始めに、山本理事長のご案内で、学園の概要や諸活動について説明していただきました。
学園では「親身」を学園の精神として、留学生の立場に立った教育、生活支援をされています。山本理事長からは、全国から留学生が参加する日本語弁論大会で表彰された学生がいることや、日本語の勉強だけではなくチャリティーバザーや募金等のボランティア活動にも熱心に取り組んでいることなどをご紹介いただきました。さらに、小学校への訪問やグランドゴルフ大会への参加等、地域との交流を通して、住民の皆さんに受け入れられるよう努力されていることも伺い、こうした活動が、県の目指す多文化共生社会の実現へつながっていくのだと実感しました。また、県が実施している留学生への奨学金給付等の支援が、皆さんにとって大きな励みになっていることもご報告いただき、うれしく感じました。
続いて、石井教務主任のご案内のもと、日本語の授業を視察しました。
まず、留学1年目の皆さんの授業を拝見しました。懸命にメモを取り、教師の発言を一言一句聞き逃さないというやる気がひしひしと伝わってきました。
次に拝見した留学2年目の皆さんは、すでに、日常会話がスムーズにできるようなレベルの日本語を習得されていました。授業では、日本人ですら難しく感じる「潔癖」という文字など難しい漢字を読み書きしたり、積極的に発言や発表をされている様子を拝見し、とても感心しました。
その後、橋本康志市長も交え、留学2年目の学生の皆さんと意見交換を行いました。皆さんからは、出身国の話、佐賀県や鳥栖市で暮らして感じていること、佐賀や日本で学びたいこと、サガン鳥栖のことなど、色々なお話をお聴きすることができました。
佐賀は住みやすいと考えていることから、卒業後も県内で学んだり、働いたりできるような環境を整備してほしいというお話や、皆さんがアパートを借りる際のサポートについての要望もいただきました。留学生の皆さんが感じている課題こそが、まさに、これから多文化共生の地域づくりへ取り組むにあたっての課題だと思います。皆さんのお声をしっかりと受け止め、対応していきたいと思います。
今後、グローバル化が進むに伴い、多文化共生社会の実現は重要なテーマとなります。留学生をはじめ海外から佐賀を訪れる皆さんが増えていくよう、そして、外国人・日本人にかかわらず多様な文化をもつ方々にとって住みやすい佐賀となるよう、県として後押ししていきたいと思います。