令和4年度において佐賀県及び市町の消費相談窓口に寄せられた相談状況を取りまとめました。その概要は、以下のとおりです。
1 相談件数
令和4年度の県全体の相談件数は7,426件で、対前年度比199件の増となりました。
年代別に見ると依然として70歳以上の相談件数が最も多く、過去5年間の推移を見ると、常に相談割合は2割を超えています。
成年年齢引き下げ(令和4年4月1日)前後で18歳・19歳の相談件数の大きな変化はみられませんでした。(81件 →84件)成年年齢引き下げ後は、契約の締結に親の同意を必要としないため、自らの判断により契約を行えることから関心の高い理美容に関する相談が増え、「高額な脱毛エステの契約をしたが、支払えないので解約したい」などの相談が寄せられました。
【資料1-1、資料1-2、資料1-3参照】
(単位:件、%)
| 令和3年度 | 令和4年度 |
県 (対前年度比) | 3,013 (▲7.3) | 2,955 (▲1.9) |
市町 (対前年度比) | | |
合計 (対前年度比) | | |
2 相談の特徴
⑴ 身に覚えのない請求や利用した覚えのない料金を請求される「不当・架空請求」に関する相談は、平成29年度(2,160件)から年々減少し、令和4年度は179件と、最小になりました。年代別に見ると依然として70歳以上の高齢者の相談件数が最も多く、全体の約38.5%を占めています。
【資料2-1参照】
⑵ 販売購入形態別では、「通信販売」が全体の約37.6%(2,792件)と、最も多く占めています。
「訪問販売」では、70歳以上の高齢者からの相談が約42.9%(630件のうち270件)と、占める割合が高い傾向にあります。「マルチ取引」では、20歳
代が全体の約37.2%(78件のうち29件)を占め上位となっています。「通信販売」のうち「定期購入」に関する相談件数は過去最多の734件と、中高年の増加が目立っています。
【資料3-1、資料3-2参照】
⑶商品サービス別では、多重債務やフリーローンなどの「金融・保険サービス」の相談が最も多くなっています。続いて美容液、ファンデーションといった化粧品を含む「保健衛生品」の相談が対前年度比約45.1%の増となっています。
3 相談件数の多い商品・役務(上位10位)
(単位:件、%)
| 商品・役務名 | R3年度 | R4年度 | 対前年度比 | 備考 |
(1) | 金融・保険サービス | 734 | 744 | +1.4 | 多重債務、フリーローン、サラ金など |
(2) | 保健衛生品 | 512 | 743 | +45.1 | 化粧品、脱毛クリームなど |
(3) | 商品一般 | 692 | 697 | +0.7 | 不審な電話・迷惑メールなど |
(4) | 運輸・通信サービス | 643 | 548 | ▲14.8 | 放送コンテンツ・インターネット通信サービスなど |
(5) | 教養・娯楽サービス | 594 | 535 | ▲9.9 | ネットゲーム、出会い系サイト、音楽映像配信サイトなど |
(6) | 食料品 | 460 | 531 | +15.4 | 健康食品、サプリメントなど |
(7) | 教養娯楽品 | 489 | 484 | ▲1.0 | スマートフォン、パソコン本体、電子タバコ、時計、ペットなど |
(8) | 被服品 | 315 | 374 | +18.7 | 紳士・婦人服、アクセサリーなど |
(9) | 他の役務 | 466 | 367 | ▲21.2 | 宗教、占いサイト、副業サポート、保険申請代行サービスなど |
(10) | 住居品 | 333 | 357 | +7.2 | 家具・寝具・空調・冷暖房機器など |