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腸管出血性大腸菌による食中毒に気をつけましょう

最終更新日:

 

 腸管出血性大腸菌食中毒は、ベロ毒素を産生する腸管出血性大腸菌によって引き起こされる食中毒です。代表的な血清型には腸管出血性大腸菌O26やO157等があります。本菌は加熱前の食肉や内臓に付着していることがあり、生肉や加熱不十分な食肉等を原因食品とする食中毒が、たびたび発生しています。平成24年(2012年)には浅漬を原因食品とする食中毒事例が、令和4年(2022年)8月にはレアステーキと称するユッケ様の食品等を原因食品とする食中毒事例が発生しており、いずれも死者が出ています。

  

 腸管出血性大腸菌の特徴

 ・感染力が強い(100個程度)

 ・発症までに時間かかる(約3日から8日)

 ・毒性が高い(死に至る場合もある) 

 

潜伏期間と症状 

 ・感染後、2~7日の潜伏期間があります。

 ・典型的な症状として、激しい腹痛を伴う頻回の水様便、続いて血便が見られますが、症状の程度は無症状から重症まで様々です。

 ・発症者のうち、約6%が溶血性尿毒症症候群(HUS) や脳症(けいれんや意識障害)などの重篤な合併使用を起こし、死亡することがあります。

 

 原因食品 

 ・ひき肉、レバー、ユッケなど生肉あるいは加熱不十分な食肉が原因となるケースが多くあります。

 ※いわゆるユッケ、タルタルステーキ、牛刺し、牛タタキを含む生食用食肉(牛肉)には規格基準があり、基準に適合したもので

  なければ販売することはできません、

 ・浅漬、生野菜などが原因食品となった事例も報告されており、食品加工あるいは調理中の食品の二次汚染が原因となる場合もあります。

 

食中毒予防のポイント

食中毒菌をつけない(清潔)

1.調理前、トイレの後、肉や魚を触った後は、必ず手を洗いましょう。
2.肉や魚は、汁がもれないようにポリ袋や容器に入れ、他の食品に接触しないようにして保存しましょう。
3.調理器具は、肉用、魚用、野菜用でそれぞれ使い分け、調理後は十分に洗浄・消毒を行いましょう。
 

食中毒菌を増やさない(迅速又は冷却)

1.食品を購入した後は早めに持ち帰り、温度管理が必要な食品はすぐに冷蔵庫に入れましょう。
2.冷蔵庫は10℃以下、冷凍庫はマイナス15℃以下に維持しましょう。また、冷蔵庫は食品を入れ過ぎると十分に冷えないため、7割程度を目安に食品を入れましょう。
3.調理する際は、食品を長時間室温に放置することがないよう、手際よく作業を行いましょう。
4.調理した食品をやむを得ず保存する場合は、冷蔵庫で保管し、できるだけ早く食べましょう。
 

食中毒菌をやっつける(加熱)

1.食品は、中心部まで十分に加熱しましょう。(めやすは中心部の温度が75℃で1分間以上)
2.肉類の加熱は特に注意しましょう。焼肉やバーベキューの際には、生肉専用の箸やトングを準備し、食べる箸と使い分けましょう。
3.幼児や高齢者、抵抗力の弱い方は、食品の生食を控え、十分に加熱したものを食べるようにしましょう。
 
特に腸管出血性大腸菌の食中毒予防対策として、以下のことに注意しましょう。
1.食肉は中心部までよく加熱する(75℃、1分以上)。
2.野菜類はよく洗浄する。
3.家庭や飲食店等で二次汚染対策を徹底する。
4.低温保存を徹底する。
 
 
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