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知事インタビュー (小野寺防衛大臣の訪問を受けて)

最終更新日:

平成26年8月25日 知事インタビュー(小野寺防衛大臣の訪問を受けて) 


 

 

質疑応答:佐賀空港の自衛隊使用要請関連

○記者
 2点、最初に質問があります。
 まず、1点目が大臣が米軍の利用を訓練移転で進める考えを示したことについてどのようにお受けとめでしょうか。
○古川知事
 その訓練移転という言葉が大臣から出たんですけれども、何回か言われたと思うんですが、あわせて、訓練移転を含む沖縄の負担軽減という使い道みたいな言い方をされたと思っていて、それと、何度か武田副大臣のおっしゃったことと自分の言っていることは同じだというふうなこともおっしゃっていて、私もこれは訓練移転だけなのかなと最初は思ったんですけれども、大臣のご発言全体から見ると、訓練移転というのは例示で、ただ、そのほかについては全くイメージができていないというか、恐らく米軍とも話はできていないからということだと思うんですが、今回は言及がなかったのかなと思っています。
 ですから、ちょっと済みません、長くなりましたが、私としては、大臣は訓練移転だけということをおっしゃったんじゃなくて、訓練移転を例示に挙げられたということで、武田副大臣と内容的にはそれほど変わらないのではないかと受けとめています。
○記者

 もう1点、大臣が安全保障の観点から協力をと、これも繰り返しおっしゃっていたと思うんですけれども、その点についての受けとめはどう思われますでしょうか。
○古川知事
 もっとも安全保障に関することについては、国が責任を持ってしっかりと判断をしていただきたいと思っていますので、その意味では、大臣が安全保障の観点から協力をしていただきたいとおっしゃっていることについては、防衛大臣の立場としてはそうだろうと思います。
 私も前々から申し上げているように、こうした国の安全保障に関する方針については、一般論としてではありますけれども、地方公共団体としても協力をする義務というのがあるだろうと思っているところでございます。
 とはいいながらも、具体的な話になれば、それは過去からの歴史、住民の理解、議会のご意見、さまざまないろんな要素があるわけでございまして、今回はまさにその具体論として、どう考えたらいいのかということが問われているものと考えています。
○記者

 今日、大臣から、民間空港の運営に妨げにならない、損なわないようにという発言があったことの評価と、知事の受けとめとして、あの場で空港の状況についても理解が一歩進んだという意味合いの発言をされていたと思うんですけれども、現在、この問題をめぐる状況については一歩進んだと考えていいのかどうなのか。
○古川知事
 まず、佐賀空港の民間空港としての発展や、民間機の航行、飛び交うことの支障にならないようにするというのが前提だという私の考えについて、大臣からそういった趣旨でのご発言があったと理解をしています。前回の副大臣のときには、配慮しますからという引いた形のご発言だったんですけれども、きょうの大臣のご発言は、私どもが考えている佐賀空港の本来のあり方というものについて理解を示していただいたものと考えているところでございまして、それは武田副大臣のときに比べれば、より理解をしていただいたということだと思っています。
 それと、全体が進んだのかどうかという点でございますけれども、佐賀空港にしたのかという理由について、あるいはティルト・ローター機というものの安全性についても具体的に話があったということも、前に比べたら少し進んだということなのかなと思っています。それは私どもの理解が進んだというよりは、そこまでまだ私どもとしてはいっていないと思っていますが、その防衛省側の説明の濃さというか、内容が以前よりも、より詳しくなったということについては、評価できるのではないかということでございます。
 ただ、一方で、その周りに市街地がないからいい、あるいは半分が海だからいいみたいな、半分とはおっしゃいませんでしたけど、いいというようなご趣旨のご発言があったと思うんですが、それについては、私のほうから、人家はありませんけれども、田畑があって、そこで耕作していらっしゃる方がいらっしゃいます。また、海の上で生活していらっしゃる方もいらっしゃいますということで、そのことイコール、だから、佐賀空港と即なるわけにはいかないんだよということについては、私のほうから一言、そこはちょっとコメントをさせていただいたと思っていまして、そういったことからも、漁協や農協の方々にご理解を得るためには、丁寧にとにかく話をしていっていただかなければいけないんだよということを申し上げたつもりでございます。
 全体を通して言えば、1回目の反省もあったのかもしれませんけれども、大臣のお話そのものは、副大臣のときに比べると、より詳しい説明をしておられたという印象を受けています。
○記者

