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令和5年8月25日 知事定例記者会見質疑(全文)

最終更新日:
<目次>
 

1 西九州新幹線開業1年について(その1)

○読売新聞

 来月23日で西九州新幹線の開業から1年になりますが、大体ほぼ1年間で、県内への開業効果というのを知事がどういうふうに評価されているのか、もし課題に感じられていることがあったら、そこも含めて教えてください。

○知事

 本当に西九州新幹線開業から1年経ちまして、コロナ禍の中のスタートだったわけですけれども、その中でも非常に関心を持っていただいたことだったり、全国のキャンペーンにうまく乗ったこともあって、非常に宿泊の稼働指数も上位をずっと維持しているという状況になりました。

 本当に官民一体となって取り組んだ効果なのかなと思っております。

 そして、非常に長崎のお客さんが増えたという声が多い。武雄、嬉野と長崎は結ばれていますから、これまで車では来ていただいていた皆さんが新幹線で直行して来ていただけるということで、非常にありがたいなと思っておりますが、課題としては人手不足。やはりコロナの間に転職をしてしまった人がどうやって戻ってくるのか、そして、アルバイト、パートさんも今集めるのが非常に大変だということでもありますので、そういったことをこれからどうやっていくのかという話が課題になりますし、そして、今、全国的にはインバウンドが盛り返しています。佐賀県も九州佐賀国際空港も9月になりますと上海便とソウル便が戻ってくるということでありますので、外国観光客対応の部分で、これももう一回やり直しということになるので、(旅館、ホテルの)人手の問題、受け入れるソフトの問題も含めて、これはもう一回やり直しということなので、そういったことが課題かなということです。

 もう1点、コロナの間に実は佐賀県は支援をして、高付加価値型の旅館改装に補助金を出したんですよ。それで非常に1件当たりの単価が上がったということで、非常に利益率も上がって、よくなったという声はいただいております。ですので、コロナの間に苦しいながらもプラスの部分を施行してよかったなというところと、やはり人手不足とか、今までとは全く違った課題というものが浮き彫りになっていて、これまでとは全く違った対策というものが必要なのかなということを改めて認識しています。

○読売新聞

 西九州新幹線の開業から1年ですけれども、その一方で、新鳥栖-武雄温泉間というのは「幅広い協議」が今年2月に1回開かれただけで、まだ進展というのはなかなか見られない状況だと思うんですけれども、先日の県と市町の議長さんとの会合の中でも、嬉野市議会の議長さんからフルを前提に国との協議を進めてほしいという意見も出ていましたけれども、改めて新鳥栖-武雄温泉間に対する考え方を伺いたいのと、今後どのような展開を期待されているかというのを教えてください。

○知事

 改めてお話しさせていただきますが、やはり今の状況をつくったのは、鉄道局がフリーゲージトレインの開発を自信を持ってできると言っていたものが、できませんでしたということになったことに全ての発端があると。これは国のほうも認めておりますし、そうしたことがなければ、フリーゲージトレインが佐賀駅を通る形でこの問題は終わっていたわけですね。というのがまず大前提であります。

 そして、改めて今の状況を整理すると、佐賀県の置かれている位置というのは、特に、佐賀駅を通る長崎本線の鉄道環境というのは悪くない。1時間に5本程度の特急、普通列車が新幹線の停車駅である新鳥栖とも行ったり来たりしているという状態でもありますし、これは武雄温泉からもしかりという環境にあります。そして、今のスキームであると、ご案内のとおり、私は地元持ち出しが1,000億円以上と言っていますけど、そんなんでは足りないぐらい、とんでもない財政負担がのしかかるということでありますので、我々のほうからそういう非常に大きなリスク、今の悪くない鉄道環境、そして、財政環境を壊しに行くリスクを犯してまで、もともとの原因が国、鉄道局でもあるので、我々のほうから打開していくというリスクというのを考えると、さらに経緯を考えると、我々から打開する話ではないというのはずっと申し上げてきた話です。

