・佐賀県の再生可能エネルギー普及のシンボルとして、吉野ヶ里歴史公園に隣接する県所有地にメガソーラーを設置し、吉野ヶ里メガソーラー発電所として平成25年7月から発電を開始しています。
・太陽光により電気を発電するだけに止まらず、災害時などに電力供給するための非常用電源や、電気自動車充電器が備えらえれているほか、子どもたちへの環境教室や地元技術者への技術研修など、様々な地域貢献事業が実施されています。
所在地 |
佐賀県神埼市神埼町志波屋
(吉野ヶ里ニュー・テクノパーク跡地) |
敷地面積 |
25.6ha |
パネル設置面積 |
16.35ha |
設置運営 |
NTTグループ・佐賀県企業等連合体
(NTTファシリティーズ、NTT西日本、
戸上電機製作所、佐賀銀行、佐賀大学) |
発電事業者 |
佐嘉吉野ヶ里ソーラー合同会社
(NTTファシリティーズ100%出資) |
出力規模 |
約12MW(12,077kW) |
推定発電量 |
約1,285万kWh/年(一般家庭約
3600世帯分の消費電力量) |
事業期間 |
20年間(国の固定価格買取期間) |
上記の図にある各ポイント((1)から(6))は、発電事業者(佐嘉吉野ヶ里ソーラー合同会社)により以下のように命名され、本施設の特長的な場所として紹介されています。
吉野ヶ里メガソーラーの情報発信施設です。エントランスではリアルタイムに発電量を表示し、室内は環境教室として使用されます。
EV(電気自動車)の充電器を2台設置しています。
どなたでもご利用可能です。
停電時におけるライフスポットや、EV充電器への電力供給など、地域のエネルギーセーフティネットとしての役割を果たします。
吉野ヶ里歴史公園から徒歩でアプローチできる展望台です。
太陽光発電所内を通り抜けられる長さ約600mの車両用道路です。
【吉野ヶ里メガソーラーの愛称(てるてるの森)について】
「てるてるの森」という愛称は、発電事業者である佐嘉吉野ヶ里ソーラー合同会社が、地元の方々に愛着を持っていただけるようにと、神埼市、吉野ヶ里町内の小中学生から発電所の愛称を募集したもので、応募総数1,800件の中から選ばれたものです。
「わくわくどきどきする行事の前には晴れになってほしい」というテルテル坊主への願いが表現されています。
県所有の遊休地(吉野ヶ里ニュー・テクノパーク跡地)の活用
・吉野ヶ里ニュー・テクノパーク跡地は、吉野ヶ里歴史公園(国営及び県立公園、約117ヘクタール)の区域外にあるもので、すでに埋蔵文化財の発掘調査による記録保存の措置が終了し、メガソーラー設置などの事業を行うことが可能な土地でありました。
資料 吉野ヶ里歴史公園区域とメガソーラー設置場所 (548KB; PDFファイル)
・平成5年に多目的産業用地とする構想(吉野ヶ里ニュー・テクノパーク構想)を発表して以来、20年近くが経過するものの企業等の立地には至らず、これまで公共工事の残土置き場などに利用していましたが、このまま放置しておくと景観上も好ましくなく、地元神埼市としても早期活用を望まれていたことから、その利活用についてゼロから議論を重ねた結果、ここをメガソーラー用地として活用することに決定したものです。
・それは、ここが平坦かつ広い土地で周囲に日陰をつくる障害物がなかったことや、メガソーラーは永久工作物ではなく深い杭を打たず済むことや、事業終了後は更地に戻すことを前提にするものであったことからでした。 |
周辺環境に最大限の配慮
・吉野ヶ里ニュー・テクノパーク跡地が、吉野ヶ里歴史公園に隣接していることから、メガソーラーの設置にあたっては景観への十分な配慮が必要であると考え、文化財の専門家の意見をもとに、次のような点に留意して事業を進めてきました。
(1)文化財濃密区域については、事業用地としては使用せず、保存緑地として保管する
(2)パネル架台の基礎工事は、「置き式基礎」を採用するため杭を打ち込む必要がなく、発掘調査が完了している遺構なども残される
(3)パネルの高さは1.3メートル程度と低く抑えられ、施設周辺には歴史公園の植栽と同種の樹木植栽を施すなど、吉野ヶ里遺跡や周辺環境に配慮する
・吉野ヶ里歴史公園内の一部の物見櫓からは、メガソーラー予定地を部分的に確認することはできますが、歴史公園周辺に既に存在する建物等と比べても特別に目立つものではなく、物見櫓からの景観を損ねることにはなっておりません。 |
地域との共存共栄
・整備にあたっては、吉野ヶ里歴史公園や周辺の環境にも配慮するほか、地域の特性を活かしたまちづくり一環として、メガソーラー施設そのものを社会見学や環境教育の場として活用することや、隣接する王仁神社との共存策などについても、地元神埼市や関係機関と協議しながら進めていくこととしています。 |