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県指定(考古資料の部)03

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佐賀県重要文化財(考古資料)の部 

 

佐賀県重要文化財 神埼町宝剣社の銅剣(かんざきまちほうけんしゃのどうけん)

昭和55年3月21日指定
神埼市神埼町神埼(神埼市教育委員会)
考古資料 


神埼町宝剣社の銅剣
 神埼市神埼町鶴にある宝剣社の石祠に納められていたものを昭和51年に発見したものである。隣接する吉野ヶ里遺跡から出土し、いつの頃か宝剣社の御神体になった可能性が強い。銅剣は切先を欠損しており残存長19.6cm。形式は細形に属し、弥生時代中期のものである。

 

 

 

 

 

 

 

佐賀県重要文化財 上峰町切通出土甕棺とその遺物(かみみねちょうきりとおししゅつどかめかんとそのいぶつ)

昭和55年3月21日指定
佐賀市城内1-15-23(県立博物館)・鹿島市古枝乙(祐徳博物館)
考古資料


上峰町切通出土甕棺とその遺物
 脊振山地南麓から分かれて延びる二塚山丘陵上の三養基郡上峰町大字堤字四本松に位置する切通遺跡では、昭和31年土取り工事中に約40基の甕棺墓が出土した。これを機に発掘調査が実施され、29基の甕棺墓のうち4号甕棺墓(弥生時代中期前半)から完全な男性人骨に伴って銅剣1口、貝輪10個が発見された。
 甕棺は2個の大甕を使った合口甕棺で上甕は器高82.6cm、下甕もほぼ同大であるが下半を欠損する。
 銅剣はほぼ完形の細形銅剣で、現存長23.5cm、貝輪は10個とも南海産のゴホウラ貝を縦切りにしたほぼ同大のもので、内長径約7cm、内短径約5cmである。

 

佐賀県重要文化財 佐賀市上高木出土銅鉾(さがしかみたかぎしゅつどどうほこ)

昭和55年3月21日指定
鹿島市古枝乙(祐徳博物館)
考古資料


佐賀市上高木出土銅鉾
 明治43年、佐賀市上高木の水田で、粘土を採取するために2.4mほど掘り下げたところ、銅鉾2口が発見されたという。

うち1口は全長87.5cmで、ほぼ完形に近いものであったが、現在その行方はわかっていない。
 この銅剣も、全形がわかる程度に残っているが、破損が大きい。現存長85.6cm。
 この銅鉾は、その形態からみて、完全に祭器化した広形銅鉾に属するものである。

 

 

 

 

 

佐賀県重要文化財 神埼町朝日古墳出土遺物(かんざきまちあさひこふんしゅつどいぶつ)

昭和56年3月16日指定
佐賀市城内1-15-23(県立博物館)
考古資料


神埼町朝日古墳出土遺物
 朝日古墳は、神埼市神埼町城原の城山東方の尾根上にあった古墳である。昭和42年頃ミカン園造成中、直径15mほどの高まりの東半を壊したところ、2基の箱式石棺が切断されて露出し、南側の石棺から人骨とともに変形四獣鏡1面、石釧1個が出土したという。その後昭和56年に九州横断自動車道建設に伴い発掘調査を実施した結果、この古墳が従来推定されていた円墳ではなく、5世紀前半代の前方後円墳であることが判明した。
 変形四獣鏡は直径9.4cmで、内区の主文様は四個の獣形であるが、文様が簡素化されている。
 石釧(腕飾り)は、淡緑色の凝灰岩質頁岩製で、外径7.8cm、高さ1.9cmである。放射状の刻みを斜面部に入れ、側面に細い沈線を巡らす。4片に破損したものを修復した紐通し孔が10個ある。

 

佐賀県重要文化財 佐賀市花納丸古墳出土遺物(さがしかのうまるこふんしゅつどいぶつ) 

昭和56年3月16日指定
佐賀市城内1-15-23(県立博物館)
考古資料


佐賀市花納丸古墳出土遺物
 佐賀市久保泉町大字川久保字上分にあった花納丸古墳の出土品とそれら遺物の記録である。

今日に伝わる遺物に変形文鏡1面、三環鈴1個、管玉11個があり、5世紀代後半のものと考えられる。
 変形文鏡は面径9cmの国産の鏡である。三環鈴は青銅製で径3.8センチメートルの環体の三方に径2.7cmの鈴が付いている。馬具の一種とされる。管玉はいずれも碧玉製で長さは2.3~3.3cmである。
 記録は2葉からなり、現在は巻子に表装されている。1葉は佐賀藩の儒学者草場佩川(1787~1867)が書いた記録・考証と、画家・歌人古川松根(1813~1871)の模写図を入れた版摺りで、遺物が出土した翌年冬の刊行である。他の1葉は佩川の草稿の写しである。記録の公表には国学者南里有隣も加わっている。

 

佐賀県重要文化財 唐津市宇木鶴崎出土有柄銅剣(からつしうきつるさきしゅつどゆうへいどうけん)

昭和56年3月16日指定
佐賀市城内1-15-23(県立博物館)
考古資料


唐津市宇木鶴崎出土有柄銅剣
 宇木川右岸に、南部の低山地から突出する台地上に立地する遺跡で、周辺には弥生時代から古墳時代の宇木汲田遺跡・宇木柏崎遺跡などが所在する唐津平野の代表的な遺跡である。有柄銅剣は、この遺跡の甕棺墓などの墳墓から副葬品として出土したものと考えられる。
 切先部分を欠失しており、現存長19.1cm、柄の部分の長さが8.3cmある。剣身は刃こぼれがあるが、良く研ぎ出されている。
 この有柄銅剣は、吉野ヶ里の有柄銅剣を含め、弥生時代の国内出土の銅剣とは全く形態が異なっており、中国における戦国式銅剣に系統を求められる国内唯一の資料である。

 

 

 

佐賀県重要文化財 東尾出土銅戈(ひがしおしゅつどどうか)

昭和57年3月19日指定
佐賀市城内1-15-23(県立博物館)
考古資料


東尾出土銅戈
 脊振山地南麓から長く延びる丘陵の一つ、三養基郡みやき町大字東尾字東尾において、段丘の切通し部分で地元の中学生により発見されたものである。周辺には甕棺などの弥生土器片が散乱していたことから、本資料はおそらく甕棺墓か土壙墓などの弥生時代の墳墓の副葬品であったと考えられる。
 破損がひどい。現存長18.2cm。茎(なかご)は推定幅1.5cm、厚さ2mmで身と同様に扁平である。
 この銅戈は細形銅戈に分類されるが、本例のように扁平な作りのものは類例が少ない。また樋に格子目文帯を鋳出す点などから見ても実用性に乏しいことがわかる。

 

 

 

 

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