
コトのデザインに注目したアワード「SAGA DESIGN AWARD 2025」の入賞プロジェクト展を開催!
佐賀県では、県政に「さがデザイン」という思想と仕組みを取り入れ、クリエイティブに課題解決を行うことにより、人のくらし、まち・地域を心地よく豊かなものにする取り組みを推進しています。
この度、「デザインが持つ力」を県民の皆さんへ広く知っていただくため、「SAGA DESIGN AWARD 2025」を初開催し、県内から94件のプロジェクトにご応募をいただきました。大賞・優秀賞を含む入賞に選ばれたのは12件のプロジェクト。この入賞プロジェクトを知ることができる展示会「SAGA
DESIGN AWARD 2025 EXHIBITION」を下記のとおり、女子洋画研究所(佐賀県立博物館横 岡田三郎助アトリエ内)にて行います。その後も県内各地を巡回展示予定。佐賀の熱いデザインの今を、ぜひこの機会にご覧ください。
記
「SAGA DESIGN AWARD 2025 EXHIBITION」開催概要 |
1 会期
R7年2月18日(火曜日)~2月24日(月曜日・振替休日)(9時30分~17時00分)
2 会場
女子洋画研究所
(佐賀県佐賀市城内1丁目15 岡田三郎助アトリエ内)
3
入場料
無料
「SAGA DESIGN AWARD 2025」入賞プロジェクトについて |
◎大賞(1プロジェクト)■地球の環境を守り持続可能な生活を生み出す器「うづら」(精成舎)
受賞団体:株式会社224(にいにいよん)(精成舎(せいせいしゃ))
受賞代表者: 辻 諭
デザイナー: a studio 安積 伸
詳 細:https://saga-design-award.jp/award/374/
<審査委員講評(馬場正尊)>
美しいプロポーションと機能との絶妙な融合。完成度の高いフォルムを実現する職人技。強度や独特の質感を生み出す高い技術力。無駄を出さない循環社会へのメッセージ。そして、吉田焼を地域全体で、次の時代へ運ぼうとする強い意思。それらすべてを小さな器に凝縮したこの作品は、大賞にふさわしい。歴史に残るスタンダードデザインの名作にさえなり得る。
◎優秀賞(5プロジェクト)
■被災を乗り越えて見えた和紙の未来 文化複合施設「KAGOYA」
受賞団体:名尾⼿すき和紙
受賞代表者:谷口 弦
デザイナー:Studio Hashimura 橋村 雄一
詳 細:https://saga-design-award.jp/award/333/

<審査委員講評(内田 友紀)>
300年続く名尾和紙にとって、未曾有の災害による衝撃は計り知れない。しかしその契機に生業から一時離れたことを経て、和紙の存在を問い直し、その有り様を再解釈・再構築することで新たな表現へと見事に昇華されたことに、心から敬意を表する。継承するだけでなく変容させることに挑む姿勢、和紙の再解釈を通じて社会との新たな関係を築こうとする試みは、各地の工芸に携わる人々に大きな勇気と示唆を与えるだろう。
■好奇心と創造力を掻き立てる[彩色展]
受賞団体:株式会社 深海商店
受賞代表者:深海 宗佑
デザイナー:岩尾 玄樹
詳 細:https://saga-design-award.jp/award/272/

<審査委員講評(山田 遊)>
佐賀県の陶磁器産地でものづくりを下支えする、絵具や釉薬の調合・製造・販売を行う深海商店は、普段、表舞台に出ることは少ない。そんな彼らが約2,000枚という無数の色見本皿を展示することによって、実際に展示を訪れた作り手に対してはもちろん、使い手に対しても、改めて陶磁器の彩色表現の豊かさやまだ見ぬ可能性、何より自社の製品の魅力を伝え、存分に感じることのできる意欲的な展示を開催した。その企画力の質の高さ、実現に至った行動力を高く評価したい。
■デザインで小さなビルを文化の拠点に 徳久ビル
受賞団体:対対/tuii
受賞代表者:田中 淳/伊藤 友紀
デザイナー:田中 淳/伊藤 友紀
詳 細:https://saga-design-award.jp/award/315/

<審査委員講評(三木 悦子)>
築47年の建物に魅了され、ビルのオーナーを口説き落とすことからスタートしており、人との関係性が希薄になりがちな現代において、その出発点から建物を通した人とのつながりで構築・運営・展開している点が面白い。建物のポテンシャルを場づくりのデザインを通して高めると同時に、人を介した関係性によってこれまでなかった新たな文化発信拠点としても機能しており、ここから広がっていく創造性が期待でき、この地の未来が楽しみである。
■海外から見たSAGAをデザインで表現「ARIAKE ワークショップ」
受賞団体:諸富家具振興協同組合(レグナテック
株式会社/有限会社 平田椅子製作所)
受賞代表者:樺島 雄⼤
デザイナー:Gabriel Tan/樺島 賢吾
詳 細:https://saga-design-award.jp/award/249/

