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令和5年度11月補正予算案

最終更新日:

 皆さんおはようございます。今日は11月補正予算案等についてご説明を申し上げたいと思います。

 今回の11月補正予算額は、12億円の増額予算となっております。補正後の予算額は5,636億円となるわけであります。

 この12億円の内訳について説明しますが、まず、7月の九州北部豪雨の災害対策で5億円を計上しております。ほとんどが前回の9月補正でしたね。9月補正で約200億円補正したので、条件が整ったところについて、さらに5億円というイメージで考えていただいたらいいと思います。

 通常の補正が21億円あるわけですが、このうちのほとんどが人事委員会の勧告を踏まえた人件費の補正に18億円ということです。そのほか通常補正が3億円ということでありまして、これについては後ほど説明させていただきます。

 そして、新型コロナ関係についてですけれども、佐賀県の場合は随時補正していくと、当初予算にあったものを補正予算のたびに減額補正をしていくという方針でやっているので、今回も確保病床数を見直ししております。そういった関係で、さらに14億円減額をするということになります。要は病床数を随時減らしていますから、その分空床補償というものが減ってきます。ですから、そこの部分の予算が減っていくということで、全部込み込みをしますと、12億円の増額予算ということになるわけです。

 国の経済対策、いろいろ出ておりますけれども、そういったことでの対応については、補正予算ごとに適宜対応しておりますが、さらに追加の部分に関しましては、今後フォローして随時現場の状況を見ながら補正をしていくという態度で臨みたいと思っております。

 では、先ほどの(災害対策の)5億円の件について説明します。

 九州北部豪雨災害関係ですけれども、9月補正で約200億円しておりますが、新たに地元調整がついたものということでありまして、がけ崩れ対策などについて、傾斜地の部分について整備をし直すと、林地等について、治山ダム等についての整備を行うということで、合わせて5.2億円ということでございます。

                                  ◇

 通常補正分に行きます。

 まず大学についての予算。これについては改めて県内の高等教育を取り巻く環境についての説明書になりますけれども、ご案内のとおり、15歳未満の人口割合は全国3位を誇っているけれども、県内の4年生大学は2校のみで、島根県と並んで全国最少。そして、公立大学も高専も未設置県というのは、47都道府県のうち佐賀県だけということになっていて、大学進学時の8割以上が県外大学に進学するということで、やっぱり県外大学に進学された方は、大多数はそのまま就職されてしまうということもあるので、佐賀県として、何とかこの県外流出という課題を克服したいということと、今、非常に産学金官連携ということが非常に大きなテーマになっているので、今からつくるのであれば、立派な人材を育てるような、そんな大学をつくっていきたいと意欲を持っているということであります。

 あわせて、これもかねてから説明しておりますが、平成の間に公立大学は39から100と急増しているわけでありますけれども、具体的にひも解いてみても、この財政力指数、都道府県の財政力との関係で整理をしてみても、佐賀県は財政力指数はいわゆるDグループなんですよね。Dグループがここに並んでおります。同程度というのはDグループのことです。

 この3県は、鳥取、島根、高知はいわゆるEグループと呼ばれる財政力の低い、要は自己財源が少ないという、乏しいというところです。この3県とも県立大学をこの間新設をしているということと、佐賀県の財政力指数は同程度、いわゆるDグループの都道府県13県については県立大学を新設した県が9県ありまして、例えば、お隣の長崎は、その間に県内大学が4から8に増えて、自分の県で自分の県の大学に進学する率も19.1%から35.9%ということになっており、ほぼ倍に増えているということです。

 しからば、残りの4県はどうかということなんですが、和歌山、鹿児島、徳島についても、もう既に大学が5、6、4というふうにありますので、我々のように2つしかないというところとは環境が違うということを説明を申し上げてまいりました。

 ということで、佐賀県の自県大学進学率は相変わらず16.7%という低い水準になっている。16.7%を裏返せば、83.3%、いわゆる県外に83.3%出ているということの表裏になるわけであります。

 ということで、今回の予算案に関してですが、今までの経過を見て、改めて経過を踏まえると、この2月に基本的な考え方、そして、9月議会に基本構想の素案というものを公表して、さらに県民座談会なども開催してまいりました。様々な県議会や座談会の意見、そしてまた、その他様々な県民の意見や専門家の意見を踏まえて、本日、今度は素案じゃなくて基本構想(案)を公表することにしております。

 年内には、11月議会でこの基本構想(案)について議論されると思いますが、この議論を経て、我々とすると年内にこの基本構想を確定したいと思っています。これが確定されますと、来年度になると次のステージ、いわゆる具体化プログラムに着手するという段階になると考えています。

