○NHK
18歳選挙権の関係で、日程はまだ決まっていませんが、参院選が近づいていて、この前も女子短大のほうで知事がいろいろとお話しされていたのも聞いていたんですけれども、今、よく言われているのが、若い世代の投票率が低いという話があるかと思うんですが、その参院選で初めて18歳以上の選挙権が引き下げられたことを受けて、若い世代にどういうふうに投票を、政治に関心を持ってほしいかというメッセージがもしあったら、ぜひお聞かせ願えたらなと思っています。
○知事
1つは、どんな思いをして普通選挙、要は税金をいくら納めているか。要は貧富に関係なく、そして、男女関係なく選挙が実現されたのか、これは近現代史の問題なので、もっとしっかりと教えるべきだと思いますし、すごく大事な権利だと思うんです。これをしっかり教えてあげることが大事なのかなというのが1点。あとは、私は地方自治をやっていたので、例えば、諸外国、アメリカ、ドイツの地方自治というと、自分たちの町の中で集めた税金をどう使うのかにすごく関心があるわけです。だから、仕事が増えると税金が上がる、仕事が減ると税金が下がるというシステムの中で、そこの選挙権についても、とても大事な権利という意識が染みついているんです。地方自治は民主主義の学校と言いますけれども、我が国は自分たちの選挙権がどう影響するのかということに対しての認識が、中央集権的なところがずっと続いてきた歴史的な経緯もあって、自分たちで参加しながら何かをつくっていくという庶民からの力がこれまで歴史的にも弱かった気もします。
ただ、これからは時代が違うし、それこそ消費税を上げるかどうかについても、みんなで決めていくことが大事になってくると思うので、参政権が18歳以上になることの意義、ぜひそういったところをもっと根本的なところからわかっていただくこと。そして、やはり若い人が白票でもいいからとにかく選挙に行くこと。政治家が若い人たちの支持を得るために、若い人たちをどうしようか、というところがまさに政治そのもの、政治家のどうしようもない習性なので、そういったことで変わっていくんじゃないかなと思います。