 ただ、佐賀県は前から申し上げているように、そんなリスクをしっかり整理できるような新しい話があって、本当に新たな発想で九州全体の中で佐賀県も将来の夢が描けるかもしれないな、全く時代が新しい時代になって、それに向かってこうやって佐賀県もこれに乗っていこうと県民に呼びかけられるような、そういう話があるとしたら、それはやぶさかではないという話はさせていただいているんだけれども、今の状況を冷静に考えると、国や鉄道局が原因でこうなっているわけだけれども、長崎県にしてみても30分とか短縮効果があって、JRさんも新幹線によって営業成績も上がっていて、佐賀県は非常に大きな痛手を、鹿島、太良地域という痛手を受けながらプラマイがあるという環境なので、なかなかここを打開するような話というものが今出ている状況じゃないし、我々のほうからは常に「幅広い協議」についてはオープンアームズであるんだけれども、2月以降、国のほうから話は一切ないので、今の状況に至っているということです。

○読売新聞

 あともう1点、新幹線で、実際に在来線の利用者の人に話を聞くと、この利便性を維持してほしいという声も聞かれるんですけれども、その一方で、フル規格のアセスルートを求める声だとか、空港に近いルートがいいという人もいたりしますけれども、こういう議論をどういうふうに見られていますか。

○知事

 もちろん、いろんな意味で利用者の声もあるし、いろんな人たちがいらっしゃると思います。でもこれはあまりにも佐賀県の将来に大きな影響を与える事業です。先ほど言った財政負担だけでも千何百億という、我々の財政計画の中に入れるとほとんどほかの仕事ができなくなります。それだけに執心するという、佐賀県はこれから20年、30年ということになりますから、それで本当にいいのかなと私は思います。

 それと、先ほど言った、じゃ、鉄道環境って道路と違ってプラスアルファじゃないので、元に戻らないです。道路って、増えた分だけいろんな選択肢が広がるけれども、何かは新しい新幹線ができたら、在来線が影響を受けて、どうしてこうなったのかということで元に戻れないという性格があるので、これは佐賀県庁、私も含めてこの問題をずっと考えているので、そういったところについてぜひ思いを寄せてほしいなと。それは何となく乗りかえないほうが楽だよねとかは分かるけれども、あったほうがいいよねって。でもその軽い気持ちで一旦なったことというのが、取り返しのつかないことになるということ、そういったことについてみんなでぜひ話し合っていただきたいと心から思います。


2 ビッグモーターについて

○読売新聞

 すみません、もう1点私のほうから、ビッグモーターの関係なんですけれども、先日、佐賀大和店前も枯死していたとして、県警に被害届を出されていますけれども、この問題について知事の受け止めと、福岡県のほうでは散布した事業者が判明したら損害賠償を求めるという話も出ていましたけれども、県としては今後どういうふうに対応をお考えでしょうか。

○知事

 私は、この問題は粛々とやっていくという、対応していくということかなというふうに思います。やはり県のほうで街路樹の整備をして、それがなくなっているということだから、除草剤が検出されて、8月22日に警察に被害届を出したということであります。あとは警察に捜査をお任せして、その結果に応じて対応するということです。


3 全国知事会長の交代について

○時事通信

 私のほうから1点。昨日、全国知事会のほうで次の新たな知事会長が宮城県の村井知事に決まりました。これまで会長を務められていた鳥取県の平井知事は新型コロナ対応などで強いリーダーシップを発揮されていたと思うんですけれども、その平井知事への評価というのと、来月新たに就任される村井知事に期待することは何か教えてください。

○知事

 難しい時代を平井知事、平井会長は頑張っていただいたなというふうに思います。非常に臨機にオンラインで会議を開いたりとか、非常に難しいかじ取りを頑張っていただいたなと思います。

 そういった意味で、こういう時代であるからこそ、これは村井知事もおっしゃっていましたけれども、47の知事が一つになってやっていくということ、これはいいことだとは思うんです。私は、知事会の運営に一つ注文をつけるとすると、やはり一人一人が言うならば大統領制で選ばれた、県民の支持を得たそれぞれの政治家なので、1クラスにするという部分も大事なんだけれども、それぞれの強い思いという、個性というか、そういったものを尊重しながら強い意見をさしていくというか、改革をしていくというか、そういう部分というのはもうちょっと打ち出されてもいいのかなというのは感じております。ですので、全体として地方全体の話でもあるので、まとまって行動するときと、それぞれの個性というものが存分に満たされるようにという部分がこれから村井知事には期待したいと思っております。