 この具体化プログラムというのは、漠というとどういうことかというと、カリキュラムだったり、教員規模、人事、場所、施設、そういういわゆるファンクション、大学の機能を決めていくことになります。そのときには、僕らと一緒になって専門家チーム、学部運営などに知見のある研究者3名程度をイメージしているわけですけど、通常考えれば、そのまま佐賀県立大学を一緒に担っていただくようなチームと我々は思っていますけれども、そういうメンバーと一緒に具体的に作業に入りたい、県立大学をつくっていく、一つ一つ決めていくということに入っていきたいと思っています。

 ですので、今回の11月議会で基本構想を確定するということは、そういういろんな皆さん方を巻き込んでの仕事にこれからなっていくので、我々とすると大きな節目、不退転の決意で県議会の皆さん方、県民の皆さん方にしっかりと説明していきたいと思っているわけです。

 それで、この基本構想(案)、今日発表するものの内容ですけど、基本的には素案を修正したものということで、いろんな意見を入れてありますが、開学に向けて今後詰めていく事項を記載したりしております。これについては、別途、今日の午後にしっかり説明させていただきます。

 そこでぜひ聞いていただきたいと思いますが、ここにありますように、理文融合型で入学定員200から300人を想定しているということ。場所については、先ほど言った具体化プログラムの中でみんなで考えていくということ。そして、開学時期については10年4月以降。そして、県内出身者の受入れということで、一般入試とは別に、県内出身者に入っていただく様々な措置を検討しようと思っています。

 そして、何といっても、この新しい大学像への挑戦ということで、我々からすると、まずはリカレント教育、社会人の皆さん方に今必要なリカレント教育を受けていただくという、時代も大きく変わっておりますので、そういうふうな機能を充実させたいと思いますし、さらにほかの佐賀大学、そして、西九州大学とも連携していきたいと思います。

 そして、特に特徴の一つとして大きく打ち出したいのが、佐賀県の小学生、中学生、高校生が普段使いできるような大学、これは我々が連携しているフィンランドを大いにイメージしているわけですが、普段から自分たちが勉強していることというのが、いずれどういうふうに役立っていくのか、自分にとって有益な学問なのかというところのイメージができると全然違うと思うんですね。単に分数の計算、仮分数がどうだとか、そういうことがどう生きてくるのかということを分かって勉強するのとしないのでは大いに違うので、我々の経験からしてもですね。そういったところ、ここを特に強くみんなで打ち出せる新しい県立大学像をつくっていきたいと考えているわけであります。

 そして、さらにSAGA2024についての準備を加速しようということであります。

 ご案内のとおり、かごしま国体・全障スポもみんな大いに頑張りました。私も鹿児島のほうに随時応援に行きました。本来、今年は佐賀であるはずだったターゲットエイジのみんなが鹿児島で頑張ってくれたので、私も激励方々行ってまいりました。

 いろんなみんなが頑張った成果もあって、総合成績は去年の21位から今年は10位ということで、あと27点で8位入賞というところまでやってまいりました。非常に盛り上がりました。

 全障スポも過去最多の40個のメダルということで、順調に育成が進んでいるということ、そして、我々のかねてからの目標であるSSP構想を充実させるためにも、大いなる通過点ということで、来年度の国スポ・全障スポを位置づけたいと思っております。

 今回の予算については債務負担行為、いわゆる来年が大会なので、来年までまたいでやるような、今のうちに予算措置をしておかなければいけないような事業について予算を設定しております。

 開閉会式ですとか、特に佐賀県の場合は、閉会式はアリーナということになっておりますし、それから夜間開催だったり、ネット配信だとか、今までにないような様々なものがあります。

 今のところ、ソフト関係に関して言えば、今までの開催県よりも若干増加すると思っています。様々な人件費の増なども今ありますので、その分、ハード系については県外競技、例えば、カヌーだとか、馬術だとか、そういったところは県外の既存施設を使うということにしましたので、これまで、例えば、10億円程度の仮設でやるということをうちはやらなかったので、そういったことでハードは先催県よりも低く抑えられるということで、できる限り将来に効果があるような事業について重点投資をしていきたいと思っているわけであります。

 ということで、このSSP構想、パリオリ・パラ、SAGA2024のその後に、さらに佐賀から世界に挑戦するトップアスリートを育成しながら、そして、すそ野を広げていくということをやっていきたいなと思っています。

 先だって9月議会では、公園整備を鍋島の県有地にという予算を計上させていただきました。今回、唐津も考えているという話をさせていただきましたが、今回は唐津のほうで場所が決まりまして、西新興町児童公園ということで、ここについての整備を行っていこうということで、今回、設計予算等について債務負担行為で予算案に盛り込んだということであります。

