昭和25年8月29日指定
嬉野市嬉野町大字吉田字寺辺田 永寿寺
彫刻
当寺は、慶長19年(1614)、上吉田地区一帯の邑主鍋島茂教が、その菩提寺とするために開基したと伝えられる。
この不動三尊は、吉田川対岸の両岩地区に既に廃寺となっていた永洗寺より移坐されたと伝えられている。
不動明王は、煩悩を断ち、真理を感得させる力をもつとされ、煩悩を打ちくだく忿恕形に表される。像高は88.2cm。矜羯羅童子は合掌し、体を左に傾けて岩座上に立つ。制託迦童子は左肘を曲げて右腹前の衣を把み、右手は垂下して宝剣を執り、岩座上に左寄りに立つ。この三尊は穏やかな表情などから、平安時代末期の製作になると思われる。