4 中国での水産物の全面禁輸について

○NBC

 昨日のぶら下がりでも、福島の処理水の海洋放出の件で、中国が厳しい対応を取って、水産物の全面禁輸ということを打ち出して、知事のコメントも注視していくということでしたけれども、昨日の今日でちょっと答えにくいかもしれませんが、一部報道でありましたけど、ビゼンクラゲですね、有明海の。中国は赤いものを尊ぶ中国で高級食材として珍重されて、推計ですけれども、年間25億円ぐらいあるということで、夏場なんかは貴重な現金収入になっているんですよね。貝が軒並みだめなので、夏場のアサリ、サルボウ、アゲマキだめになったので、クラゲぐらいしかないんですよね。それで、特にノリもとれにくくなっている、西南部とかは貴重な現金収入になっているんですけど、今年、県の水産部局が、クラゲの生態がよく分かっていないので、それの基礎研究といいますか、生態調査に乗り出して、3回の結果を出すということになっているんですよね。冬場、どこで越冬して、何か固いもの、構造物に付着して冬を越しているようなんですけれども、そこがちょっとよく分からないところもあって、そこを突き止めればもっと安定的にとれるんじゃないかという、非常に前向きな研究を始めて、それはよかったなと私も思っていたんですけど、その矢先にこういう禁輸という形になって、有明海のクラゲだけ除外しますと中国が言うわけないので、これはちょっと困ったなと思っているんですけれども、外交のことには県が口出しできないでしょうけど、漁業者のなりわいを守るために、何か県としてできることがあるのかどうか、現時点で難しいかもしれませけど、知事の所見をお願いします。

○知事

 昨日も申し上げましたけど、科学的知見、分析というのが大事だということで、それこそ、このトリチウムについてもWHOの飲料水の基準の7分の1の基準で出しているので、そういったことをもっとしっかりとみんなが情報を共有するというか、消費者も含めて、まさに風評被害なので、そういったことについて共有できる仕掛けというのを訴えていきたいなというふうに思うわけですけれども、まさにビゼンクラゲはあれなんですよね、これは中国で珍重されているというか、むしろそういう食べ方があるんですかね。

○NBC

 足がすごいコリコリして、日本人はあまり足は食べないんですけど、中国人は大好きなんです。赤いものを尊ぶんですよね。だから、中国のクラゲは白いので、特に人気があるらしいんですよ。

○知事

 ええ。だから、そういうちょっと特別なもので、だから、佐賀県がずっと前からそれに取り組んできたわけではなくて、県としての研究というのはあんまり進んでいなくて、むしろ、漁師の皆さん方が夏の間の何というんでしょうか、まさにおっしゃるとおり、臨時収入になっていたということもあるので、それ自体、現実として、今そういった状況になっていて、私も今朝聞いたんですが、そういうものがままならないようになるということですので、これからこのクラゲの問題についても改めてよく整理をさせていただいて、今後、そういったものについて注視をしていきたいなと思います。

 今までの段階では、クラゲ問題というのは我々の中では大きく取り上げられることもなかったので、今回、こういうことになったので、そういったことも含めて、これから課題の整理をしていきたいと思います。


5 「関係するアート展vol.3」の延期について

○共同通信

 「関係するアート展」についてお伺いしたいんですが、3日前から開催予定だったんですけれども、当日の朝になって延期が発表されて昨日から無事に開幕したという状況でして、延期の理由について、県は一般の人を傷つけるおそれがあったというふうに説明していますが、その詳細については現状明かしていないという状態です。今回の展示は県が主催で公金を使っていることであることと、あと2日会期が遅れたことで一般の来場者にも影響が出ている中で、なぜ遅れたのかということは一般の県民からしても関心事になると思いますが、それを公表できない理由を教えてください。

