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佐賀県ノリ養殖対策会議を開催しました

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佐賀県ノリ養殖対策会議を開催しました

令和5年1月12日(木曜日)に佐賀県ノリ養殖対策会議を開催しました。

詳細はこちらをご覧ください。

 

会議資料


会議内容

○司会

 皆さんお疲れさまです。それでは、時間となりましたので、ただいまから佐賀県ノリ養殖対策会議を開催いたします。

 まず初めに、今回のノリの色落ち被害の緊急対策として、知事のほうから対策の発表を行います。よろしくお願いします。

○知事

 令和4年度のノリ養殖につきましては、漁期開始から降水量が例年の三、四割と少なく、また、晴れの日も多かったということで、珪藻プランクトンによる赤潮が発生して厳しい状況が続いております。秋芽の生産額は約37億円と平年の半分以下となっている状況です。

 そして、現在も有明海では珪藻プランクトンによる赤潮が発生しています。このプランクトンがありますと、ノリより先に栄養分を食べてしまいますのでノリが育たないということになるわけです。そういう状況にもかかわらず、漁業者の皆さん、諦めることなく今も頑張っておられます。

 今年度のこの状況につきましては、逐次報告を受けておりました。庁内での対策も検討しておりましたけれども、今日、最終的に坂本副知事に現場確認をしてもらって、緊急対策をする環境だということが確認できましたので、今日発表させていただきたいと思います。

 この緊急対策については、カキプランクトン捕食作戦です。すなわち、ノリ色落ち被害の緊急対策として赤潮プランクトンを捕食する効果が高いカキをノリ漁場全域に設置することといたしました。今回は、カキですね、ふだんみんなが食べる海のカキです。玄海漁協さんの協力によりまして、一定数確保するこができました。感謝申し上げたいと思います。このカキがプランクトンを食べるという捕食効果があることは分かっておりますけれども、これがどの程度、この色落ち被害に対して軽減対策になるかというところは未知数なところもあるわけですけれども、今回、県としては、できることは何でもやっていこうという姿勢にのっとって今回カキプランクトン捕食作戦を実施することといたしました。

 状況はこのように今厳しいわけですけれども、漁業者の皆さん方は冷凍網期、こちらのほうでしっかり頑張っていこうということで努力をされております。

 県としても、今後ともノリ色落ち被害の軽減のために、そして、量の確保といったところのために考えられる対策を実施して、漁業者の皆さん方を応援していきたいと思います。逐次、今日は最終的に様々な報告をして、先ほど申し上げたカキプランクトン捕食作戦を実施したいというふうに思いますので、よろしくお願いしたいと思います。

 以上です。

○司会

 知事ありがとうございました。

 それでは、会議に先立ちまして、坂本副知事が現場のほうを確認していただきましたので、その確認の状況についてご報告をお願いいたします。

○坂本副知事

 先ほど知事が冒頭申し上げましたように、これまでずっと情報を共有してきましたけれども、今日午前中に知事の指示を受けまして、六角川河口の福富の漁場を確認いたしております。福富の漁場の現在の状況が左側のスライドのような形になっております。右側は、今日のではなくて、昨年度までの通常のノリ網の状況です。

 見ていただくと、もう明確に分かりますが、色が非常に落ちているということ。それと、その色落ちがしていることで、栄養がないので、色落ちをしているので、黒い色がこういう赤になっているんですけれども、その量も相当数少ないということになっておりました。

 ただ、そういう中でも、近くの漁場では、まだまだ漁業者の皆さんは諦めずにしっかり対応されております。漁場の管理について、今日雨も少しだけ降っておりましたが、そういう中でもしっかり頑張っておられました。先ほど知事が言われたように、まだまだ我々は対策を打つことができる環境だというふうに思っております。

 このタイミングで対策を打つことは、併せてノリ漁業者さんの気持ちを保ち、そして応援していくことにもしっかりつながるということが確認できましたので、先ほど知事に報告をして、先ほど発表された対策をすることになりました。

