質疑応答:佐賀空港の自衛隊使用要請関連
○NBC
まず、佐賀空港へのオスプレイの配備について、関心が高いと思いますので、現時点での、まず知事の賛否について教えてください。
○古川知事
賛否については、先日も申し上げました状態と変わっておりません。といいますか、何か客観的な状況が全く変わっておりませんで、私の考え方もそれを変えるに至っていないということで、前のときには白紙だということを申し上げましたけれども、その状況は変わっておりません。
○NBC
その情報収集を進めていらっしゃると思うんですが、それの進捗状況はどんな感じなんでしょうか。
○古川知事
これも、あんまりはかばかしい返事ではなくて恐縮なんですが、例えば、皆様方からさまざまな報道などがあります。そのたびごとに、担当が九州防衛局などに確認をしております。そうしたことについて回答を求めておりますけれども、なかなかはかばかしい答えが返ってきていないようでございまして、わからないとか、それは防衛省本省に伝えるとかということで、話は伝わっているんだろうと思っておりますけれども、今日までのところ、それほど多くの回答が来ているというふうには伺っておりませんで、向こうも今、いろんなところへの説明があったりとか、あるいは組織をつくりつつあるとか、何かしら何かあるのかもしれませんが、いずれにしても、実務的なやりとりはしているようでありますけれども、私のところに、ここはこういうことでしたと、まとめて報告が来るような、そういう状況にはなっておりません。
○NBC
はかばかしくないとおっしゃっていますけど、そうすると今後、何か県としてこういうふうにやっていきたいとかいうことはあるんでしょうか。
○古川知事
私どもが急いでいるわけではないので、私どもがいつまでに答えをいただかないと困るということではございませんので、余り催促するのも変かなと思っております。しかしながら、9月には議会が控えておりますので、そのときに、全くわかりません、知りませんということばっかりを乱発するというわけにもいかないだろうと思っております。やっぱり議会に向けては、できる限り、私どもが議会で答弁できるような材料をそろえておくというのが、私どもの努力としては求められると思っておりますので、そういった議会までには、ある程度の答えができるように、何か返事を──いろんなことについてということですけど、返事をしてほしいなと思っているところでございまして、その点は、実務のほうでも、そういった点のやりとりをしていると思っております。
○読売新聞
関連なんですけれども、判断の順番の知事のイメージをお伺いしたいと思ったんですけれども、県は空港管理者、漁協は土地の所有者がいらっしゃる。あともう1つ、佐賀市は、近隣住民の方を抱えていらっしゃる。その3者が主にいる中で、漁協、市に先駆けて、県が先に判断するということは、知事の頭の中でイメージはありますでしょうか。
○古川知事
何せ初めてのことなので、原子力発電所に関することとか、そのほかいろんなことについては、こういう手続をして、こういう議論をしてというのがイメージが湧いていますけれども、正直言って、このことについては、どういうことをやっていってどうなればいいのか、誰が判断をすればいいのかということについて、順番も含めてできていないというのが正直なところなんですね。しかしながら、私のイメージから言うと、まずは何より地権者ではないかと思います。地権者の方が、これは絶対だめだとおっしゃっているものを、市や県がそうおっしゃらずにぜひというようなことになるのかというと、それはちょっとどうなのかなと思いますから。
例えば、原子力発電所みたいなやつは、地権者という人はいないわけで、要は、事業者が九州電力で、それに対して安全性の強化をしたり確認をしたりする作業というのを国がやっていますから。そして、我々はそれをいわば確認する作業ということになるんだろうと思うんですね。今回の場合には、国がその土地を買いたいと言って地権者と話をしたい。そういうときに、関係のあるところとして、私どもとか市とか、そのほかの関係者のところに今いろんな意味でご相談とか連絡に来られているという状況だろうと思うんです。そうすると、絶対的なプレーヤーは、地権者と国ですので、そこの関係がどうなるのかということをしっかり見てからということになるんじゃないかなと思っています。もちろん、県は空港の管理者であるわけですけれども、空港の管理者が地権者よりも先に、どうぞ使ってください、どうぞ、どうぞというような判断をするとか、地権者の意向を確認することなく、県が単独でこれはだめだから、地権者と交渉しないでくださいと言うのかというと、そこはどうなのかなと思っていまして、済みません、今の感じということで申し上げればでありますけれども、やっぱり地権者がどのようにお考えになるのかということが、非常に大きな要素ではないかと思っております。