○知事

 この問題は──まず、山口県政というのはやっぱり人の痛みというのに敏感でありたいと思っていて、やはり、要するにアートだけではなくて、例えば、様々な文章だったり、コピーだったり、いろんな表現に対して、それが人権上であったり、一般の人を傷つけるものであるとしたならば、私はそれは県として表に出したくないなというのは、これは佐賀県として、山口県政として思っていることなんです。

 今回は、その展示の中に検討が必要な部分があるという話が直前になって分かった、言うなれば、前日の夜ということであったので、やはりそこは慎重に対応するということで、佐賀県は障害者アート、「関係するアート展」を1回目から大応援をしているわけです。とってもすばらしい事業だと思っているから、これからもそれは変わらないんだけれども、ただ、出てくるアウトプット、一般のお客さんがどういうふうに受けるのかということに関しては、私は一貫して慎重でありたいと思っているので、それについての検証をするのに時間がかかったということなので、県としては、そういった部分についてはもっと早い段階からやっておけよという話だと思います。それについては本当に申し訳なかったなと思っていますし、それによって、突然そういう対応をすることになったことでご迷惑をおかけした、もちろん、来場者の皆さんもそうですし、出展者の皆さんもそうですし、そういった皆さんには本当におわび申し上げたいと思います。

 ただ、やはり何かが、もちろん何かで人が傷つくということは私はあってはいけないというふうに思っているので、それはこれからもずっとそういう姿勢でいきたいと思いますし、できる限り、こういったものについては早い段階からそのチェックはさせていただきたいと思います。今回は問題がないということで整理がついたので、予定どおり発表するということになりましたので、あえてどこがその検証対象になったのかということについては説明する必要はないと判断いたしました。

○共同通信

 結果的に無事に開催できたので、説明する理由はないということですけど、現に2日も、通常、こうやって会期をやりますというふうに決めていたものを2日もずれて開催すること自体が通常ではない状態で、それについて、特定作品を公表しないにしても、どういうことが議論になったのかということすらも明かさないというのは、県民に対して不誠実であるということにはならないでしょうか。

○知事

 ちなみに全部展示しております。一切展示しなかったものはないので、予定どおり展示しております。

 いずれ、しかるべきタイミングに我々の議論したことについては公開したいと思います。ただ、今展示している最中にそれについて我々からお話しする予定はありません。


6 西九州新幹線開業1年について(その2)

○佐賀新聞

 新幹線の話なんですけれども、1年経とうとしている中、リレー方式の運行状況はどのように、利便性を含めて評価されているのか、教えてください。

○知事

 乗り換え──もちろん、先ほどの話じゃないですけれども、乗り換えはそれはないほうがいいというのは一般的な話。ただ、そこまではないよねという話が多いというふうに思いますし、あとは、ダイヤの問題だとか、嬉野温泉に止まるかどうかとか、そういう問題というのはあって、我々からするとできる限り停車していただきたいなと思います。本当に22、3分の話でありますから、といういろんな課題はあるので、これは、これから鹿島、太良関係のダイヤの接続も含めてさらに精査をしていく話だというふうに思っています。

 非常に、最近JRさんとの関係も、それこそ佐賀以西間のICカードも近々できるようになっているとか。サガハツで一緒になって連携しながらやったりとか、今あるリレー方式を生かす形で一緒に盛り上がってやりたいねということで、非常にいい関係になっておりますので、さらにそういった話を進めさせていただいて、よりよい環境をつくっていきたいと思います。


7 県立大学について

○佐賀新聞

 それと別の話題で、県立大学なんですけれども、9月にたたき台を出すという話ですけれども、たたき台というのがどういうイメージのものなのか。あと、設置場所を示す時期というのはいつ頃と思われているのか、教えてください。

○知事

 今、そのたたき台というものをまさにつくっている最中で、今まだできていないので、今議論をしながらやっていて、それを何とかこの議会に出すスケジュール感でやっています。

