○佐賀新聞
オスプレイに関してなんですが、先ほど、いずれの時期か県としての考えを表明する時期があるとおっしゃっていましたが、かねてからスケジュール感を持たないとおっしゃっていたと思うんですが、全体像とか将来像について、今現在、表明する段階にまで至っているのかどうか。足りないとすれば、どういうところをまた詰めないと思っているのかというのは、具体的にお示しいただけるものはあるでしょうか。
○知事
全体像、将来像については、大分わかってきただろうという認識は、もうかねがね表明しているところです。ただ、7月に調査票を送ったまま、まだお返しもいただいていない状況でもありますし、今、防衛省さんは住民の皆さん方に説明会を開いたり、漁協さんもそれぞれ自分たちで見解の整理というか、こういうことを聞いていくべきじゃないかとか、そういう議論が行われているので、そういったことについて、また我々も一緒になって防衛省に対して聞いていく過程であるので、今後見通せませんけれども、やりとりをする中で、その後の対応は決まっていくんだろうと思います。
○佐賀新聞
そうなると、間もなく、1カ月ちょっとたってくるとノリの漁期に入ってくると思うんですが、知事がそういうお考えをお示しされる時期について、ノリの漁期とかを考慮されるという考えはあるんでしょうか。
○知事
私はかねてからスケジュールは持ち合わせていないので。もちろん漁業者の皆さん方は、ノリの時期がそろそろ差し迫っているので、それとの関係でいろいろ作業されているんでしょうから。ただ、我々として、それがあるからそれまでに期限設定をしてどうこうするという思いはありません。
○佐賀新聞
そうすると、例えば、ノリの漁期の間に期限を設定せずに、ノリの漁期の間にある程度考えがまとまったとかという話に仮になった場合、ノリの漁期が終わるまで、とにかく漁業者の方がお忙しいので待つのか、そうではなくて、考えがある程度まとまった段階できちんと表明を、要するにノリの漁期関係なく表明されるお考えなのか、そのあたりはいかかですか。
○知事
仮定みたいな形で考えたことはなくて、常にスケジュール感を持たずに、そのときそのときの局面で対応してやっているわけです。今、漁業者の皆さん方もさまざまな環境の問題とか騒音の問題とかどうなんだろうと論点として整理されて、それを我々もこれから防衛省さんにぶつけていくということです。また向こうからも返事があったりとか、これからまたお互いの中であるでしょうから、その中にノリの時期があって、ノリの時期が漁業者にとって今どういう状況でということについては、我々も漁業者と常に話をしながらやっていくので、またそのときの状況に応じて考えるべき話であって、皆さんとはいつも議論になりますけど、今からこれはノリの時期だからこうだというような仮定をしながらスケジュール感をセットしていないので、そのときそのとき状況に応じてしっかりと対応していくということしか言いようがありません。
佐賀県はいろんな問題を抱えていますけれども、ファクターがいっぱいあります。そういうファクターの中でどう考えるべきなんだろうかというのは、常に議論が必要で、先にあらかじめこういうスケジュール感で、結論はこういう形で、こうなるからこうしようと思いながら考えていくと、私は間違いが起こるだろうと。自分が考えた結論に向けて常に物事を動かそうと、調整をしたり根回しをしたりすることになるので、私は自分なりに考え方のイメージはありながらも、その状況に応じながら、特に県民の皆さん方の気持ちを大事にしていきたいと思っているので、その条件も踏まえながら判断していくことを堅持していきたいと思っています。
○佐賀新聞
オスプレイの関係で追加で質問ですが、公害防止協定について、自衛隊との共用も否定しているという文面があるんですけれども、それに対して、県の考え方として、これまではその考えに沿って守ってきたんだけど、国のほうから国防に関する重要な要請があったので、検討せざるを得ないというような考えを示していると思うんですが、改めてこの公害防止協定に対する考え方を今までと違って変えますよという判断する場合は、この計画に対する諾否判断の前に、こういうふうに変えますよと打ち出されることはあるんでしょうか。
○知事
今、おっしゃったように公害防止協定に対する考え方は、先ほど我々説明したとおりで、自分から何かを変えようとは、ずっとしなかったと。今回は国のほうからこういう話があったので、その判断を迫られているということです。
この協定は、つくり方として、県がこれを変えようと思ったときに諾否の判断を調整に乗り出すという建て付けになっているわけです。だから、基本的には、自分で受け入れるといったときに関係者に話に行くことになるけれども、ただ、私はかねてから申し上げているように、この建て付けがそうであっても、その前の段階でいろんな調整をしながらやっていこうと。先ほどから申し上げているように、私が何も関係なしに、もう受け入れると、いきなりやることはあり得ないので、今さまざまな調整をする中で、漁協や地元に防衛省さんが説明している様子だとか、県議会もあるし、佐賀市もあるし、そういったところの議論のあり方を踏まえながら考えて、県としての思いを表明していくという過程があるので、そこについてはそういう流れになっていくんだろうと思っております。
○佐賀新聞
そしたら、受け入れますという判断をする前に、こういうふうに県としては考えを変えていこうと思っていますというニュアンスの部分は出していくことになるんですか。
○知事
もちろん。だから、もし受け入れるときは、こういう事情で我々はこういう考え方に至りましたということになるんじゃないですか。受け入れない場合は、こういう事情で今回は受け入れられないということになるでしょう。いずれ表明するタイミングはあるのだと思います。