 さらに、かねてからお話しさせていただいたサガン鳥栖のU-15の場所を整備する。これまでU-15は2連覇していたりもして、サガン鳥栖がずっとJ1にいる非常に大きな原動力はユースチームが強いところがあったんですが、私も現場に行きましたけれども、飯田という遊水池というか、水でじゅくじゅくになるようなところで練習していたんですよね。あまりにもちょっとひどい、劣悪な状況でやっていたので、今回、企業版ふるさと納税、Cygamesさんの企業版ふるさと納税を活用して、さらに県費も入れて、新たにこの産総研の隣、いわゆる市民会館の奥といいましょうか──というところに新たなフルコートのグラウンド整備をするということでありまして、7年の3月にはオープンしていきたいということで、全くこの状況から打って変わって最新の練習場ということになろうかというふうに思っています。

 サガン鳥栖も来年で13年連続J1ということでありますので、我々みたいな地方クラブ、大手のスポンサーがあるわけではないところが、みんなのお金を集めて応援しているというクラブです。そこでは、どうしてもやっぱり育成というものに力を入れて、多くの子どもたちがサガン鳥栖のU-15、U-18で頑張りたいと思うここの環境を整えていくことが我々の強みでもあるので、ぜひこの“育成大県さが”ということで、この整備も行っていきたいということでございます。

 それと、今日私から予算関係で1つ報告があります。それは、市村記念体育館の件です。この市村記念体育館というのは、我々にとって非常に思いのある、いわゆる昭和38年に市村清さんに寄贈いただいたという大事な施設で、デザイン的にもとてもすばらしい、我々の誇りのある施設なんです。これを、これまで国の交付金を活用して施設の耐震化、そして設備の更新をして、その上でクリエイターとか、デザイナーとか、様々な皆さん方に参加いただく多彩な文化芸術の体験、創作活動によって、新たな価値を生み出す文化創造拠点としようというふうに思っていましたわけですが、当初の計画では、今回、この11月議会に請負契約の議案を提出する予定だったんです。ご案内のとおり不落札と、入札不落ということになりました。

 いろいろ原因を分析したわけですけれども、ご案内のとおり、昨今、資材価格と労務費の高騰というのがあります。大阪万博の高騰と資材高騰でああいうふうに予算が倍増というのを見ていただくと分かると思います。それに加えて、九州は非常に工事環境、熊本のTSMCもありますし、天神関係の工事、様々なところで、さらに今後事業費のさらなる上振れが予想されると思っています。

 そして、市村は特殊な屋根も含めた構造だということで、我々とすると、これからさらに想定以上の経費がかかるんじゃないのかなと思っています。

 ですので、今後の上触れというものを考えると、事業費は現在の52億円から30億円程度以上、少なくとも二、三十億円──ここは分かりません、本当に、それこそ、アサヒビールさんが3年延期するということもよく分かるんです。我々もまさに身につまされているので、今までこういう事業費が倍になるなんて考えてもいなかったわけです。それこそ、アリーナも257億円ですけれども、今つくるとなると本当に倍に近いところまでいくというふうに言われています。

 そういう状況なので、我々もこれは悩みに悩んだんですが、特に国の交付金も入れる予定で認定されているので。でも、このままこれを突き進むと、例えば、国の交付金を使えない状況になっても、そして、返還することになったとしても、それでもこれを突き進むと、県民負担という観点からすると、むしろ、立ち止まったほうがいいんではないのかなと我々は判断しました。

 ですので、県民負担の面から考えて、今がやるタイミングではないのではないかという結論に達しましたので、今回はこの事業を、本当に苦渋の決断ですが、凍結するということで進めたいと思います。

 これから未来がどういうふうに動いていくのか分かりませんが、とてもすばらしい事業だと我々は思っていました。そして、むしろ、先駆的な取組だということであったので、今回、コンテンツを詰める中で議論してきたことというのはこれからも生かしたいと思いますし、今後の状況においては凍結を解除することもあるんではないかと思いますが、いずれ、国の交付金も入った事業でもありますし、これから様々なところと調整しながらその状況、推移を見ながら、その時点での対応をまた皆さん方に説明させていただきたいと思います。

 なお、この点の詳細につきましては、本日午後、担当部局から説明させたいと思っております。

 私からは以上です。


○司会

 それではまず、資料をお手元のほうにお配りします。

 この後、質問をお受けいたしますけれども、質問につきましては今回の補正予算案の発表項目に限らせていただきますので、ご協力よろしくお願いいたします。

 また、知事のほうからもありましたけれども、県立大学の構想案、それと、先ほどの市村記念体育館の入札不落に関しましては、本日午後から担当部局による記者レクを予定しておりますので、それらの質問等についてはそのときによろしくお願いいたします。


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