 場所というのは、その機能の中で決まってくるところもあるし、私からすると、できるだけ早く開学したいなと。先ほどから言っているように、人手不足もそうだし、今大変な状況です。今、県立大学があってくれたらなと、それをリフォームしながら対策ができるのになとずっと思うぐらいなので、そういったことで、今から機能みたいなのも含めたものについてたたき台を出して、そこで議会も含めて皆さん方がいろいろおっしゃって議論がなされるでしょうから、そういったことも含めながら、その場所というもの、私からすると場所よりも機能が大事で、そこからおのずと導き出されるものなのかなと思うので、まずはこのたたき台というものを出すことに今全力を尽くしております。

○佐賀新聞

 例えば、定員とか学部の名前とかが確定したような感じで載ってくるようなイメージなんですか。

○知事

 たたき台なので、案は出します。ですので、人数はこのぐらいとか、学部はこんな名称とか、いくつなのかとか、その辺りの骨格みたいなのは出していきたいなと。そうしないと議論ができないと思っています。


8 西九州新幹線開業1年について(その3)

○NHK

 非常に細かいことで申し訳ありませんけれども、先ほど新幹線の課題の中で人手不足というふうにおっしゃいましたけど、具体的には何をイメージされているんでしょうか。

○知事

 旅館、ホテルの人手不足で。だから、せっかく新幹線効果でお客さんが増えたのに、やっぱり人がいないと対応できないので、どうしても人が対応できない部屋は使えないので、そういった問題というのが露見しているという話。


9 オスプレイについて

○朝日新聞

 2点ありまして、一つはオスプレイ、駐屯地関係の話なんですけれども、8月23日に県のホームページに出されていましたけれども、昨年6月の米軍の事故を受けて、一時、オスプレイ、米軍が飛行を取りやめて、追随して陸自も止めるということがあり、それについてこういうことでしたということでの防衛省側からの報告というのを県も受けられて、それをアップされているということなんですけれども、平たく言うと、800時間ですかね、一定時間をめどに部品交換をすれば問題はクリアできるんだよということと同時に、根本的な原因というのが分かっていないので、きちんと特定した上で、そういうことが起きないような新しい部品の作製もしろというような形での推奨、勧告が米国内でもあっているということが記されていました。

 これは県のほうに防衛省からそういう報告があった上で飛ばします、引き続き運航を再開しますということで説明があったということだと思うんですけれども、逆に言うと、一定時間を迎えるにあたって、部品に問題が出てくる可能性がある、かつ根本的なところは分かっていないということも言えるとは思うんですけれども、知事としては今回の一連の流れというのをどういうふうに評価されていますか。

○知事

 私は丁寧に陸上自衛隊はやっていただいているなとは思っています。例えば、アメリカの海兵隊のVについてはずっと通常運航している中で、ただ、今回、調査報告書が米軍から出されて、それがちゃんと適用されているのかということを踏まえるために一旦止めて、それが最善の形で適用されているという連絡を受けたので、また再開しますということなので、一つ一つ丁寧に対応していただいているのかなというふうに思うし、これからもそういう形でやっていただきたいと思います。

○朝日新聞

 こうした防衛省側とのやり取りなどの情報開示というか、見せ方の部分というのが大きいんですけれども、この分、例えば、木更津市さんなんか見ると、かなりやっぱり基地のまちとしての歴史があるから、ホームページでも非常に分かりやすく、今どんなことを話しているかとか、これまでの経緯がどうかというのを見せているんですけれども、その辺りの情報公開の在り方というのを今後はやっぱり県もどんどんどんどんアップデートしていかなくちゃいけないと思っているんですが、どうでしょうか。

○知事

 そうですね。これまで佐賀県の中で、今回、九州佐賀国際空港の中に駐屯地ができるということなので、改めてそこから発生して、いろんな関心を今も呼んでいるし、そういう情報発信の在り方というのは、それこそ木更津市さんなんかも参考にしながら、新たなそういう基地のあるまちとしての情報発信というのを我々も心がけていかなければいけないと思いますので、おっしゃるとおり、我々としてもそういったものについて検証しながら、常にホームページとかにアップできるような、そういう体制をつくっていけるように努力したいと思います。