 あと、窓口を県に、県庁じゃなくて県内にという意味で、つくられると、担当者を置くというお話があったんですけれども、それに関しての評価は。
○古川知事
 よかったのではないでしょうか。私どもも、これまで事務的にやり取りしているときには、いつも九州防衛局とのやり取り、さらには九州防衛局は、防衛本省とのやり取りということでないと、何か答えができないような話だったようでございます。その意味で、とにかく県民の方から寄せられているいろんな疑問や質問の声に対して、私どもも私どもなりに答えなければいけないという点もありますし、それよりも、もっと地元の方々がいろいろお感じになったときに対応できるような窓口が本来あるべきだと私は思っておりましたので、その意味では、県内に窓口をつくられるというのはいいことだと思います。
○記者

 武田副大臣がいらっしゃったときは、訓練の移転と同時に暫定的な移駐、これは移転と移駐両方あるというふうなお考えだったと思うし、きょうの小野寺大臣も、まず移転、訓練移転ですけど、その後もありとあらゆることを検討したいとおっしゃっていたんですが、これ移転と移駐ですと、御案内のとおり全く違うと思うんですが、訓練移転はただ一時的に来るだけですが、移駐となると、米軍が家族と一緒に来て、この佐賀空港周辺で暮らすということになると思うんですが、移駐に関しても政権のほうから提案があった場合は佐賀県として受け入れる用意はあるんでしょうか。
○古川知事
 受け入れる用意はありません。受け入れるかどうかを決めているということは全くありませんので。ただ、正直言って、よくわからない感じがします。というのは武田副大臣が来られたときに、提供地はあるのかということについて、これは私どもが聞いたんじゃなくて、たしか皆様方から御質問があったような気がするんですけれども、つまり米軍に提供する土地が新しく発生するのかと聞かれたときに、副大臣はたしかないとおっしゃったと思うんですね。ということだとすると、仮に暫定的な移駐というものがあるにせよ、新たに米軍に土地を提供するということは考えていないということを副大臣はおっしゃったように思うんです。ただ、それ以降のいろんな動き、私どもは報道ベースでしか知りませんが、そういったやつを見ていても、まだ米軍との話がよくできていないということなんだろうと思うんです。ですから、私が今の段階でここからこの部分まではオーケーです、ここから先はだめですということを、何か今のうちから決めておくということはありません。
 今日お話のあった訓練移転のことも含めて、殊米軍に関することについては、自衛隊として判断できることではありませんので、もうちょっといろいろ出てくるのかなと思っているところでございまして、今日の時点での判断というものは、ちょっと差し控えさせていただきたいなと思っています。
○記者

 今日の大臣の囲みの中で、理解を得る順番としてですけど、自衛隊の配備、目達原含めてですね。自衛隊のオスプレイと目達原の移駐が前提としてあって、その上に米軍の話があるというような趣旨のことをされていたんですけれども、県としては、判断するに当たって、国がそういう考え方であれば、ある程度米軍は置いておいてでも、自衛隊だけで判断するということもあり得るということですか。
○古川知事
 いや、そこはわからないですよね。大臣がそのようなお気持ちだろうというのはご発言のところからも少し酌み取れる部分もあったんですが、そもそもでありますけれども、この点は県が単独で判断するということでもありませんので、たくさんの方々が関係をしてこられる中で、そういう切り離して判断するということが実際上あるのかないのかということについても、まだまだ道筋が全く見えない状況だと思うんですね。現段階で私どもとしては、それは切り離しも可能だ、あるいは切り離すことはできないということについて、今の段階では申し上げられないかなと思っています。
○記者

