昭和56年3月16日指定
佐賀市城内1-15-23(県立博物館)
考古資料
佐賀市久保泉町大字川久保字上分にあった花納丸古墳の出土品とそれら遺物の記録である。
今日に伝わる遺物に変形文鏡1面、三環鈴1個、管玉11個があり、5世紀代後半のものと考えられる。
変形文鏡は面径9cmの国産の鏡である。三環鈴は青銅製で径3.8センチメートルの環体の三方に径2.7cmの鈴が付いている。馬具の一種とされる。管玉はいずれも碧玉製で長さは2.3~3.3cmである。
記録は2葉からなり、現在は巻子に表装されている。1葉は佐賀藩の儒学者草場佩川(1787~1867)が書いた記録・考証と、画家・歌人古川松根(1813~1871)の模写図を入れた版摺りで、遺物が出土した翌年冬の刊行である。他の1葉は佩川の草稿の写しである。記録の公表には国学者南里有隣も加わっている。