大麻は、吸引のための乾燥大麻や樹脂の形で売られています。最近では、大麻の種子を入手して大麻草を栽培するという違反事例も増えています。
大麻については、「身体への悪影響がない」「依存性がない」などの誤った情報が流れています。しかし、実際には脳に作用し、様々な不具合を引き起こす違法な薬物です。
大麻を乱用すると、記憶や学習能力が低下し、知覚を変化させます。また、乱用を続けることによって何もやる気がしない状態や、人格の変容、大麻精神病等が引き起こされ、社会生活に適応できなくなることもあります。
法務省が発表した全国の覚醒剤取締法違反による受刑者を対象者とした調査によると、対象者が最初に乱用した薬物を、調査した時の年齢層別にみた結果、30歳以上では年齢層が上がるにつれて覚醒剤が増えている一方、30歳未満の者では大麻の割合が最も多くなっているという結果でした。
軽い気持ちで大麻に手を出したら覚醒剤等の薬物にまで手を出していた、ということにもなりかねません。間違った情報に惑わされて軽い気持ちで大麻に手を出すのは危険です!
(注)麻には、亜麻(リネン)、苧麻(ラミー)、黄麻(ジュート)、洋麻(ケナフ)、マニラ麻、サイザル麻などたくさんの種類がありますが、これらは大麻とはまったく別の種類の植物です。このうち、衣料に広く使用されるのは亜麻、苧麻であり、麻袋などに使用されるのは黄麻、洋麻等です。
大麻については、従来の植物体での乱用形態から、有害成分のみを濃縮・抽出した大麻ワックス、大麻リキッド等と呼ばれるさまざまな形態へと変化し、国内の各地において押収事例が報告されています。
また、海外では、大麻を食品に混入したいわゆる大麻クッキーや大麻キャンディー等と呼ばれる大麻製品が販売されており、国内でも、大麻の成分が含まれていた可能性があるチョコによる体調不良事例が報告されています。