1 計画の趣旨
九年庵(旧伊丹氏別邸)庭園は、佐賀県神埼市神埼町の城原川支流に開く小谷間の開口部付近にあり、仁比山神社参道沿いに所在します。明治期の実業家伊丹氏の別邸として、廃寺となった仁比山護国寺の塔頭不動院と地蔵院の跡地に築かれ、その後久留米の実業家倉田氏の手が加えられて、現在は佐賀県の所有となっています。
仁比山護国寺の歴史を継承し、明治期の特色を持つ庭園と建築がともに保存され、かつ周囲の自然環境と一体になって維持されていることから、庭園史上のみならず庭園を主体とした文化史上の優れた価値が認められて、平成7年(1995)に国の名勝に指定されました。現在は、春と秋に年2回の公開を実施しており、季節ごとに異なる趣を呈する庭園に茅葺屋根の建物がたたずむ風景は、多くの来訪者を魅了しています。しかしながら、経年による建物の劣化や樹木の繁茂など名勝を構成する要素への影響が見られるほか、耐震や防災等の整備の必要性など、多くの課題を抱えている状態です。
本計画は、文化財としての適切な保存と活用を図り、次世代への確実な継承を行うため、昨年度に策定した名勝九年庵(旧伊丹氏別邸)庭園保存活用計画を踏まえ、現状の保全状況や活用方法、運営管理方法における課題を具体的に整理するとともに、課題解決のために必要となる整備内容や優先順位を示すものです。
2 意見募集期間
意見募集期間は終了しました。
令和6年2月27日 ~ 3月22日
3 公表資料
名勝九年庵(旧伊丹氏別邸)庭園整備基本計画
4 意見提出件数
0件