○朝日新聞

 これは佐賀市のほうが中心の話だということもあるんでしょうけれども、現段階での工事について、進捗だとか、交通の問題なんかありますけれども、こういう部分のやり取りというのは、ぱっと見たときに県のほうではなかなか目につくところがない、もしくはないというような状態なんですけれども、この問題、なおかつ排水対策ですね。県がどういうふうな形でコミットして、どういう議論を今して、どういう段階にあって、どういうことをやろうとしているのかというところも、かなり積極的に示していく必要があると思いますが、そこはどういうふうにお考えですか。

○知事

 今二つの問題点をお話しいただきました。特にこの工事に関しては、関係5市と県警、防衛省、県で意見交換会をこれまで数回行っているんですが、基本的には今、佐賀市さんなどが中心になって実際の環境の問題だとか、交通の問題、騒音の問題など対応していただいているので、これに関しては、やはり住民に密着している市町が中心になって、我々はそれを注視していくと。問題があれば、我々としての対応をしていくということかなと思います。

 今回の排水の問題については、これはむしろ、県として責任を持って防衛省、漁協さんと取り組むことにしているので、我々としてむしろ、これからになっていくと思います。これから実際協議したアウトプットなどについては、できる限り公開をしながら、意見を募りながらやっていくというふうにしたいと思います。


10 九州新幹線西九州ルートについて

○朝日新聞

 新幹線の問題で、そもそものところ、やっぱり整備新幹線という考え方、地元の要望で地元がお金を出して、全部じゃないですけれども、かなりの部分を出しながら、つくっていくというのが右肩上がりの時代の発想から、逆にいろんなものを立ち止まって考え直す段階で、在り方として、もう時代に合わなくなってきているような気もするんですが、そこはどういうふうにお考えですか。

○知事

 そうですね、もともと整備新幹線というのは、まさにおっしゃったとおり、地元が手を挙げてやっていくというスタイルで、国のほうからすれば、もう東海道新幹線とか、あの辺りで東北新幹線とか、あれは国が直轄でやったので。そうじゃなくて、もっと地元が手を挙げながら、お金を出してもいいよというもので対応した制度だと思うんですが、それに応じて佐賀県もスーパー特急、フリーゲージトレインだったらいいよという合意をして手を挙げたわけですよね。今回のスキームについては、一切手を挙げていないのでということで、これからもあり得ると思うんです。知事会の中でも、佐賀県の考え方ってどういう考え方なのって、要は自分で負担金を出してまでやる話なのかなという、誰とは言わないけれども、何人もの知事が聞いてくるぐらい、やはりこの問題って、これからどういうふうに高速交通網というものがどれだけの意義があるのかということ、それから、これから財政的な問題もあるし、この国土をどうつくっていくのか、何が本当の豊かさなのかと、いろんな観点の中で、やはり立ち止まって考えていくということも大事なんじゃないのかなというふうに思うし、なかなか一回できた制度というのは変わらないというのがこの国の課題でもあると思うので、これに限らずですけれどもね。ですので、この整備新幹線スキームというのは、やはり検証する意義があるんじゃないかと私は思います。

○朝日新聞

 あと、これまでの歴史的な経緯ですね、あと財政的な問題、在来線の利便性の問題などもありまして、佐賀県さんの立場、なるほどなというところも非常に感じるところではありますが、やはり物ができた強みというか、やっぱり長崎から武雄温泉まで新幹線が走っているわけで、そういう経緯はともかくとしても、やっぱり物がある以上はどうしてもつながってほしいよねというような声、特に長崎側であると思うんです。

 私ごとですけれども、9月から長崎に行きますけれども、長崎の市民の方からするとつながってほしいという方も当然おられるでしょうし、佐賀県の知事さんは長崎のことを、西九州のこれからのことをどがん考えてあるのかということも聞かれることもあると思うんですね。どういうふうに答えたらいいですか。

