皆さんおはようございます。
きょうは私からは4点、そしてプラスアルファの情報についてお話しさせていただきたいと思います。
まず、肥前さが幕末維新博覧会のプレ企画展として「没後150年草場佩川-奇才の遺産-」を開催いたします。
さて、この草場佩川という方ですけれども、本当すばらしい方です。いわゆる今でいうとマルチタレントのような形で、佐賀藩の教育の中心となった人物。弘道館の教授でありながら、書がうまかったり絵が描けたりと、それからいろんな文書の保存をするような記録を残していたりというような方でありまして、あの吉田松陰先生もまだ二十ぐらいのころに会いに来て、そのころは佩川先生はもう60歳を超えていましたけれども、そのぐらい当時のさまざまな中心となってきた人物であります。多くの人材を育成いたしました。
詩と書と画と、昔は三絶と言ったそうですけれども、そういった希有な才能を持たれていた方でありまして、2万首を超える漢詩、多くの文章をつくっており、墨竹図など、多くの書画を残した方であります。
そして、81年の生涯ということで豊富な資料を残されております。これがご本人の姿と言われているものですけれども、こういったものも県博で展示したいと思います。
今回の展示品ですけれども、津島日記ということで、朝鮮通信使が来られるというときにぜひ佩川先生に来ていただきたいという要請から、佩川先生も行かれていろんな絵を残されていたりします。
それから、多久で女山大根と思われますけれども、この大根の絵が残っていたり、絵画の約7割が墨竹ですけれども、明治天皇もごらんになったと言われている作品もございます。
そして、特に今回の展示品で1つおもしろいのは、大隈重信さんの自筆です。大隈重信さんはあまり書が残されていない、一説によるとあまり字がきれいではないというか、そういうふうに子供のころから言われていたという情報もありまして、ほぼ残されていないのですが、ちょうどこのときに、いわゆる寄せ書きなのでご本人の自筆だということです。17歳のときに長崎警備に選ばれた弘道館の同僚への寄せ書きの中に大隈八太郎の字が残されているということです。これは本邦初公開。
それから、多久9代の邑主であります多久茂鄰像が今回展示されます。
ということで、12月22日から翌年2月4日まで、県立博物館、そして多久市の郷土資料館と共同で開催したいと思っております。
これは多久の皆さん方が、多久の生んだ英才であります草場佩川先生をずっと今まで大切にしていただいているおかけだと思っておりますので、ぜひごらんになっていただきたいと思います。
幕末維新に異彩を放った草場佩川の遺産をぜひこの機会にごらんいただきたいと思います。