平成4年5月27日指定
佐賀市本庄町大字本庄(佐賀市文化財資料館)
考古資料
西原古墳は脊振山系南麓の低丘陵上に築造された、横口式石室を持つ全長60mの前方後円墳である。
この古墳から「石人・石馬」といわれる石製表飾遺物が出土しており、県内では唯一現存するものである。造営時期は出土した埴輪などから5世紀後半頃と推定される。
この石製品は基部を欠き、中央部には庭石に使われていた際に開けられた二次的な孔がある。
残存長77cm、最大幅46cm、最大厚13cmである。中央部に横帯を持ち、上部先端は両角とも欠損している。さしば・盾・ゆきのいずれかを表したものである。
いわゆる石人・石馬は、古墳時代中期から後期にかけて北・中九州を中心に分布するものである。西原古墳のものは、その中でも初期の段階に属するものであり、地理的には最も西側で確認されたものである。