アオリイカ ヤリイカ科
学名 : Sepiateuthis lessoniana 英名 : Big fin reef squid
■地方名 (方言):ミズイカ モイカ
■主な漁場 :玄海一円
■漁期と主な漁法 : 5~11月【定置網、イカ釣り】
胴長が45cmにも達するイカで、身が比較的厚く、半月形の大きなヒレが特徴。北は北海道から南はオーストラリアまで、西はインド洋西部、紅海から東はハワイ諸島までの温帯から熱帯域にかけて広く分布している。
一般に、イカ類のオス、メスの識別は一見しただけでは難しいが、アオリイカについては胴長15cm以上になると斑紋の違いで比較的容易にできる。すなわちオスは横に走る紫色を帯びたスジができるのに対し、メスは小さな円形の斑紋となる。
寿命は1年で、春先から夏にかけて沿岸に寄ってきて、水深10m前後のホンダワラ等の海藻類に卵を産みつけ、一生を終える。1回の産卵数は200~8,000粒程度で、ふ化した時の大きさは胴長5mmである。45日目には約5cmとなり、それ以降は月4cm以上の割合で急激に成長し、オスはメスより大型となる。玄海では大きさで呼び方が変わり、一般に小型のものはモイカ、大型はミズイカと呼ばれる。
玄海での漁獲量は年間30トン程度で、ケンサキイカに比べると約1/10 と少ないが、大型のものが獲れる春から夏には産業上重要なイカである。
最もおいしいイカの一つで、値段もケンサキイカと並んで高い。新鮮なものは何と言っても刺し身が最高。塩焼き、煮付け、一夜干し等にしても非常においしい。