下記の計画に対する意見募集は終了しました。
国・県の財政状況が厳しいなかで、今後の道路整備においては、効率的、重点的に事業を進め、早期に整備効果をあげることが求められています。この「佐賀の道づくり計画」は、このような観点で、「幹線道路整備の進め方」について、県の考えをまとめたものです。
“元気な佐賀”の道づくりを進めるための、佐賀の特性を表すキーワード。
県内には求心力の強い大都市はありませんが、分散している都市間の道路整備により、各地域が自然の恵み豊かな住環境と都市サービスを享受できます |
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福岡都市圏の規模拡大は、ビジネス、観光などあらゆる分野で佐賀の発展の可能性を広げます。拡大する福岡都市圏及び、成長する東アジア地域に対応するためには、北部九州の広域交通ネットワークの強化による都市の連携が必要です。 |
九州の流通基地である鳥栖市を中心に、南北・東西軸の高速道路が既に整備されており、さらに西九州自動車道や有明海沿岸道路などのネットワークが形成されれば、多様な観光ルート開発や広域的な経済・文化の交流が盛んになります。 |
幹線ネットワークの形成は、生活圏の拡大、経済活性化、観光ルート開発など様々な効果をもたらしますが、佐賀県は幹線道路の整備が全国に比べて遅れています。地方分権時代を生き抜くためにも、都市間を結ぶ幹線道路網を一日も早く整備する必要があります。また、幹線道路が未整備のために、生活道路に通過交通が進入して、交通安全上の課題ともなっています。
これまでの道路整備は、幹線道路から生活道路に至るまで幅広く対応し、ある程度の成果はあがったところですが、今後の財政状況を考えると公共事業の見直しは避けられません。今後県内の主要道路を「あれもこれも」並行して一定水準まで整備するには、現在の予算状況ではさらに40年程度はかかる見込みです。西九州自動車道や佐賀唐津道路、有明海沿岸道路など広域高速ネットワークの構築は、構想からかなりの年月を経過していますが、これまでの進め方ではさらに長い期間を要します。これでは移りゆく時代の流れに対応できません。
このために、限られた財源の中で「あれかこれか」の選択を行い、効率的、重点的に予算配分を行い、整備のスピードアップを図ることが大事です。
遅れている幹線道路の整備を迅速に進め、早期の整備効果を図るためには、道路事業全体について箇所の選択と予算の集中化を行う必要があります。そこで、これからの道路整備については、次の方針で進めていきたいと考えています。
県内の各都市や福岡都市圏を結ぶような幹線道路ネットワーク形成を最優先に進めます。
《具体的には・・・》
- 九州横断自動車道を基軸とした、広域的な幹線道路ネットワークを形成するため、西九州自動車道、 佐賀唐津道路、有明海沿岸道路、国道498号は走行性の高い道路として整備します。
別添:佐賀県主要幹線道路網図参照
- 広域的な幹線道路ネットワークを補完するその他の幹線道路も、計画的に整備します。
- この幹線道路ネットワークは、概ね20年で完成させたいと考えています。
- 国が整備する国道(直轄国道)については、早期完成を国へ要望していくとともに、県も国と協力 して事業促進に努めます。
《その結果として・・・》
- 北部九州圏の人・物・文化の交流が促進され、経済活動の範囲が拡大します。
- 「県内主要都市間55分圏」が概ね達成され、各地域において、救急医療など都市サービスの享受が可能となります。
- 市町村合併を支援し、特色ある地域づくりを促進します。
- 現在の道路が地域の生活道路として使いやすくなります。
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厳しい財政状況のなかで幹線道路を優先的に整備することにより、その他の道路整備については相対的に予算は縮小することになります。従って、その他の道路については、交通安全対策のための歩道設置やバリアフリー対策など、必要な箇所の緊急度や優先度を考慮して整備を行います。
■投資規模の設定について
(県事業)今後、道路予算の総額が減少した場合は、幹線道路の整備を重視し、その他の道路の予算を縮小して調整します。
・幹線道路の改良※・・・概ね20年で整備が完了するよう拡充
・その他の道路の改良・・縮小
・歩道設置等・・・・・現状を確保し、緊急性の高い箇所から整備
・維持補修・・既存施設を長く使うという観点で拡充
(直轄事業)ここ数年の改良予算の状況を確保できるものと想定しています。
※改良・・・バイパスや拡幅による道路整備