○読売新聞
知事のお考えですと、地権者もそうですけれども、空港の御近所の方で安全性と極めて密接な関係のある御近所に住んでいらっしゃる方、川副町であるとか、そういったところより県が先に判断するというのも何かおかしなことになっちゃうのかなと。
○古川知事
そのロジックでずっといくとですね。いや、そういったこともあるだろうと思います。一番関係が深い、つまり自分が持っている土地というものを誰かに渡すという判断をされるかどうかという意味では、その方たちが一番大きい。次には近くに、そうやって飛行機が飛んでくるという方々が非常に関係が深いということなんだろうと思うんですね。そういった方々がどのように思われるのかということを見た上で、私どもは、最終的に空港の管理者としてどういう判断をするのかということが求められていくんだろうと思います。
ただ一方で、空港の管理者の立場だけではなくて、県民が仮に不安に思っていらっしゃることとか、危険に感じていらっしゃるということがあるとすれば、それについても自分たちの問題として捉えるということも、また1つ立場としてはあるんだろうなと思っているんですね。その空港の管理者としての立場と、そういう県民の不安というものを一緒に感じていくという立場と、それがどういう関係になっていくのかということについて、まだ整理ができていない状況であります。いずれにしろ、今の段階はそこまで進んでおりませんので、まずはきちんとやりとりをして、正しい情報を県のほうでつかんでいくということなのではないかと思っているところでございます。
○読売新聞
三者私申し上げたのは、それぞれがそれぞれで説明を聞いている状況だと思うんですけれども、三者じゃなくてもいいんですけど、地元佐賀県内で意思の疎通を図るような横断的な組織を呼びかけるお考えはございますか。
○古川知事
そうすると、三者で1つの結論を出さなくちゃいけないということになるのかなと思っていて、何か誘導するような感じになってはいけないんじゃないかなと思っています。基本的には個人個人のお考えというのがまずあるんだろうと思いますし、そういう地権者の方たちが自主的に集まられていろんな組織をつくられる。そこに立ち会ってくれということで、市なり県なりが立ち会うということはあるのかもしれないなと思っていますけれども、何か県が音頭をとって、そういった人たちを集めてみたいなところというのはやらないほうがいいんじゃないかなと今のところは考えております。
○読売新聞
最後です。知事はかねがね9月から11月にも御自身の御進退を判断したいと。間もなく9月を迎えるわけですが、今時点でのお考えをお聞かせください。
○古川知事
今時点でのというところですけど、ちょっと9月に判断するのは難しいかなというのを現時点で思っておりまして、やはりこの問題について、ある程度の、もう少しおさまるというか、少し方向性なり何なりが見えてくるというところもあるのかなとも思っていましたけれども、そういったところが全く見えないような状況でもありますので、もう少し考えさせていただければなと、今の時点では思っております。
○佐賀新聞
先ほどの進退についての関連ですけれども、9月は難しいということで、そしたら、めどとしては11月ということでよろしいんですかね、1つの区切りとしては。
○古川知事
そうですね、1つの区切りとしては11月ということになるだろうと思います。無論、11月になる前の何かのタイミングで公表するということをふかせろというわけじゃないですけど、常識的に考えれば9月という時期がなければ11月なのかなと思っています。
○佐賀新聞
それと、知事の進退とオスプレイの問題の判断の関係性なんですけれども、任期が来年4月までということですけれども、それまでには一定の方向性を自分の任期中に出したいというお考えでということでよろしいでしょうか。
○古川知事
この問題、自分でハンドリングしている問題ではないので、いつまでにこうしたいということを私が能動的に語ることができないというところがありまして、客観的にどういうふうに推移するのかなということを見ておくということだろうと思うんですね。それがどういう形になっていくのかという様子を見定めながら、自分自身のことについても判断をしていくということなのかなと思っています。
ただ、私自身もきちんと整理できていないんですけど、この問題がどうなっていけば自分の進退にどう影響していくのかということについて、クリアカットにこうすればこうだということを決めているわけではなくて、ただ、混沌としたような状態の中で、自分はこういうふうにしたいと思いますということを決め切れる状態ではないので、もうちょっと考えさせていただきたいなというところでございます。
