第67回九州地区高等学校PTA連合会大会の佐賀大会が開催されますことをお喜び申し上げます。
九州各県よりご参加いただきました皆様、ようこそ佐賀にいらっしゃいました。心から歓迎いたします。
皆様におかれましては、日ごろから高等学校PTA活動の充実と発展にご尽力いただき、学校や地域、家庭などで、様々な役割を果たしていただいていることに深く敬意を表します。
来年、佐賀県では、北部九州全国高校総体が開催され、そして、 “体育”から“スポーツ”へ名称が変わる初めての大会となるSAGA2024(国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会)が開催されます。
スポーツの祭典の場として、また、交流の拠点として、この5月にグランドオープンしましたSAGAサンライズパークの地に、九州各県から皆様をお迎えして本大会を開催できますことを大変嬉しく思います。
この地が、九州各県の高校生をはじめ多くの皆様が集う場となり、人と人との交流から新たな価値観が生まれ、未来につながる架け橋となっていくことを願っています。
今から約150年ほど前、17歳で佐賀藩第10代藩主となった鍋島直正は、ふるさとの未来は人にこそあると考え、人づくりに力を注ぎました。
藩校「弘道館」では、若者が自ら学び、活発な議論を行うなど革新的な教育が行われ、北海道開拓に貢献した島義勇、学制や民法制定に関わった大木喬任、初代司法卿の江藤新平、総理大臣を2度務め早稲田大学の創設や女子教育にも尽力した大隈重信、のちの日本赤十字社の創設者である佐野常民など、近代日本の礎を築く多くの優れた人材を輩出しました。
激動の幕末期、ここ佐賀の地で教育に注がれた情熱が、人々の志をも育み、明治という新たな時代を切り拓く大きな原動力になったとも言えるでしょう。
変わりゆく時代にある今こそ、未来に向けて子どもたちに必要とされるのは志を育むことであり、自分で考え、たくましく生き抜く力を身につけることではないかと思います。
無限の可能性を秘めた子どもたちには、先人の志や行動が今につながり、世界にもつながっているのだということに思いを馳せながら、人と人とのかかわりの中で自分を育ててくれたふるさとを見つめ、未来へ大きく羽ばたいてくれることを願っています。
今、佐賀県では、唯一無二の誇り高き学校づくりをはじめ、佐賀への誇りや愛着をもった人材の育成など、世界を視野に、「志」を持った骨太な子どもたちを育んでいきたいという想いから様々な取組を実施しているところです。
いつも子どもたちに寄り添い、温かなご指導、ご支援いただいている皆様とともに、私も子どもたちの歩みをしっかり支えていきたいと思います。
九州各県からPTA活動に取り組んでこられた皆様が一堂に会する本大会が、それぞれの交流を深める場になり、志ある偉人たちの歴史をはじめ、豊かな自然が育んだ食や大切に受け継がれてきた和の文化など、佐賀ならではの素晴らしさを堪能される機会ともなれば幸いです。
結びに、大会の開催にあたり、ご尽力いただきました関係者の皆様に深く敬意を表しますとともに、ご参加の皆様の今後ますますのご健勝とご活躍を祈念しまして、挨拶といたします。