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国指定(美術工芸品の部)04

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国指定重要文化財(美術工芸品)の部 

重要文化財 染付山水図輪花大鉢(そめつけさんすいずりんかおおばち)

平成12年12月4日指定
西松浦郡有田町戸杓乙3100-1 県立九州陶磁文化館
工芸品


染付山水図輪花大鉢
 初期伊万里様式から発展したこの時期の肥前磁器は、高台の径を大きくし、薄手につくることにより整った器形をつくり、より白い素地を実現して技術革新を遂げた。
 この作品は、箆彫り(へらぼり)の鎬(しのぎ)による輪花という類まれな器形をみせ、よどみのない細線と陰影豊かな染付けで描いた山水図が白い素地に見事に映えている。洗練された出来栄えを誇る、肥前磁器技術革新期の染付けの代表作である。

高 10.1cm  口径 39.4cm  高台径 21.0cm
年代 : 江戸時代(1640~50年代)

 

 

重要文化財 色絵 山水竹鳥文輪花大皿(いろえさんすいたけとりもんりんかおおざら) 鍋島(なべしま)

 (附指定)色絵 山水竹鳥文 輪花大皿 (いろえさんすいたけとりもんりんかおおざら) 景徳鎮(けいとくちん)

平成25年6月19日指定
所有者  公益財団法人鍋島報效会


 

色絵山水竹鳥文輪花大皿 鍋島  鍋島藩窯を運営した佐賀藩主の鍋島家に伝来した遺例であり、手本となった中国景徳鎮産色絵磁器とともに伝来している貴重な資料である。徳川将軍家への磁器献上を目的とした鍋島家による藩窯の体制が、伊万里の大川内山に成立する以前の時代に、有田地区で生産されたものと推測される。

 指定品は、附(つけたり)指定の景徳鎮製色絵大皿を文様と器の形をほぼ忠実に模しているが、配色を違えており、また、緑の絵具で内面は塗りつぶさず口縁部周辺を塗りつぶしている。また、技術的な制約からか、緑や赤などの発色及び光沢が異なっている。

 2枚ともに、安政2年(1855)に作成された『高傳寺御寄附物帳』に記載されており、佐賀藩初代藩主鍋島勝茂(天正8年(1580)-明暦3年(1657))から菩提寺の高伝寺へ寄進された「青絵御鉢 内壱ツ裏銘 大明嘉靖年製 二」に該当するものとされる。附指定の景徳鎮製品は、日本市場の好みを反映して請来された「色絵祥瑞」と呼ばれる中国陶磁の類例の一つであるが、大型で濃密な文様構成をもつ最高級の作行きである。こうした高級な色絵磁器を藩主が所持し、色絵山水竹鳥文輪花大皿 景徳鎮自国の磁器生産の手本としたことが伝来から示される。

 

 

 

 

 

 

 

 

 重要文化財 色絵椿文大皿 鍋島(いろえつばきもんおおざら なべしま) 

平成30年10月31日告示

所在地 佐賀市松原2-5-22
 所有者  公益財団法人鍋島報效会


肥前の色絵磁器の変遷を伝える初代藩主鍋島勝茂の伝世品

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一尺(30cm)を超える優美な二枚の大皿である。口縁の唐草文様や、見込みの椿文は、黄、黒、茶、赤、二色の緑など多彩な色絵を用いて綿密に描かれている。椿文の輪郭を一方は染付、もう一方は黒の色絵で表している点が特徴である。そのうち、前者の表現は鍋島焼に定着し、後者は民間の柿右衛門様式などに受け継がれたと考えられる。1650年代に有田の岩谷川内の藩窯で製作されたと考えられ、初期の鍋島焼を考える上でも重要な作品である。

(染付/左側:高9.7cm 口径38.7cm 底径19.5cm)
(色絵/右側:高9.4cm 口径39.1cm 底径20.3cm)

 

 

 

 

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