平成13年2月28日指定
佐賀市本庄町大字本庄 佐賀市文化財資料館 (佐賀市教育委員会)
考古資料
増田遺跡は、佐賀市西部に位置し、脊振山地南麓の洪積台地群南端部に立地する弥生時代から中世にかけての複合遺跡である。特に弥生時代の甕棺墓を主体とする墓地が広範囲に分布し、周辺部の調査では朝鮮半島との関連を示す遺構や遺物が検出されている。
多鈕細文鏡は、朝鮮半島で発達した鏡で、我が国へは弥生時代前期から中期の限られた期間に輸入された青銅器であるが、県内では唐津市宇木汲田遺跡と大和町本村籠遺跡に続き3例目となる。
弥生時代前期末に開始される我が国の初期青銅器文化が、朝鮮半島の強い影響によるものであることを如実に示しており、佐賀平野と朝鮮半島との文化交流史を研究する上で貴重である。