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有田、伊万里の世界遺産登録について

最終更新日:
 

ご意見

 佐賀県の伝統工芸である有田焼 数年先には廃業する窯元がかなり増え、一部を残すのみとなりそうです。

起爆剤として赤絵や、ヨーロッパ磁器に多大な影響を与えた柿右衛門様式など、磁器の革命の地として有田・伊万里の世界遺産登録は申請できないのでしょうか。有田町の柿右衛門窯や今右衛門窯に泉山、赤絵町や陶山神社など、佐賀県から世界遺産を申請してほしいです。インバウンドに乗り遅れ、このまま有田町が衰退していくのを見ているだけではいけないと思います。


 

担当課の回答(令和6年6月5日)

〇肥前やきもの文化振興について

有田、伊万里の世界遺産登録について、ご意見をいただきありがとうございます。

窯跡や泉山磁石場等の有田が持つ文化財の世界遺産登録への取組については、平成22年度に九州・山口の近代化遺産群(後の「明治日本の産業革命遺産」)を世界遺産へとする動きがあった時、登録へ向けたチャレンジを進めましたが、認定には至りませんでした。

 一方、ご意見にもありましたとおり、柿右衛門窯や、泉山磁石場、色鍋島など、有田・伊万里にはやきものに関する多様な地域資源が存在します。そういったものを構成文化財に持ち、我が国の暮らしの中に磁器を浸透させるとともに、海外からも称賛される「肥前のやきもの」が、平成28年に「日本磁器のふるさと肥前~百花繚乱のやきもの散歩~」として、日本遺産に認定されました。この日本遺産とは、地域の歴史的魅力や特色を通じて我が国の文化・伝統を語るストーリーを「日本遺産」として文化庁が認定するもので、地域が主体となって総合的に整備・活用し、国内だけでなく海外へも戦略的に発信していくことにより、地域の活性化を図ることを目的としています。

 世界遺産とは異なるものではありますが、日本遺産の枠組みを活用すれば、地域の活性化に資するものと考えており、現在、関係機関が連携して、情報発信事業や人材育成事業、周遊促進事業など、肥前やきもの文化を知ってもらうための様々な事業に取り組んでいます。そのうち周遊促進事業では、やきものをフックとした文化観光の推進を目的として、昨年度、やきものの各産地を巡るドライブスタンプラリーを実施し、約2,700名にご参加いただきました。そのドライブスタンプラリーで巡るスポットの一つであり、やきもの専門の博物館である九州陶磁文化館は、令和4年にリニューアルオープンしました。新しい常設展示は、有田焼の魅力をストーリーとして伝え、美しいデジタル映像や日英2言語の展示解説等により、外国人ややきものに詳しくない人にも分かりやすい展示でお客様をお迎えしています。

 また、昨年12月には、有田焼専門店が並ぶアリタセラにて、「アリタ・マシュマロ・クリスマス」というクリスマスイベントを開催しました。このイベントは、佐賀県が誇るやきもの文化の魅力を、今までやきものになじみがなかった比較的若い世代に発信することで、やきもの文化の裾野を拡大させることを目的として開催し、約1か月で7万人を超える方々にご来場いただきました。来場者のうち、「アリタセラに初めて来た」という方が約60%を占め、新たなファン層の開拓につながったと考えています。また、このイベントの効果で、12月のアリタセラの売り上げが前年同月比で23.5%の増となり、さらに、3月は27.5%、4月は23.2%の増が続いており、このイベントの効果が継続している結果だと考えています。

 今後も、引き続きこうした取組を行いながら、有田・伊万里が持つ価値や魅力を発信し、佐賀県が誇るやきもの文化が未来へ続くよう取り組んでまいります。

 

〇産業振興について

ご指摘のとおり、有田焼を取り巻く環境は非常に厳しいものと認識しています。有田商工会議所の調査報告書でも、後継者不足や人材不足といった影響から10年~15年後には多くの窯元が廃業を選択するという調査結果が出ています。

県では、事業者の新商品開発や国内外の展示会出展・テストマーケティングを通じた販路開拓、後継者育成などの支援を行っており、今後も、佐賀県が誇る有田焼を次世代に引き継ぎ産業振興を図るため、事業者に寄り添った取組を進めてまいります。

 

〇インバウンド推進について

 インバウンドの推進に関し、世界遺産登録の観点からのご意見をいただき、ありがとうございます。

ご意見のとおり、世界に誇る有田焼をはじめ、佐賀県には魅力あふれる観光素材が数多くあります。また、海外の方で、陶山神社や有田のトンバイ塀のある裏通りのような、そこでしか見られない風景・佐賀の昔ながらの日本の風景に魅力を感じ、訪れる方もいらっしゃいます。インバウンド需要を獲得していくためには、これらの魅力的な観光素材を、海外の方にも伝わるようにPRし、施設の多言語化など、受入環境を整備していくことが重要であると考えています。

 これからも、佐賀の魅力が伝わるよう、積極的な情報発信等に努めてまいります。


 

ご意見の担当課

(肥前やきもの文化に関すること)

 地域交流部 文化・観光局 文化課

 TEL:0952-25-7236

 E-mail:culture_art@pref.saga.lg.jp

 

(産業振興に関すること)

産業労働部 流通・貿易課

 TEL:0952-25-7095

 E-mail:ryuutuu-boueki@pref.saga.lg.jp

 

(インバウンド推進に関すること)

 地域交流部 文化・観光局 観光課

 TEL:0952-25-7098

 E-mail:kankou@pref.saga.lg.jp


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