○佐賀新聞
済みません、もう1点。
もちろん、このオスプレイの問題は知事が3年半前に出られて──4年ぐらい前ですかね、マニフェストを書かれたときには当然出てきていない話で、普通に考えたら、これほどの大きい問題はある程度すごい争点になると思いますので、一回選挙を経たほうがいいんじゃないかという意見も若干あるかとは思うんですが、その辺の認識はどういうふうにお考えでしょうか。
○古川知事
これもいろんな課題があって、例えば、仮にこの問題が私が3期目就任直後に出てきていたとしたら、じゃ、これを選挙でやれということになるのかといえば、そうならないんだろうと思うんですね。ですから、この問題についても、それぞれの議論の進み方──進め方じゃなくて進み方によって、次の選挙の大なり小なり争点というか、政策上の課題にはなっていくだろうと思います。今年度中に全てが片づくということではないだろうとも思いますので、ですけれども、それまで判断が関係者ができないかというと、それはそうではないんだろうと思っているところであります。
○時事通信
米海兵隊の関係って、普天間の暫定運用の話がどうやら変わってきているんじゃないかという、当初、副大臣から説明あったときとはちょっと変わってきているんじゃないかと思うんですけれども、知事は現段階でどのような情報をお持ちなのか。
それと、一番最初に22日に来て、真剣にお話を伺ったと知事は受けとめられている中で、何かちょっとまだ国のほうがぼやっとしているというか、具体的にしっかり固まったものを持ってきていないんじゃないかという懸念とかがあるんじゃないかと思ったんですけれども、いかがでしょうか。
○古川知事
副大臣から3つ話があった中で、副大臣は自衛隊のティルトローター機という表現をされましたけれども、ティルトローター機を佐賀空港の隣接地に配備をしたいという話、これと目達原の基地のヘリを配備したいという話、この2つについては、明確にやりたいという意思をおっしゃいました。3番目におっしゃった米軍の関係については、そうすることも視野に入れているというお話で、最初にお話があったときから、非常にそこの部分は米軍との話があるからだったということだと思いますけれども、比較的弱めにおっしゃったという記憶が私にはあります。
恐らくでありますけれども、米軍とは話をせずに私どもに持ってこられたんだろうと思います。何かどっちの順番がよかったのかということがあるのかもしれませんけれども、それは米軍が何と言うかわからないけれども、自分たちはこう考えているということをおっしゃっていただいたということそのものは、そういったことをひた隠しに隠しながらお話になったというよりは、いいのではないかと思っております。
米軍との話について、私が知っていることは何かというと、米軍との関係について報道があったときに、事務的に防衛局のほうに、こういう報道があるけれども、実際はどうなんだということの確認の連絡を入れたところ、そのことについては局では把握をしていないので、防衛省本省のほうに確認をするということで、確認をするという話のまま、私の知る限りは返事が来ていないと思っておりまして、実際、日米の防衛に関する協議の事項でございますので、こちらのほうにどこまでどういう形で情報開示できるのかわかりませんけれども、私の知る限りは、そうやって聞いたところ、本省に尋ねてみるという返事が来ているというところでございまして、報道にあったような事実関係については、私はそれ以上のことは残念ですが知っておりません。
○STS
関連なんですけれども、副大臣の説明以降、特に大臣がこちらに来られて説明するわけでもなく、概算要求が目前に迫っているとかいろいろあるとは思うんですけれども、国の姿勢に対しては、今どのような感想をお持ちですか。
○古川知事
国も慌てておられるのかなという感想です。九州防衛局が窓口になっていただいているのは間違いないんですけれども、防衛省本省でチームをつくられたというふうには伺っているんですけれども、防衛省本省の中での体制づくりというのにも非常に時間がかかっているなという印象を私は受けています。いろいろと事務的に投げかけている事柄に対して、クイックレスポンスが返ってこないというようなところから見ても、多分いろんなところに相談して、どういう答えをするかということを考えておられるのかなあと思っていまして、防衛省そのものも非常にあわてておられるのかなと思っております。
