今回は、社会福祉法人 肥前茗荷会を訪問し、野菜パウダー工場の見学や野菜パウダーを使ったスイーツなどの試食、意見交換を行いました。
「社会福祉法人 肥前茗荷会」は、精神障がいを主とした障がいを持つ人の活動の場として就労継続支援B型事業所「佐賀みょうが塾」や、障がいを持つ人の生活の場として共同生活援助事業「グループホーム ふぁみりあ砂田」を運営しています。
令和4年3月に開催された「第18回SAGAラボ10+G」において、県工業技術センターがアスパラガスの廃棄部位(切り下茎)の機能性(抗アレルギー性)食品としての可能性を発表したことがきっかけとなり、令和4年度に当該法人が野菜パウダー工場を新設。令和5年度から「佐賀みょうが塾」において、農福連携とSDGsを推進する取り組みとして、野菜パウダーの製造を開始しました。
初めに、新設された野菜パウダー工場を見学しました。現在は、佐賀県産のアスパラガスのパウダー製造に専念されているとのことでした。カッティングから乾燥、粉砕、篩分、品質検査、梱包までの一連の工程を見せていただき、実際に原料を機械に入れる体験をさせてもらいました。障がいのある方お一人お一人が丁寧に作業されていて、佐賀県産の商品として期待が持てるものになると思いました。
次に、アスパラガスのパウダーを使ったスープやスイーツなどを試食しました。口に運ぶとアスパラガスの香りや風味をほんのり感じましたが、味は強く主張されていないものが多いようでした。アスパラガスの栄養素はそのまま入っているため、アスパラガスが苦手な方も、さまざまな料理と合わせて手軽に栄養をとれると思います。アスパラガスが大好きな方には、ぜひパウダーを多めに振りかけて、より風味を味わってもらいたいです。
最後の皆さんとの意見交換では、今後の売り出し方について、アイデアを出し合いました。とても素晴らしい素材なので、その価値がうまく伝わるような売り方をして、働かれている障害のある皆さんにその利益を還元できると、より働く意欲につながると思います。
【山口知事のさー行こう!!】
県工業技術センターの研究をきっかけに、アスパラガスのパウダーが実際に商品化に向けて動きだしています。これまで捨てられていた部分を活用するSDGsの取り組みや農福連携など、皆さまのさまざまな課題解決に向かう前向きな想いがたくさん伝わりました。これからのさらなる展開が楽しみです。
障害のある方とその関係者、農業従事者、県が連携して挑戦を続ける佐賀さいこう!