることを最優先にということで、昨年の武雄、大町を中心とした豪雨災害でも一人も亡くならなかったということは我々にとって今、励みになっています。厳しい中でありますけれども、これからも命を守ることを第一に、皆さんとともに力を合わせて対応していきたいと思います。





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