始めに、国道34号線と国道385号線が交差する「田手交差点」を視察しました。田手交差点は、残念なことに、昨年県内で最も人身交通事故が多く発生した交差点です。
松本渉副町長や神埼警察署から、「田手交差点は、交通の要衝であり常に渋滞してしまうこともあって、追突事故が多く発生しています。本年5月には、町長や神埼警察署長をはじめ、地域の皆さんによって、交差点での事故防止の呼びかけや横断幕の設置などを行い、事故防止の啓発活動に取り組みました」との説明を受けました。現在、田手交差点は、前年と比較して、事故件数が大きく減少しているそうです。町を挙げての対策で、大きな効果が出ているとお聴きし、たいへんすばらしいことだと感じました。
次に、交通安全活動に携わる地域の皆さんと意見交換を行いました。当日は、神埼地区交通安全協会 城島会長、町社会福祉協議会 寺崎常務理事、町老人クラブ連合会 古賀会長、三田川小学校 内川校長にお集まりいただき、交通弱者である高齢者や子どもの事故を減らすための活動など、貴重なお話を伺うことができました。
それぞれ関係されている皆さんは、街頭での声掛けやチラシの配布、シミュレーターによる安全運転の啓発など、様々な交通安全活動に取り組んでおられます。また、反射材の配布、小学生へのヘルメット購入補助・装着指導なども実施されているとのことで、本当にありとあらゆる対策をされていることがわかりました。お話を聴き、これらの町を挙げての取組や意識の啓発が、交通事故の着実な減少につながっているのだと感じました。
一方で、皆さんからは「交通安全に対する当事者意識をどうやって高めるかということが課題です」というお話がありました。交通事故を撲滅するには、住民一人一人のレベルで、「自分が交通事故を起こすかもしれない、交通事故に合うかもしれない」という交通安全への危機意識をしっかりと定着させていくことが必要であるとのことでした。皆さんとの意見交換では、その意識が高まらない原因は何なのか、今後、どのようなことに取り組んでいけばよいかなど、率直なお話をすることができ、たくさんのヒントをいただきました。
今回、吉野ヶ里町の皆さんのお話を聴いて、注意看板の設置や反射材の配布、道路形状の改善などのハード面での対応をしっかりと実施していくことはもちろんですが、「自分が交通事故の当事者になるかもしれないという意識」を高めていくというソフト面の大切さもとてもよく理解することができました。その意識によって、県民の皆さん一人一人が、常日頃から、当たり前のように、交通事故を回避するような注意深い行動をすることに繋がり、交通事故のない佐賀県に近づいていくのだと思います。
【山口知事のさー行こう!!】
交通事故は、加害者にも被害者にも、そしてそのご家族をはじめたくさんの方々にも、本当につらく悲しい思いをさせてしまいます。県民の皆さんには、「自分は大丈夫だろう」という意識から「自分も事故にあうかもしれない」という意識へ切り替えて、常に注意深い運転や通行をしていただきたいと思います。
そのために、私としても、今日のお話を参考にしながら、交通事故の撲滅のために、県民の皆さん一人一人が交通安全の意識を高め、それを定着できるような取組をしっかりと実施していきたいと思います。
一人一人の意識を高め、交通事故のない佐賀県へさー行こう!!