それと、もう1つ思っているのは、九州防衛局、近いとはいえ福岡にありまして、この佐賀県内あるいは佐賀市民の方々、空港の周辺の漁民の方、住民の方々、そうしたものとの距離感からいうと、やっぱりどうしてもワンテンポ、ツーテンポあってしまうというところがあるような気がしています。あるいは何かお考えなのかもしれませんけれども、やっぱり地元に入っていって、そこで防衛省は防衛省として考えていることのご説明をする、または、あるいは一方で、住民の方々の声もきちんと耳を傾けていただく、不安な声も聞いていただいて説明もする、そういった形のことをしていただかないと、何か私どもも電話でやりとりしてどうなっていますかねと聞くと、ああ、じゃ、ちょっとそれについてはまた検討してみたいな感じになっていて、繰り返しになりますが、こっちは急いでいないからいいんですが、何か本当に大丈夫なのかなというところがありまして、そこは今、とにかくいろんな体制を整え中ということなのかなと思っております。
○NHK
知事が一番最初に、先ほどおっしゃった客観的な状況が動いていないという、報道する側としてもそういうふうな状況かなという気はするんですけれども、多くの県民の方たちも、興味を持ってこのことを、例えば報道を通じてなりで情報を得たいなと思っていると思うんですが、対策チームを立てていろんなことをされていると思うんですね。それで、報告も上がってきているというお話がありましたけど、具体的には、この1カ月ぐらい対策チームができてから、どういったことが、ほんの少しでも進展したというか、何かその対策チームによって調べたことなりわかったことというのは、どういったことになるんでしょう。
○古川知事
わかったことは、まず、防衛省と直接関係しない事柄というのはわかっていったというところがあります。典型的なところでいうと、民間空港に自衛隊が入ってきているほかの空港について、その様子を県の職員が見に行っていますので、そこの様子はある程度わかりつつあるということが言えようかと思います。きょうの段階までに、きちんと整理した形では準備することはできなかったんですが、そういうほかの民間と自衛隊が一緒に共用されている空港において、私どもが目下の最大の関心事である、そういう共用することによって、民間航空機の離発着に支障が生じていないかどうかということについては、これは自分たちである程度調べられますので、それについては今も調べていますし、これは、そんなに遠くないタイミングで調査結果みたいなところについてはお話ができるようにしていきたいと思っています。
このほか、これはホームページ見たら出てくるレベルの話ではあるんですけれども、ティルトローター機というものがどういうものかということであるとか、そこの騒音のレベルがどういうものであるとか、そういったところについては、これは聞かずともというところなんですけれども、それは調べていく中で、ある程度は明らかになってきている部分はあるということでございます。
○NHK
じゃ、その対策チームの方を現地にというか、空港に派遣したりというのはもうされているということなんですか。
○古川知事
はい、それはしています。対策チームは、専任ではなくて、これは兼任のチームでありますので、そのチームの人間たちが、四六時中この問題についてかかわっているというわけではございませんので、空港の問題であれば、空港課の職員が調べに行くとか、あるいは話を聞くとか、そういったことをやっております。
○NHK
その判断のタイミングなんですけれども、当初8月の末かとか、いろいろ今判断できないとか、8月末までにという話が防衛省からあったりとか……
○古川知事
向こうからですね、はい。
○NHK
ええ──と思うんですけど、今の段階で、何月というのは言えないと思うんですが、逆に、こういう状況になったら判断ができるかもしれないというのは、どういった状況なんですが、知事が具体的に考えていらっしゃる―
○古川知事
まだそんなそこまで山を登り切っていない感じで、もうちょっと何か物事が進展していけば、変化が出てくれば、少し景色が見えてくるかなと思っているんすですけれども、今は、登山に例えれば、いろんな道具を買いそろえているような感じで、これから上り始めれば、何時間ぐらいしたらどういう眺望が開けてきて、例えば山を登るのか登らないのか、そういったことの判断を今の時点でできるという段階には至っておりません。
まだ、ごめんなさい、私正確に把握していないかもしれませんが、この間、有明海漁協のほうにはお話に行かれていると思いますけれども、その肝心のというか、本来話をすべきである地権者そのものの方々との話も、まだ全くできていない状況だと思うんですね。だとすると、そういった状況が全くない中で、私が先の見通しを述べるというのは、大変そういった方々に対しても失礼かなと思っておりまして、持っていないということもあるんですけど、そういう状況なので、現段階では、持ってもおりませんし、述べるべきでもないかなと思っています。
