株式会社炭化は、県内の放置竹林と嬉野茶の三番茶を利用して、青果物や花き類の鮮度を保つ製品及びシステムを開発、製造・販売しています。他社製品に比べて安価で高機能なうえ、主原料が自然素材であり高い安全性を誇ること、自然環境の保全につながっていることなどが評価され、数多くの賞を受賞しています。
まず、入江代表取締役社長より、製品の概要をご説明いただきました。手のひらに収まるほど小さな鮮度保持剤Tanka fresh.(タンカフレッシュ)は、自然素材を利用した安全な製品でありながら、青果物の鮮度に影響を及ぼすガスを短時間で吸着でき、国内に限らず海外への海上輸送でも利用されているそうです。今までにない製品を開発しようと思われた背景について、入江社長から「世界的に問題となっている食品ロスを無くすため、鮮度保持剤を作ろうと決めました」とお伺いしました。
続いて、研究開発室をご案内いただき、竹炭を丁寧に加工して製品化している現場や、製品の効果を検証する実証実験の様子を拝見しました。1ヶ月経過して何も手を加えていない野菜は傷みが出ているのに対し、Tanka fresh.とともに保管したものは全く傷んでおらず、開発された鮮度保持技術の高さを実感しました。
最後に、炭化の皆さんと意見交換を行いました。参加者の皆さんからは、「製品の開発にあたっては、県のさまざまな機関に力をお借りしました。各機関の間には一体感があり、佐賀で起業して良かったと思っています」と嬉しいお言葉をいただきました。開発された素晴らしい技術がさらに広く認知され、さまざまな場面で活用されるよう、今後の展開に期待したいと思います。
【山口知事のさー行こう!!】
これまで廃棄されていたものに着目して新技術を開発し、国内外で活発な事業を展開されており、将来が楽しみな企業だと思いました。より多くの方が、新たな事業に挑戦して成長を遂げられるよう、県も引き続き育成支援に取り組んでまいります。
企業や起業家が新たな分野に積極的に取り組む佐賀さいこう!