ヒスタミンによる食中毒に注意しましょう!
ヒスタミンはアレルギー様食中毒を起こす原因物質です。
全国的にも年間数件発生しており、特に15歳未満の子供が発症するケースが多く、学校や保育園などの給食施設での発生が多い食中毒です。
ヒスタミンとは?
「ヒスタミン」は魚肉等に多く含まれるヒスチジン(アミノ酸の一種)に、ヒスタミン産生菌が持つ酵素が作用し、生成される化学物質です。
ヒスタミンの特徴
・マグロ、サバ、イワシ、サンマ、シイラ(地方名:カナヤマ)などの赤身魚及びその加工品で産生されることが多い。
・熱に強く、加熱調理しても分解されない。
・冷蔵庫などの低温条件下でも長期間保管することで増加することがある。
ヒスタミンによる食中毒について
1 症状
食後、数分から1時間という短い間に顔面の紅潮や腫れ、じんましん、頭痛、吐き気、腹痛、下痢等の症状が起きます。
重症化することはほとんどなく、おおよそ6時間から10時間程度で回復します。
2 予防方法
消費者の皆様へ
・魚は常温で放置せず、すぐに冷蔵庫または冷凍庫で保管してください。
・冷蔵で保管する場合でも、長時間保存はしないでください。
・ヒスタミン産生菌が多く存在する魚のエラや内臓は早く除去してください。
・鮮度が低下した魚は食べないようにしてください。
・口に入れたときにピリッとした刺激を感じた場合は食べずに処分してください。
事業者の皆様へ
・魚を生のまま保存する場合は、すぐに冷蔵または冷凍してください。
・解凍や加工をする場合は、魚の低温調理を徹底してください。
・鮮度が低下した魚は使用しないでください。
・信頼できる業者から原材料を仕入れるようにしてください。
・適切な温度管理がされている原材料を使用してください。
ヒスタミンによる食中毒事件について(全国)
| 令和元年 | 令和2年 | 令和3年 | 令和4年 | 令和5年 |
事件数(件) | 8 | 13 | 4 | 2 | 4 |
患者数(人) | 228 | 219 | 81 | 148 | 77 |
関連リンク
・ヒスタミンによる食中毒について(厚生労働省ホームページ)(外部リンク)