皆さんおはようございます。本日は発表項目、3項目行いたいと思います。
まず、佐賀県防災ヘリコプター「かちどき」についてです。
防災ヘリ導入から1年半が経ちました。これまで各方面で活躍していますので、その紹介を簡単にさせていただきたいと思います。
まず、情報収集というのが何よりも大切だと思っています。昨年の豪雨災害でも、これは私も飛び乗って上から鳥瞰的に見ると、土砂崩れの発生箇所などの発見もありまして、その情報を基に陸上からのオペレーションという流れにもつながりました。そして、やっぱり何よりも有り難かったのは、航空運用調整というのを実施することができました。これまでヘリコプターを持っていなかったので、そういった各機関の航空運用に対する調整がなかなか難しかったんですが、今、実機を持つことによって、自衛隊、海保、県警、それぞれのヘリの属性だとか得意な分野だとか、そういった調整が自ら行えるようになったことはもっと大きな災害が起きたときの対応能力が格段に増したということも、ヘリの運用効果だと認識しています。
ほか、いろいろやっているんですが、例えば、水難救助という意味で、これは浅瀬に船員が転落した場合とか、船での救助は不可能だということで、こちらも「かちどき」で救助して、地上消防へ引き継いだ事例。波戸岬でも釣り人が岩礁に取り残される事案ということで、大変入れ食いというか、多く釣れたらしくて、気づいたら取り残されたという事例だったらしいですけど、ヘリで救助して地上消防へ引き継いだという事例。
山岳救助についても、黒髪山系で、自力歩行が不可になった場合、ヘリのホイストでつり上げて、地上消防に渡すということして、基本的に自力歩行が不可能な場合についてはヘリを活用することにしております。富士町の場合においても、伐採木の下敷きになって左の足が負傷したということで、処置を行いながら地上と連携しながら好生館へ運んだというケース。
ほかには山林火災で言いますと、鳥栖で赤外線カメラで延焼範囲を確認して、情報共有したりとか、地上消防から空中消火の要請があって、このバケットというのがありまして、ダムで水を給水して空中消火をするという事例もありました。
そのほか、救急搬送の例で言いますと、転院搬送ですね。手術後の治療のために嬉野医療センターから福岡県内の病院に運んだりとか、今度は好生館に入院している方を手術のために熊本県内の病院へ搬送するということで、そういうドクターヘリ的な活用にも活躍しております。
それから、他県でも活躍ということで、我々九州内でもお互い応援協定を結んでいまして、佐賀で何かあったら他県から、他県であったら佐賀にも応援要請があるわけでありまして、例えば、2022年7月にはツアー客を地元消防が発見して、宮崎県のヘリが保安検査の最中だったので、「かちどき」に応援要請があって、宮崎で頑張って救助して病院に行った例とか。これは熊本の例ですけれども、熊本県だけでは沈火困難なので、「かちどき」に応援要請があって、同じようにバケットを装着して給水をしたと。熊本のヘリと2機で空中消火を実施した、こういった例も出てきております。
それから、離島搬送という意味で非常に大きな力を発揮しております。コロナワクチンの接種については延べ2,700余名の皆さん方(のワクチン接種のため)お医者さんとか看護士さんを搬送することによって、短時間で先行接種することができたという事例もありますし、こちらは先だっての台風14号、離島が停電が発生しまして、そのための早期復旧のためにスタッフと資材を搬送するということでありまして、しけのため船での渡島が不可でありましたので、早期復旧にヘリが役立ったという事例もございました。
ほかにも実動機関等との合同訓練、通常にも様々な訓練に参加して、合同訓練で実際に起きたときの精度を高めるための努力を日夜しているということであります。なので、これから様々な災害が起きた場合、この「かちどき」が大いに活躍していただけるんじゃないかなということで、改めて消防防災ヘリの導入はよかったなと思っているところです。
救える命を守るために今この瞬間も活動している「かちどき」をよろしくお願いします。報道機関の皆さん方も「かちどき」は意識高く頑張っていますので、広報方よろしくお願いします。