○知事

 やっぱり隣人だから、お互いの考えていることということに対して、ぜひ耳を傾けてほしいなと思うんです。

 今回も、私も長崎県にいたけれども、長崎さんのことを思ってやっているところが多いと思うんです。なぜかというと、私も長崎県庁にいたけれども、確かに肥前山口から鹿島、諫早までの間ってとっても時間が長く感じるんです。だから、佐賀ってすごく近いから一瞬で着くんだけれども、そこから「かもめ」で長崎まで行くその間って結構時間が長いなって思うので、私はよく当時の佐賀県が決断したなと思うんです。長崎のためも考えて、この短絡ルートで、長崎は、だからあれかな、ちょっとダメージを受けたのは小長井ぐらいですかね。小長井という町があるんだけど、有明海に。大村に駅ができるわ、空港とつながるわ、30分ぐらい早くなるわということで、とっても今回の件でも長崎は非常に大きなゲットをしていると思うんです。

 それに対して、本当に今つらい思いをして、鹿島、太良の状況もあって、その効果というものはそんなに大きなものではなく、それでも負担金を払っているわけですよね。ということで、それは長崎の立場からすればもっと早くという気持ちはもちろん分かります。長崎県民はそう思うでしょう。ただ、そのときに、じゃどうなんだろうと。佐賀のみんなが今のスキームでやって、自分たちの1.5倍も払ってということとかをもうちょっと長崎県の皆さん方は考えてほしいなと思います。それがよき隣人のことだと、姿勢だと思うので、なかなか私も向こうにいたから分かるけれども、やるんだ、頑張るんだと鉢巻き締めてやるというのは非常に多いんだけれども、本当にそういうだけで物事って解決できるのかなと私は思うので、ぜひ長崎に行っていただいたら、そういう佐賀の今の置かれている位置というものも説明した上でどうあるべきなのかということを議論していただきたいと思います。よろしくお願いします。

○朝日新聞

 長崎としても、今の長崎-武雄温泉間がつながっただけでもかなり大きなメリットを得られているというような、実際、武雄、嬉野という大きな良質の温泉地をある意味、長崎は手に入れたと思うんですね、観光的に。そういったところを含めて現在の中でもかなり長崎は……

○知事

 そう、今の段階でかなりゲインしているんだと思うんです。我々は、だからさっき言いましたようにプラスとマイナスの面があってということで、かなり痛みも伴っています。なので、これからもしフル新幹線という、長崎の気持ちはよく分かるので、もうそういうことであれば、佐賀としても満足するような答えになるように後押しをしていただく、そういうことでしか道は見い出していけないのかな。これは難しい方程式なので、いろんな関係者がいますからというふうに思います。だから、ただ単に声を上げてコールを上げているだけで物事が解決する課題ではないと思います。


11 令和5年7月九州北部豪雨災害に伴う激甚災害指定について

 まず、唐津市の浜玉町の土砂崩れの件なんですけれども、今日にも激甚災害の指定となる見込みだと思うんですが、知事としての受け止めを聞かせていただいてよろしいでしょうか。

○知事

 本当に激甚災害の指定をいただくことになると非常に支援も手厚くなるし、国と県で対応がしやすくなるので、本当にありがたいなと思います。特に、浜玉の今坂の地域は少しでも早く工事を進めていきたいなと思いますので、心から歓迎したいというふうに思います。


12 公明党石井幹事長の発言について

○サガテレビ

 2点目なんですけれども、公明党の石井幹事長が森友学園問題と自然災害を比較するような発言があった件なんですけれども、この自然災害の中に佐賀が被害を受けた九州北部豪雨などの災害も含まれていました。知事としての受け止めを聞かせていただけませんか。

○知事

 確かに慎重に発言したらいいのになと思うんだけれども、私も政治家になって、こうやって言葉を選びながら話している立場からすると、あんまり言葉の一つ一つをえぐって批判するというのは僕はあんまり好きじゃなくて、慎重に話ししてほしいなと思うけれども、その心の中に何があるのかというところのほうが大事というふうに思うので、私は今回のことについてはあんまり気にしてはおりません。

13 326(ミツル)さんの一部報道について

○サガテレビ

 最後の質問です。

 国スポのイメージソングの作詞を務めた326(ミツル)さんの件なんですけれども、女性問題について一部報道がありました。県として何かイメージソングを例えば変更するとか、そういう今後対応されることというのは検討されているんでしょうか。

○知事

 これは個人の問題なので、私からすると、それに対して何か対応することは全く考えておりません。


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