犯罪の被害にあわれた方々は、突然の事件・事故により、生命を奪われ、また、家族等を失い、傷害を負ったりします。こうした直接的な被害だけでなく、心身の不調、生活上の問題、周囲の人の言動による傷つき、捜査・裁判に伴う様々な負担等の「二次的被害」にも悩まされています。
また、平穏な日常生活を失った状態であっても、行政機関に自ら赴いて様々な行政手続きを行うなどの負担を抱えるほか、十分な支援を受けられず疎外感や無力感に苦しめられています。
このノートは、犯罪の被害にあわれた方々が、警察や検察、行政機関などで繰り返し被害の内容等を説明する際の心理的負担を少しでも軽減し、精神的に混乱した状況の中でも現状を整理し適切な支援を求めることができるように作成しました。
「編む(あむ)」という名称は、被害にあわれた方が、人と人とのつながりを編み物のように編み込んでいき、そのつながりが一本の線ではなく面となって広がっていくようにという思いを込めています。表紙は、 佐賀県指定伝統的地場産品の佐賀錦と県花のクスの花をモチーフにしています。