○共同通信
先日の記者会見の後の囲み取材で、県の立場、権限の問題があったと思うんですけれども、県が、配備計画に対してイエスとかノーとか言う立場にあるのか、そういった法的な権限を持っているのかというところを調べるということだったと思うんですけれども、そこの整理というのはできましたか。
○古川知事
そこのところも、法的なところでありますので、今、整理をしてもらっています。つまり、ある程度わかっているのは、何かの実定法、つまり、明確に規定された法律で、県が拒否権があるみたいなことを書いた法律はないと思うんですね。そうすると、公の施設である公共用空港というものを私どもは設置し管理しているわけでありますけれども、そこに、例えば防衛目的の飛行機や機材が飛来をする、あるいはそこから離発着をするというときに、防衛用であるからということを理由にして、拒否できるのかどうかといったところなんかが争点としては考えられるわけですね。あるいは、空港の隣に土地を買って、そこに資機材や装備を配備するとしたときに、そこから空港につなぐための進入路が必要になっていくわけでありますけれども、その進入路をつくるということについて、設置者である、管理者である県がノーと言えるのかというようなところなのであります。
こうした事柄についても、空港というのが公の施設であるというところもあって、本当に、ただ単に自分のものということであれば、自分の判断でイエス、ノーというのが言えると思うんですけれども、公の施設であるということで、非常に判断が難しい要素もあるということで、今その辺を少し詰めてもらっているところであります。現時点ではまだ、きちんとした答えは出ておりません。
○朝日新聞
知事が一番最初の選挙にお出になられたときに、マニフェストを最初に出されたと思います。
先日ちょっとホームページで見ていたんですけれども、その中に、自分は国にモノを言う、そういうことをするというふうに書いてあったんですけれども、次どうされるかというのもはっきり決まってはいないみたいですが、国にモノを言うという姿勢自体は、最初のころから変わらず今もお持ちなんでしょうか。
○古川知事
もうずっと言ってきていると思います。例えば、ぱっと今思いついたところで言えば、県内で完結する道路や河川の地方への移管の問題、こうしたことについてもずっと唱え続け、全国知事会の中でも私がその責任者になって交渉をし、条件をまとめて、現在、県内のことについてもやってきています。それを今ぱっと思いついた瞬間、申し上げていますけれども、国に言うべきことについてはしっかり申し上げてきていると思っています。
ただ一方で、そのことは国がやることに何でも反対するとか、そういうことではもちろんありません。私は国は国としての役割がある、地方は地方としてやらなければいけないことがある。地方としてやらなければいけないことに国が邪魔をしないでほしいとか、国がそうしたことについて、県が、あるいは市町村がやろうとすることに対して阻害するようなことがないようにしてほしい、そうしたことをずっと申し上げてきています。
農地の規制についてもそうであります。今、大臣許可になっている部分を、これを市町村長が判断できるようにしてくれ、こうしたことも申し上げてきています。また、新幹線などについても、今回の新幹線整備に当たっては、今までの国のルールとは違う形での決着になっています。それは佐賀県側がいろんなことを申し上げてきたから、結果的には経営分離しないという形での新幹線の運行が決まりました。
こうしたことを見ていただければわかるように、これまでも──これまでもというか、1期目、選挙のときだけでなく、常にずっと県として言うべきことについて申し上げてきているということは言えると思います。
○朝日新聞
今回のオスプレイの問題に関しては、どうなんでしょうか、モノを言っていると思っていますか。
○古川知事
県の立場というものについて、まだ県として何を言うべきなのかということについてのいろんな情報なり判断をする材料が整っていない段階だと思っています。今は、とにかく私どもは防衛については知見があるわけではありませんから、それについてしっかりと情報を集めるということだろうと思っています。今回は、何より国がやりたいと言って、地元に対して理解を求めていているという話でありますので、今の段階で私が国に申し上げるとしたら、それはよく地元に説明をしてください、このことだろうと思っていまして、そのことは既に申し上げていると思っています。