マダイ タイ科 学名 : Pagrus major 英名 : Red sea bream
■地方名 (方言) : タイ、マチャ、チャンイオ
■主な漁場 : 玄海一円
■漁期と主な漁法 : 周年【釣り、ごち網】
日本周辺にはタイ科の魚は13種ほど生息しているが、中でもマダイはその形や色、味等から魚の王様として君臨している。沖縄を除く全国各地に分布し、最大1mに達する。
マダイによく似た魚にチダイがあるが、マダイは尾鰭の後縁が黒いこと、チダイは鰓蓋の後縁が赤く、また背鰭の3番目の棘が長く伸びていること等により区別できる。4~5月頃、産卵のため沖合から沿岸に近寄るが、この頃が脂がのり、色が鮮やかで1年中で一番おいしい時で特に「サクラダイ (ノボリダイ)」と呼ばれる。満3~4歳で成熟し、産卵は日没前後に行われる。産卵が終わった後は「麦わらダイ (オチダイ)」と呼ばれ急激に味が落ちる。
幼魚は20mより浅い内湾域で生育し、水温が低くなるとともに沖合いの深みへ移動する。春になると再び沿岸に寄ってくる。3歳まではこうした移動を繰り返しながら、徐々に深みに生息するようになる。
栽培漁業の対象種として全国で早くから (1970年代から)種苗生産が行われ、佐賀県では毎年約7万尾の稚魚を放流している。また、1994年から資源保護のため全長15cm未満のマダイは海へ逃がす(再放流)ことになっている。
県内の年間漁獲量は200トン前後で推移している。なお養殖による生産量は300トン前後となっている。
魚の王様らしく刺身、塩焼き、煮付け等なんでもおいしい。