平成13年2月28日指定
所在地 佐賀市久保和泉町大字川久保 白鬚神社
保護団体 白鬚神社の田楽保存会
公開期日 10月18日、19日
この田楽は、毎年白鬚神社に奉納される芸能で、ビンザサラをもち美しく女装した少年によるササラツキ(4名)、腰の前に太鼓を吊し背中に金銀で飾った木刀を負った若者によるカケウチ(2名)、鉢巻きを締めて手に造花をつけた棒と扇を持った幼児によるハナカタメ(1名)、金色の立烏帽子をかぶり手に小鼓と扇を持ったスッテンテン(1名)、大人の笛役(7名)により演じられる。
当日の早朝、田楽衆は禊ぎをして身を清め、午前11時頃に神社総代の家に集合し、神社の鳥居まで「道行(みちゆき)」を行う。行列が鳥居にかかると「鳥居がかり」の曲が奏され、この後一同は境内に入り、社殿前に青竹で作られた玉垣内で「三三九度(さんさんくど)」、「ツキサシ」、「サザレスクイ」、「四方立ち」、「オサエバチ」、「ムコウニミアシ」といった演目が一時間半余りの時間で演じられる。一部カケウチの活発な動きはあるものの、全体としてはゆっくりとした曲と動きである。
田楽とは中世に流行した芸能の一つで、白鬚神社の田楽は、その装束や演技に古風を偲ばせるとともに、地域に定着する中で独自の展開をみせており、芸能の変遷の過程を知る上で特に重要であり、地域的特色も顕著である。
※ 昭和45年6月8日には、「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」に選択されている。