地中熱ポテンシャルマップ 最終更新日:2025年2月20日 佐賀県では、再生可能エネルギーの一つである地中熱の利用拡大に向けて、佐賀平野の地中熱ポテンシャルマップと唐津地域のポテンシャルマップを作成しました。 地中熱とは? 地下10mから200mの温度は年間を通じて安定しており、夏は外気温より低く、冬は外気温より高くなる特徴を利用して、夏は冷房に、冬は暖房に使用する技術です。 地中は空気よりも熱容量が大きいため、「エアコン」よりも効率的に室内の温度等を調整することができます。 地中熱の仕組み (SAGAサンライズパークを対象とした教育等コンテンツ事業) 地中熱ポテンシャルマップとは? 地中における熱交換の効率を「地中熱ポテンシャル」と呼んでいます。地中熱ポテンシャルは、地盤の構造や地下水の流れによって異なっており、地域ごとの地中熱ポテンシャルの違いを地図上に図示したものが地中熱ポテンシャルマップです。 佐賀平野の地中熱ポテンシャルマップ このポテンシャルマップは、以下の4つのタイプの施設について、一般的な冷暖房を地中熱で行うために必要となる地中熱利用施設の規模(熱交換器の本数、総延長)を面的に示しています。(熱交換器の本数、総延長等の詳細情報は、個別にお問合せください。)一般的な戸建て住宅医療福祉施設屋内運動施設(体育館)農業用ビニールハウス 全体的に、佐賀平野の北部が特にポテンシャルが高い傾向がみられます。また、現在公開されている他都県のポテンシャルマップと比較すると、佐賀平野のほぼ全域において、高い地中熱のポテンシャルがあることが分かりました。【一般的な戸建て住宅のポテンシャルマップ】【福祉施設のポテンシャルマップ】 【屋内運動施設(体育館)のポテンシャルマップ】【農業用ビニールハウスのポテンシャルマップ】 唐津地域の地中熱ポテンシャルマップ 唐津地域の平野部のポテンシャルマップ(図1)を作成しました。また、参考として平野周辺の地質図(図2)を載せております。 今回作成した、ポテンシャルマップは、佐賀平野のポテンシャルマップとはポテンシャルの指標が異なりますが、佐賀、唐津のどちらのマップも、地中熱のポテンシャル(利用可能性)を評価する上で有効な指標を表示しています。図1.唐津地域地中熱ポテンシャルマップ(深度100mまでの平均有効熱伝導率分布)図2.唐津地域の地質図と基盤岩の有効熱伝導率(実測データの中央値を表示) 唐津地域の地中熱ポテンシャルの特徴 唐津地域平野部の有効熱伝導率(深度100mまでの平均値)は1.75 W/(m・K)以上の値を示し、全体的に地中熱のポテンシャルが高い傾向にあります。また、周辺の山地・丘陵を構成する花崗岩類、堆積岩類、変成岩類も高い有効熱伝導率を示し、地中熱の活用が期待できます。※唐津地域は基盤岩が浅い深度から出現する事から、熱交換器を設置して地下と熱交換を行うクローズドループ方式がより適していると考えられます。※上場台地を構成する玄武岩に関しては、地下水位が深いことと有効熱伝導率のデータが十分に得られなかったことから、導入検討に際して地下水位と熱物性の調査を行うことが推奨されます。 地中熱ポテンシャルマップ利用マニュアル 地中熱ポテンシャルマップ利用マニュアル(佐賀平野) (PDF:1.48メガバイト) 地中熱ポテンシャルマップと地中熱の施設導入に関する相談窓口 佐賀県では、地中熱の普及を目指して、下記の研究会が発足されています。ポテンシャルマップの仕様方法や、地中熱利用施設の設置には、専門的な知識が必要となりますので、施設導入を検討される際には、下記の研究会へご相談されることをお勧めします。 外部リンク一般社団法人 有明未利用熱利用促進研究会〒849-0201佐賀県佐賀市久保田町大字徳万1856番地1電話:0952-68-3852