近年、全国で アニサキス(寄生虫)による食中毒が増加傾向にあり、県内でもアニサキスを原因とした食中毒が発生しています。
主な原因はサバやアジなどの生食によるもので、その他にもカツオ、サンマ、イワシ、サケやイカなどで食中毒が発生しています。
1.アニサキスとは
アニサキスの成虫は、クジラやイルカなどの胃に寄生している寄生虫ですが、幼虫段階をサバなどの魚やイカの腹腔や筋肉内で過ごしています。
アニサキスが寄生したサバやアジなどを生で人が食べることで、胃や腸の消化器系粘膜からアニサキスが体内に侵入し、アニサキス症が起きます。
2.アニサキスの特徴
大きさ |
体長2センチメートルから3センチメートル位。
魚に寄生しているアニサキスは幼虫である。 |
色 |
半透明白色。 |
魚における寄生場所 |
主に内臓に寄生しているが、まれに筋肉内にも寄生している。 |
特徴 |
渦巻き状になっていることが多く、また半透明粘膜の袋(シスト)に入っているものもある。 |
3.臨床症状
- 胃アニサキス症
胃アニサキス症の場合は、原因食品摂取後、数時間から十数時間で発症するものが多く、胃に差し込むような痛みが起きて、それが持続し、また悪心、嘔吐を伴う場合があります。 -
腸アニサキス症
腸アニサキス症の場合は、原因食品の摂取後、数時間から数日して下腹部に痛みが出現し、悪心、嘔吐を伴います。
消費者の皆さまへ
魚を購入する際は、新鮮な魚を選びましょう。また、丸ごと1匹で購入した際は、速やかに内臓を取り除いてください。
内臓を生で食べないでください。
目視で確認して、アニサキス幼虫を除去してください。
調理中にアニサキス幼虫を見つけた場合は、加熱調理してから食べるとより安全です。
事業者の皆さまへ
新鮮な魚を選び、速やかに内臓を取り除いてください。
魚の内臓を生で提供しないでください。
目視で確認して、アニサキス幼虫を除去してください。
冷凍してください。 (-20℃で24時間以上冷凍)
加熱してください。(70℃以上、または60℃なら1分)
(注意)簡易な酢漬け処理やしょう油、ワサビなどでは、アニサキスは死滅しません。
詳しくは、添付資料のチラシをご覧ください。
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