 以上でございます。

○司会

 ありがとうございました。

 それでは、続きまして海況及びノリ養殖の現状、それと先ほど知事が発表しましたカキプランクトン捕食作戦の内容説明について、山田農林水産部長のほうからお願いします。

○農林水産部長

 それでは私のほうから海況と、今の生産状況につきまして説明をいたします。

 まず、今年産の秋芽期の生産結果の表でございます。金額は37億円ということで、知事冒頭の発言にもありましたけれども、前年比約50%で生産が終わっております。枚数も2億7,563万枚ということで、これも平年比約50%。単価につきましては、量が少ないということもありまして、13.46円ということで前年比98%で推移しておりますけれども、枚数がいかんせん半分ということで生産は大幅に低下をしております。

 今の不作の原因をここに整理しております。まず、漁期を通じて海域の栄養塩が少なくて、全域で色落ち被害が発生しております。この色落ち被害の原因でございますけれども、一つは、10月以降の降雨が少なく栄養塩の供給が少ないと。今年10月26日が採苗、種つけでございます。その後は、これが降水量、黒が平年値で水色が4年度ですけれども、11月の下旬に1回まとまった降雨があっております。12月の下旬にもあっておりますけれども、ほかが平年と比べてかなり降雨量が少ないというのが一つの原因でございます。この降雨量が少ないこと、また、赤潮プランクトンが継続して発生していることによりまして、栄養塩が枯渇をしております。この点線が平年値でございますけれども、大体1月の上旬ぐらいまでは8以上10ぐらい栄養塩がある状況でございますけれども、今年度については採苗期から栄養塩が非常に少ない状況が続いております。

 ノリの養殖に必要な量というのが大体7ぐらいあればいいというふうに言われておりますけれども、大きく下回っているというような状況でございます。

 1月2日から冷凍網期が張り込みがスタートしておりますけれども、赤潮が継続的に発生しておりまして、依然として厳しい状況でございます。この表は1月11日、昨日の栄養塩とプランクトンの状況でございます。先ほど言いました上段が栄養塩、下がプランクトンの数でございますけれども、0.1、全域で栄養塩不足になっております。プランクトンも5,000程度で赤潮と呼ばれるわけでございますけれども、1万、1万6,000、これは8,000ですね、西南部地区も8,000、1万2,000ということで、まだまだプランクトンが多い状況になっております。

 この表は、昨日のノリの色落ち被害の状況でございます。基準板と比較して、それぞれの現地でどれだけのレベルで色落ちしているかというのを有明水産振興センターが調査をしております。レベル1が正常、レベル2が色がちょっと浅い、それから、だんだんレベル2.5、3、4と。レベル4が色落ちが重度でございます。正常なところは県全域でなくて、レベル4、西南部地区、六角川周辺全域で色落ち被害が大きくなっているという状況がこの調査でも分かるとおりでございます。

 これは先ほど坂本副知事が言われたとおり、今日現在、色落ち被害、色が薄い状況になっております。

 今回の緊急対策の中身の詳細をご説明いたします。

 カキの設置により色落ち被害を軽減していこうという取組でございます。ここに栄養分がございます。今、降雨量が少ない中でも、少ない栄養分が有明海にありますけれども、この栄養分をノリとプランクトンが捕食し合っていると、それぞれに奪い合っているという状況がございますので、このプランクトンをカキに食べてもらって、少ない栄養分でもノリがしっかり吸収できるように、今回カキを設置することとしました。

 ノリの支柱の間にカキを5キロ程度ずつ網に入れて、それを有明海全体に設置をしていくという作戦でございます。玄海漁協のご協力も得まして、今、合計20トン確保をしております。それを来週にでも有明海に設置をしていきたいというふうに思っております。

 説明は以上でございます。

○司会

 ありがとうございました。

 それでは最後に、知事のほうから一言お願いします。

○知事

 ということで、今説明のあったとおりです。これだけプランクトンが大量に発生すると、カキの捕食に頼るということで、今回、玄海漁協さんの協力で、みんなで頑張っていこうということになりました。何とかこれで海況が好転することをみんなで祈りながらも、全力を尽くしていきたいと思います。

 そして、漁業者の皆さん方の心が折れないように、みんなで支え合いながら前を向いて頑張っていきたいと思います。これからもよろしくお願いします。

○司会

 知事ありがとうございました。

 それでは、これをもちまして佐賀県ノリ養殖対策会議を終了したいと思います。皆さんお疲れさまでした。

 


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