廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令の一部を改正する政令（平成27年政令第376号）の一部が平成29年10月1日に施行されることに伴い、関係省令等が整備され、新たに「水銀使用製品産業廃棄物」及び「水銀含有ばいじん等」が定義されました。
平成29年10月1日以降、これらに該当する産業廃棄物を保管又は処理委託等する場合には新しい対応が必要となりますので、ご注意ください。
処理委託する際は、「水銀使用製品産業廃棄物」又は「水銀含有ばいじん等」に該当するかどうかの確認をお願いします
産業廃棄物を排出する事業者は、当該廃棄物が「水銀使用製品産業廃棄物」又は「水銀含有ばいじん等」に該当するかどうかを確認する必要があります。
処理を委託しようとする産業廃棄物が「水銀使用製品産業廃棄物」又は「水銀含有ばいじん等」に該当する場合は、処理業者の許可内容を確認して、「水銀使用製品産業廃棄物」又は「水銀含有ばいじん等」を取り扱っている処理業者に委託する必要があります。
| 水銀使用製品産業廃棄物 | 水銀使用製品が廃棄物になったもの 例：ボタン電池、医療用計測器類、工業用計測器類、蛍光ランプ、水銀スイッチ・リレー、ワクチン保存剤（チメロサール）が廃棄物となったもの ※一部の水銀使用製品産業廃棄物には水銀回収義務あり |
| 水銀含有ばいじん等 | 水銀又はその化合物が含まれている燃え殻、汚泥、廃酸、廃アルカリ、鉱さい又はばいじんであって、水銀又はその化合物中の水銀をその重量の15mg/kg（廃酸、廃アルカリの場合は15mg/L）を超えて含有するもの ※1,000mg/kg（廃酸、廃アルカリの場合は1,000mg/L）を超える場合は水銀回収義務あり |
※詳細については水銀使用製品産業廃棄物、水銀含有ばいじん等についてのページをご覧ください。
※なお、水銀含有ばいじん等については、水銀含有濃度により定義されていますので、水銀を含んでいる可能性がある産業廃棄物（燃え殻、汚泥、廃酸、廃アルカリ、鉱さい、ばいじんに限る。）を処理委託する場合には、水銀含有濃度を測定し、水銀含有ばいじん等への該当性及び回収義務の有無を確認し、適切な処理業者を選定し委託する必要があります。
その他の留意事項
「水銀使用製品産業廃棄物」及び「水銀含有ばいじん等」を排出する事業者に共通して、以下の対応が必要です。
項目 | 必要とされる対応 |
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委託相手 | - 「水銀使用製品産業廃棄物」又は「水銀含有ばいじん等」の収集運搬又は処分の許可を受けた者に委託すること
- 水銀回収が義務づけられているものの処理を委託する場合は、水銀回収が可能な事業者に委託すること
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委託契約書 | - 委託する産業廃棄物の種類に「水銀使用製品産業廃棄物」又は「水銀含有ばいじん等」が含まれることを明記すること
※平成29年10月1日以前に、契約締結している委託契約書については、新たに契約変更等をする必要はありません。
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| マニフェスト | - 産業廃棄物の種類欄に「水銀使用製品産業廃棄物」又は「水銀含有ばいじん等」が含まれること、また、その数量を記載すること
※平成29年10月1日以降に、処理を委託し、発行するマニフェストについては、記載が必要になります。
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廃棄物の保管 | - 保管場所の掲示板に 「水銀使用製品産業廃棄物」又は「水銀含有ばいじん等」が含まれることを明記すること
※水銀使用製品産業廃棄物を保管する際は別途、仕切りを設ける、専用の容器に入れる等、他の物と混合しないための措置が必要です。 |
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帳簿 | - 「水銀使用製品産業廃棄物」又は「水銀含有ばいじん等」に係るものであることを明記すること
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情報の伝達 | - 廃棄物データシート（WDS）を活用する等し、委託する産業廃棄物処理業者に的確な情報伝達を行うこと。
※契約が継続中であってもWDSを再発行するなど、確実な情報伝達に努めてください。
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参考資料