<審査委員講評(原田 祐馬)>
ARIAKEの美しいデザインには佐賀の地域的背景が深く刻まれている。このワークショップがそのことを支えていることを教えてくれる。日本や海外から佐賀を訪れたデザイナーたちは、まずフィールドワークをし、地域の魅力や素材に触れるところからプロジェクトがスタートしている。一見、デザインと距離があるように思えるプロセスそのものが、デザイナーが思考するより良い環境をつくるのである。このように丁寧につくることに向き合う時間をデザインしているからこそ生まれる品質に評価が集まった。
■デザイン経営×牧場一貫経営「TOMMY BEEF」
受賞団体:有限会社 佐賀セントラル牧場
受賞代表者:吉原 龍樹
デザイナー:吉原 龍樹
詳 細:https://saga-design-award.jp/award/318/

<審査委員講評(馬場 正尊)>
小さなテーブルの上に乗ったお肉を味わうことから、地域の未来を、そして日本の農業の未来までを展望している、スケールの大きなプロジェクト。白石にトミービーフがあることで、いろんな出来事、風景が生まれ、様々な人が巻き込まれていく。そして何より、その一つ一つのアウトプットが優しくて、かっこいい。農業が地域の風景をデザインしていく。時代の到来を告げている。
◎入賞(6プロジェクト)
■保育園の枠組みを超えた誰もがいていい場のデザイン「子どもとおとなと地域をつなぐインクルーシブコミュニティ」
受賞団体:社会福祉法人みずものがたり
おへそグループ
受賞代表者:溝上 泰弘/吉村 直記
デザイナー:吉村 直記
詳 細:https://saga-design-award.jp/award/185/

<審査委員講評(内田 友紀)>
幼児、小中高生、地域の人々までが集い学び合うことのできるこの場所には、「本当はこういう場所がほしかったんだ」と気づかされるような感覚である。子どもたちの声を徹底的に尊重する芯の強い理念に支えられ、それを体現する柔軟な社内教育や、無理のない運営体制も示唆に富む。人々のライフステージのなかで、保育園が地域との最初の強い接点となることを実感する中で、おへそグループのように場の枠組みが広がりを持ったならば、と考えずにはいられない。こどもまんなか社会の先駆的なモデルとして高く評価したい。
■一人ひとりがおもしろい未来を描ける社会をつくる「灯すラボ」
受賞団体:特定非営利活動法人 灯す屋
受賞代表者:佐々木 元康
デザイナー:橋本 優
詳 細: https://saga-design-award.jp/award/183/

<審査委員講評(内田 友紀)>
400年以上の伝統産業が根づく土地は、計り知れない可能性を秘めていると同時に、複雑な状況を抱えていることも想像に難くない。その複雑性を丁寧に読み解き、資源や人をつなぎながら運営されるこの実験室からは、持続的な活動や拠点が生まれ、じわじわと地域に波及している。研究的視点を活かしながら土地と真正面から向き合う姿勢は大変誠実であり、伝統と未来を結びつける新しい関係性の構築や、地域資源の活用方法に大きなヒントをもたらしている。
■経済、文化にピリッと刺激を与え、唐津を国産唐辛子の聖地へ。「唐津ピリ辛協会」
受賞団体:唐津ピリカラ協会(株式会社クラベル・ジャパン)
受賞代表者:平田 憲市郎
デザイナー:株式会社テツシンデザイン 先崎 哲進
詳 細:https://saga-design-award.jp/award/165/

<審査委員講評(山田 遊)>
耕作放棄地の活用、カーネーション農家としての技術と、唐津の風土の適性とを活かし、国内消費をほぼ輸入に頼っているため、外的環境に左右されない唐辛子への栽培作物の転換、農業と福祉の連携、そして6次化商品としての製造と流通・販売。さらにアグリツーリズムまでも視野に入れた、現代の日本における農業にまつわる課題に対しての解決的手法が違和感なくすべて盛り込まれた、非の打ち所がない事業全体のデザイン設計に感銘を覚えた。
■SUN BRANCHES 地域の新しいカルチャー発信地へ
受賞団体:SUN BRANCHES(サンブランチーズ)
受賞代表者:青木 和裕/中尾 太/西田 裕也
デザイナー:青木 和裕/中尾 太/西田
裕也
詳 細:https://saga-design-award.jp/award/187/