 あと、概算要求の中身ですね、額とか必要な土地の規模とか全体のスケジュールみたいなのは今回、明示がなかったわけですけれども、それは県としても求めていなかったんですか。
○古川知事
 今回は、概算要求をするということの御説明だということで伺っていましたので、余りそこで詳しい内容をということは思っていませんでした。むしろ、私として申し上げたかったのは、事務的ないろんなやりとりをする中ででも、なかなかスムーズに、我々の知りたいことがぽんと答えが返ってくるという感じでもなかったようなので、担当の話を聞くとですね。そういったことができるようにということと、地権者の側からすると、自分たちに関することを、全く自分たちに話をせずに、それ以外の人たちがいろいろな議論をされているという状態そのものは、私としては余りよろしくないのではないかと。説明を聞いたから賛成とか、そういうことはないわけですから、とにかく、話については、きちんとした形で、なるべく早くしていただくことが必要なのではないかと。もちろん、地権者だけじゃなくて、農協もありますし、漁協もあるわけでありますけれども、そういったことを言いたいと思っていましたので、そこはちゃんと言えたかなと思っています。いずれにしても、これから窓口もきちんと決めていただければ、今お話のあったような数字的なこととか内容についても、聞くようになれると思いますので、我々として、関心のある向きは確認をしていきたいと思います。
○記者

 きょうの話の中でも、要するに地元への理解を国側としても確認していくという話もありましたし、知事としてもそういうお考えだと思うんですけど、県として、例えば協定を結んでいるという点でも絡んでいくと思うんですけど、県として、何を一番最初にやっていく、全然動いていないという話もありますけど、国としては、一番最初に言ったように8月末までの概算要求という話、今回こんなふうにしっかりしてきていると思うんです。で、少しずつ動いていると思うんですけど、県としては何かやられることはないんですか。
○古川知事
 県が主体的に何かやることがあるかということでございましょうか。県としてやるべきことがあるとすると、今、投げている質問などがありますから、それに対して9月議会が始まる前に一定程度はきちんとした答えをいただいて、議会である程度のお答えはできるようにしておくということがまず私どもがやらなければいけない最低限のことかなと思っています。それが一番ですかね。
 あと、さらに言えばということですけれども、例えば、漁協のほうからいろんなことで相談したいというようなお話が仮にあれば、そういったときに気安く相談できるような体制とか窓口をつくるということも必要なのかなと思っています。ですから、具体的に言えば、今、対策チームというのがあって、それはみんな兼務でやってはいるわけですけど、そこのチームの中には生産振興部、つまり水産をやっている部の副部長の柴山もメンバーに入っていますから、彼なんかであれば、昔から知っている人でしょうから、いろんな話もしやすいとかというのがあると思いますから、私どもから押しかけてやるとおかしなことになるので、県とちょっと話がしたいとか相談がしたいとか、そんなふうなことがあれば、話を聞きやすいような体制をつくるということが県として求められるのかなと思っています。
○記者

 どういう形になったら、例えば、判断をするんですか、受け入れる、受け入れないという。例えば、県単独で判断するのか、また、そういう地元への理解という話がありますけど、地元の3者も一緒になって、皆で一つの意見に達成したときに、県としても、もしくは古川さんとしても判断して受け入れ若しくは受け入れない、そういう話をするんですか、発表するというか。
○古川知事
 そこはまだ決めていません。というか、私が決めることなのかというふうにも思いますし、ただ、走り出すとしたときに、何かまず1人目が走ってしまって何分何秒でしたと。はい、じゃあ第2走者はどうぞという感じになるんじゃなくて、みんなで、せーので走り出す感じかなと思っているんですね。
 それぞれの皆さんお忙しさとかいろんな都合とかもあるでしょから、お話を聞く回数が多いところもあれば少ないところもある。もうちょっとこの件でも話してくれという広がりも出てくるんじゃないかなとも思うんですね。その走り出してみないことには、要はゴールの切り方というのを誰が先頭に立ってゴールを切るのかということについて、今の段階では全くわからない状況だと私は思っていまして、あまり順番を決めてしまうということは、今の段階では無理なんじゃないかなと思っていますし、もうまさにどういう状況に、どういう展開になっていくのかを見てからになるのではないかと思っています。
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