令和5年11月15日 博物館・美術館 学芸課
担当者 松本・寺澤
内線 3717 直通 0952-24-3947
E-mail: hakubi@pref.saga.lg.jp |
佐賀県立博物館でテーマ展「親の心、子知らずー佐賀先人たちの手紙―」を開催します
佐賀県立博物館では、私信を通じて古文書を読み解く楽しさを感じていただくために、テーマ展「親の心、子知らず―佐賀先人たちの手紙―」を下記のとおり開催します。
幕末の名君、佐賀藩10代藩主の鍋島直正は、他家へ嫁いだ娘貢姫に宛ててしばしば手紙を送りました。その手紙には「爺がいらぬこと」「決して腹など立てられぬように」などと記され、娘の機嫌を損ねないか気にしつつも、心配でつい口を出さずにはいられない父親の姿を垣間見せています。「親の心、子知らず」とでもいうべき直正の親心をそこに見ることができます。
源義経の従者 武蔵坊弁慶は、「親の心、子知らずと申して、人の心は知り難し」(『義経記』)と述べていますが、これらの手紙から、わかりにくい人の心の一面を知ることができます。
個人的な手紙(私信)には、公文書には表れてこない書き手(発信者)の生の声が綴られており、歴史上に名の残る人物でも、その私信を読むと、人生の時々で様々な想いを抱いていたことがうかがえます。
本展では、鍋島直正や豊臣秀吉など佐賀にゆかりのある人物が、親や子、夫婦や友人に宛てて書いた私信を紹介する他、身近な一般の人々の私信も紹介します。ぜひ、皆様の御来館お待ちしています。
記
1 会期 令和5年12月1日(金曜日)~令和6年2月11日(日曜日)
※毎週月曜日は休館(祝日の場合は翌日)。年末年始(12月29日(金曜日)~1月1日(月曜日))は休館。
2 開館時間 9時30分~18時00分
3 会場 佐賀県立博物館3号展示室(一部)
4 観覧料 無料
5 関連イベント
(1)ギャラリートーク&ワークショップ
「子の心、親知らず-名尾和紙の手紙で伝える子の想い-」
ア 日時 令和5年12月2日(土曜日)、令和6年1月20日(土曜日)、令和6年2月3日(土曜日)
いずれも13時30分~15時00分
イ 会場 博物館3号展示室
ウ 参加費 無料
エ 定員 どなたでも御参加いただけます(事前申込不要)。
※ワークショップは先着25名
オ 内容 日頃、親や身近な人に感謝の気持ちを伝えられていますか?
このイベントでは、学芸員による展示解説の後に、親や身近な人に「ありがとう」の気持ちを伝える手紙を名尾和紙のハガキに書いて いただきます。
なお、ハガキはお預かりして、博物館から投函します。
※ お預かりする個人情報は、このイベントの運営以外には使用しません。
(2)博物館・美術館セミナー「古文書を読んでみよう-佐賀先人たちの手紙-」
ア 日時 令和6年1月13日(土曜日) 13時30分~15時00分
イ 会場 美術館2階
画廊
ウ 講師 当館学芸員 松本尚之
エ 参加費 無料
オ 定員 どなたでも御参加いただけます(事前申込不要)
7 主な展示資料
鍋島直正書簡(貢姫宛て/〔元治元年または慶応2年(1865・1866)〕)
公益財団法人鍋島報效会蔵
豊臣秀吉自筆書状(おね宛て/〔文禄2年(1583年)〕5月22日付け)
佐賀県立名護屋城博物館蔵
江藤新平書簡(相良宗蔵宛て/〔明治2年(1869年)〕10月20日付け)
佐賀県立博物館蔵
短刀 銘 忠広(初代忠広)/吉川松根所用
17世紀
佐賀県立博物館蔵