<審査委員講評(山田 遊)>
コロナ禍以降、単独店舗よりレジリエンスが高い小規模な複合施設がトレンドとなり始めている昨今において、地方都市の中心部に位置するシャッター商店街の空き家活用という街の課題解決も兼ね備えた先進的な事例と言える。最小のコミュニティである幼馴染が集まり、場をシェアしながらそれぞれの業態を運営することで、地元で着実にその輪を広げていこうとする姿勢や、何よりその活動にカルチャーが感じられた点が、素直に好感を覚えた。
■異業種11社で挑む持続可能なものづくり SAGA COLLECTIVE
受賞団体:SAGA COLLECTIVE協同組合
受賞代表者:樺島 雄⼤/山口真知
デザイナー:NOSIGNER株式会社 太⼑川 英輔
詳 細:https://saga-design-award.jp/award/218/

<審査委員講評(三木 悦子)>
佐賀という地方にありながら世界情勢や社会状況をしっかりと見据え、未来への持続可能な地場産業や地域資源、佐賀の文化や伝統を継承していくために、異業種が協同組合をつくって取り組んでいる事業として非常に先進的で興味深い。同時に事業自体をブランディングし、地域と交流しながら市民の視点に立って分かりやすく身近なものになるようデザインし、発信しているところが大変評価できる。世界のこれからの「当たり前」を佐賀で可能にしている。
■~伝統野菜の復活に懸ける~日本初オーガニック自然薯
受賞団体:ささき農園
受賞代表者:佐々木 励
デザイナー:佐々木 励
詳 細: https://saga-design-award.jp/award/247/

<審査委員講評(原田 祐馬)>
ささき農園の魅力は、こういう農業をやりたいとビジョンを持って粘り強くかたちにするところだと言える。今まで、自然薯がオーガニックでつくれなかったのかという驚きと、竹に入ったダイナミックなパッケージに審査委員一同、審査中にじわじわと高揚感を得ることになる。これから、佐賀の有機農業を牽引する一人になることに期待し、この自然薯が、美味しいをつくる仕事がじわじわと未来をつくることを伝えいくきっかけになるだろうと評価が集まった。
参考:「SAGA DESIGN AWARD 2025」とは |
佐賀からはじまる、佐賀を心地よくする「デザイン」を発見し、讃えるアワードです。
新たに社会変化や生活文化を生み出した取り組み、思い思いのひとときを楽しめる場づくり、美しいプロダクトの背景にある作り手の想い、美味しさを伝える表現の工夫などのプロジェクトのデザインに注目し、募集します。
参考:「SAGA DESIGN AWARD 2025」の流れ |
1 応募受付 令和6年12月18日(水曜日)まで
2 審 査 会 令和7年1月17日(金曜日)
3 結果発表 令和7年1月24日(金曜日)
4 表 彰 式 令和7年2月8日(土曜日)
■ ときめく・心が惹かれる(感動度)
■ 切り口があざやか(新規度)
■ 暮らしをより良くする(革新度)
■ 明日のあたりまえをつくる(将来度)
<審査委員長>
馬場 正尊(OpenA/建築家)
東北芸術工科大学教授。佐賀県生まれ。
建築設計、都市計画、執筆などを行いながら「東京R 不動産」や公共空間のマッチング事業「公共R 不動産」を立ち上げ。
<審査委員>
内田 友紀(Futurama&YET/都市デザイナー)
ビジョン構築、コミュニティデザイン等を通じて、市民・企業・行政府・大学らとともに持続可能な地域社会に向けたエコシステムの構築に携わる。グッドデザインニューホープ賞、GoldenPin審査委員。
原田 祐馬(UMA/design farm/デザイナー)
地域に関わるプロジェクト、グラフィック、空間や企画開発を通じて理念を可視化し、新しい体験を作り出すことを目指している。グッドデザイン賞審査委員。
三木 悦子(佐賀大学芸術地域デザイン学部准教授)
芸術地域デザイン学部芸術表現コース。有田で、産業陶磁器のデザイン思考的側面から教育と研究を行う。産地や地域、学生など、様々な関係性の中で次代に繋ぐ焼き物の在り方を模索。
山田 遊 (method/バイヤー)
東京都出身。南青山のIDÉE SHOPのバイヤーを経て、
2007年method(メソッド)を立ち上げ、フリーランスのバイヤーとして活動開始。グッドデザイン賞審査委員等、各種コンペティンションの審査員や、教育機関や産地での講演など、多岐に渡り活動を続ける。「GOOD DESIGN STORE TOKYO by NOHARA」、「made in ピエール・エルメ」、「燕三条
工場の祭典」、「SAGA MADO」「Sagair」等、多数プロデュースを行う。
令和7年2月8日(土曜日)に行われた表彰式及び審査委員と知事によるスペシャルトークの様子については、下記プレスリリースをご参照ください。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000432.000018574.html
添付資料