マアジ アジ科 学名 : Trachurus japonicas 英名 : Jack mackerel
■地方名 (方言) : アジ、マアジ
■主な漁場 : 玄海一円
■漁期と主な漁法 : 周年【棒受網、まき網、定置網】
稜鱗 (一般的にぜんごと呼ばれる) を持つアジ科の代表的さかな。北海道以南、東シナ海などに分布する暖海性の回遊魚で、特に九州西岸から東シナ海・黄海に多い。
沖合を回遊する群と瀬付き群があり、前者の背中は黒色、後者は黄褐色で、その色あいからそれぞれクロアジ、キアジと呼ばれている。
産卵期は4~6月で、1才頃までは沿岸域で生活し、その後、沖合域まで広く分布するようになる。稚魚は流れ藻やクラゲの傘の下で保護され生き延びる。稚魚期には小型プランクトンを、幼魚から成魚期にはアミ等のプランクトンのほか小型魚類、イカ類などを食べる。1才で17cm、2才で23cm、3才で27cm、4才で30cmとなり、最高で40cm (1kg) 以上に達する。寿命は5~6年程度とされている。
県内の漁獲量は年間2千トン前後となっており、一部では養殖も行われている。唐津港での水揚げは1万トン前後で、全国的にも上位を占めており、その水揚げは大型まき網で最も多い。また、唐津港で水揚げされたマアジを利用した加工食品は、生産量、販売量とも多く全国的にも有名である。
一年中魚屋で見られるが、脂がのる5~8月が旬と言われている。淡泊な味だがうま味があり、くせもないため刺身、たたき、塩焼き、煮付け、唐揚、フライ、干物等どんな料理でもおいしい。