佐賀県立名護屋城博物館開館30周年特別企画展
「新時代へのかけはしー文禄・慶長の役から国交回復へー」を開催します
およそ430年前、国内統一を成し遂げた豊臣秀吉は、かねてより構想を抱いていた大陸への侵攻(「唐入(からいり)」)を具現化し、朝鮮半島へと出兵します。「文禄・慶長の役」と 呼ばれるこの戦争は、朝鮮半島に戦禍をもたらし日本と朝鮮国の国交を断絶させることとなりましたが、戦いの最中から多くの人々によって戦争終結が模索されました。文禄2(1593)年の明国使節団の名護屋来訪を契機に大きく動き出した講和は、秀吉の死後、新たな天下人となった徳川家康や対馬の宗義智らを介してようやく実現され、以後日本と朝鮮との間には260年にわたる平和な時代がおとずれました。
今回の特別企画展では、文禄・慶長の役における和平交渉の開始から、新たな交流の時代が到来するまでの過程を、名護屋城を起点に見つめなおします。
記
1 会期 令和5年9月23日(土曜日)~11月5日(日曜日)〔44日間〕
2 開館時間 9時~17時
3 休館日 月曜日
※ただし10月9日(月曜日)は開館、10日(火曜日)は休館
4 会場 佐賀県立名護屋城博物館 企画展示室
5 展示内容
(1) 展示構成(予定)
(1)和平への模索 ―文禄の役と講和交渉―
(2)豊臣の時代から徳川の時代へ
(3)国交回復への道 ―日朝交流の新たな時代へ―
(2) 出品点数 約40点(重要文化財12点を含む)
※一部は会期中に展示替えを行います。
6 主催 佐賀県立名護屋城博物館
7 後援 唐津市、唐津市教育委員会、一般社団法人唐津観光協会、肥前名護屋歴史ツーリズム協議会
8 協力 株式会社桃山天下市
9 関連イベント
(1)開場式
日時:令和5年9月23日(土曜日)11時~
会場:佐賀県立名護屋城博物館ホール
※開場式終了後、引き続き展覧会の展示解説を行います。
(2)本郷和人先生×名護屋城博物館 特別授業「歴史って面白いぞ!」
本物の資料に触れながら歴史を学ぶ面白さ・大切さについて考えるワークショップです。
日時:令和5年10月7日(土曜日)16時~18時
講師:本郷和人(ほんごうかずと)氏(東京大学史料編纂所教授)
対象:小学校高学年~高校生
定員:10名程度(申し込み多数の場合は抽選)
会場:佐賀県立名護屋城博物館 黄金の茶室他
参加料:無料
申込み方法:展覧会特設ページ(https://hizennagoyajou2023.com/)
又はファクス(0955-82-5664
(佐賀県立名護屋城博物館))
申込み締切:令和5年9月24日(日曜日)
(3)名護屋城博物館開館30周年記念特別企画展「新時代へのかけはし」記念講演会「秀吉の野望と家康の講和」
講師:本郷和人氏(東京大学史料編纂所教授)
日時:令和5年10月8日(日曜日)13時30~15時30分
定員:500名(申込み多数の場合は抽選)
会場:佐賀県立名護屋城博物館ホール
聴講料:無料
申込み方法:展覧会特設ページ(https://hizennagoyajou2023.com/)
又はファクス(0955-82-5664
(佐賀県立名護屋城博物館))
申込み締め切り:令和5年9月24日(日曜日)
(4)韓国伝統楽器「チャング」ワークショップ
日時:令和5年10月1日(日曜日)10時30分~12時、13時30分~15時
会場:佐賀県立名護屋城博物館
参加費:無料
定員:各回20名程度(事前申し込み・先着)
出演:韓国伝統打楽器グループ 韓ソリ(ハンソリ)
申込み方法:展覧会特設ページ(https://hizennagoyajou2023.com/)
又はファクス(0955-82-5664
(佐賀県立名護屋城博物館))
申込み締め切り:令和5年9月24日(日曜日)
(5)SAGATOCOスタンプラリー謎解きイベント
日時:令和5年10月21日(土曜日)、22日(日曜日)
各日10時~16時
会場:佐賀県立名護屋城博物館周辺
受付:佐賀県立名護屋城博物館
参加費:無料
(6)名護屋城博物館開館30周年記念「黄金の茶室」特別体験
「結婚30周年」や「佐賀に住んで30年」など「30年」にちなんだエピソードのある方を黄金の茶室に御招待します。
日時:令和5年10月28日(土曜日)
募集人数:ペア10組(申込み多数の場合は抽選)
会場:佐賀県立名護屋城博物館 黄金の茶室
参加費:無料
申込み方法:名護屋城博物館ホームページ(https://saga-museum.jp/nagoya/)
又はファクス(0955-82-5664
(佐賀県立名護屋城博物館))
申込み締め切り:令和5年9月24日(日曜日)
(7)なごや歴史講座「新時代へのかけはしー文禄・慶長の役から国交回復へー」
日時:令和5年10月15日(日曜日)13時30分~15時
会場:佐賀県立名護屋城博物館ホール
講師:都留慎司(つるしんじ)(当館学芸員)
料金:無料
定員:先着500名(事前申込不要)
(8)ギャラリートーク(学芸員による展示解説)
日時:令和5年9月24日(日曜日)、10月22日(日曜日)、11月3日(金曜日)
11時~/14時~(各20分程度)
会場:佐賀県立名護屋城博物館企画展示室
料金:無料
10 主な展示資料
朝鮮国王李昖書契(ちょうせんこくおうりえんしょけい)
(京都大学総合博物館蔵 国重要文化財)
慶長12(1607)年の日朝間の国交回復時に徳川秀忠のもとへ届けられた国書。両国で取り交わされた国書は、国交回復を優先した対馬宗家の手によって偽造・改ざんが行われており、本資料は国書改ざんの様子を如実に伝えている。
|
明王贈豊太閤冊封文(みんおうぞうほうたいこうさくほうぶん) (大阪歴史博物館蔵 国重要文化財)
文禄の役の講和交渉によって、文禄5(1596)年に明国皇帝が秀吉を「日本国王」に命じた冊封文(辞令書) |
「為政以徳」印(「いせいいとく」いん)
(九州国立博物館蔵 国重要文化財)
前近代の日朝外交を主導した対馬宗家が外交文書に用いた朝鮮国王印の偽造印。文禄の役開戦前の朝鮮との交渉時に使用された。文禄・慶長の役後の朝鮮国との国交回復においては、外交に長じた対馬による調整のもと、国交回復が実現した。
徳川家康肖像画(とくがわいえやすしょうぞうが)
(萬松院蔵 対馬市指定文化財)
対馬藩宗家の菩提寺に伝わる徳川家康の肖像画。江戸時代、対馬に勧請された東照宮の御神体とされた。
|
洛中洛外図屏風〈右隻〉(らくちゅうらくがいず〈うせき〉) (渡辺美術館蔵)
大坂の陣平定祝賀を目的とした元和3(1617)年の第2回朝鮮通信使が描かれた洛中洛外図屏風。第1扇に通信使の一行が三十三間堂前の耳塚の前を北上する様子が描かれる。 |
添付資料