馬渡島は、佐賀県の最西端に位置する県内で最も大きい有人の離島です。今回は、島でがんばる皆さんを訪問し、地域の課題などさまざまなお話をお聴きしました。
まず、まだら夢工房を訪問しました。ここでは、自家製の食材をふんだんに使用したお弁当のほか、島の伝統食である潮豆腐や味噌等を製造・販売されています。作ったお弁当は、島内で行われている高齢者のデイサービスにも提供されているそうです。
当日は、笑顔あふれる加工場内を拝見するとともに、実際に皆さんが作られたお弁当と名物のお饅頭をいただきました。島の恵みが凝縮されたお弁当は、素材を活かしたやさしい味わいでした。
港のそばの加工場で地道に活動されている皆さんへ、その原動力についてお聴きすると、「お弁当作りを通して、一人でも多くの高齢者が、島で元気に暮らし続けられるようにしたい」という強い想いがあることが分かりました。まだら夢工房でお弁当を作らなければ、デイサービスのお弁当は島外から取り寄せなければならず、船が欠航した日には食事を提供できなくなってしまいます。お弁当を販売できる場所が島内に限定され、利益を上げるのは難しいのですが、地域の方々と協力し、工夫を凝らしながら、島にとって大切な活動を続けられており本当にすばらしいと思いました。
その後、馬渡島の子ども達と島外の子ども達との交流学習を拝見しました。交流学習では、子ども達の生きる力を育むための取組を行っており、今回は魚釣りを体験されていました。馬渡島の魅力を熟知している子ども達が中心となり、島の豊かな自然に初めて触れる島外の子ども達に魚の釣り方を教えるなど、生き生きと楽しそうに交流している姿がとても印象的でした。江川校長から、「島の子ども達は去年より更におもてなしが上手になっています」と嬉しいお話をいただきました。今後も、このような取組を通して、多くの子ども達に島の営みや魅力を伝え、ふるさと佐賀への愛着を育んでいただきたいと思いました。
交流学習をサポートしてくださっている皆さんからは、子ども達が島から本土の高校へ通学することの難しさや、島の基幹産業である漁業の漁獲制限のことなど、さまざまなお話をお聴きしました。県として、島の皆さんにどういったサポートができるのかを、しっかりと考えていかなければならないと改めて感じました。
【山口知事のさー行こう!!】
島での暮らしに欠かせない活動を続けてくださっている皆さんや、島を大切に想っている皆さんから、地域の実情や抱える課題について直接お話をお聴きすることができ、大変有意義な時間となりました。さまざまなニーズに応えられるよう、関係各所と連携して対応していきたいと思います。
魅力ある離島で多くの方が生き生きと暮らす佐賀さいこう!