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国指定(天然記念物の部)01

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天然記念物 カササギ生息地(かささぎせいそくち)

大正12年3月7日指定
佐賀市、鳥栖市、多久市、武雄市、鹿島市、小城市、嬉野市、神埼市、吉野ヶ里町、基山町、みやき町、上峰町、大町町、江北町、白石町、太良町
保護すべき天然記念物(動物)に富んだ代表的一定の区域



 カササギは佐賀県の県鳥であり、県民にはカチガラスの愛称で親しまれている。カラス科に属し、雑食性で、北半球全域に生息するが、日本では佐賀平野を中心とする地域に限られる。
 12月頃から雑木林の高木の頂部付近に巣作りをし、1月から6月が繁殖期で、5から6個の卵を生む。4月から5月に巣立ち、その後群生活をする。
 近年は、雑木林の減少により電柱に営巣することも多い。                     

 

カササギについてもっと詳しく知りたい方は、カササギ(カチガラス)の紹介をご覧ください。

カササギ生息地カササギ生息地   

天然記念物 エヒメアヤメ自生南限地帯(えひめあやめじせいなんげんちたい)

大正14年10月8日指定
佐賀市久保泉町大字川久保字蜂谷5093
保護すべき天然記念物(植物)に富んだ代表的一定の区域


エヒメアヤメ自生南限地帯
 古くは平安時代の小野小町に「腰折山のひめあやめ」と詠まれたエヒメアヤメは、アヤメ科の多年生草木で、4月の中旬頃紫色の花をつける。別名タレユエソウ。
 寒冷・乾燥の地を好み、ヨーロッパアルプス地方から、中国東北地方・朝鮮半島付近まで自生しており、日本は分布上の南限地で、本県の他、愛媛県・山口県・宮崎県の一部の自生に限られる。

 

 

天然記念物 千石山サザンカ自生北限地帯(せんごくさんさざんかじせいほくげんちたい)

昭和32年7月2日指定
神埼郡吉野ヶ里町字九瀬谷1926
保護すべき天然記念物(植物)に富んだ代表的一定の区域


千石山サザンカ自生北限地帯
 標高約200mの南斜面に、2.9haの純林を形成しており、根回り1m、高さ10mに及ぶサザンカの巨木が林立している自生北限地である。
 サザンカは、ツバキ科の常緑小高木で、九州・四国及び本州西端の暖地に自生する。10月から12月に紅・白の花をつけ、種子からはカチャシと呼ぶ油がとれる。
 指定地は、開花期である晩秋に、雪を思わせる白い花が咲き誇り、冬の訪れを予感させる風物詩となっている。

 

 

天然記念物 下合瀬の大カツラ(しもおうせのおおかつら)

昭和37年5月16日指定
佐賀市富士町北山大字下合瀬字山神481
植物


下合瀬の大カツラ
 山神の社地内にあり、木自体が御神体として崇敬されていたこの大カツラは、水平根回り13.8m、樹高34m、枝張り周囲37mを誇り、推定樹齢1000年、全国第2位といわれるカツラ巨木である。
 カツラは、九州から北海道にかけての山地に自生する雌雄異株の落葉高木で、4月から5月に紅色の小さな花が咲く。
 指定物件は雄株で、周囲の樹木の中で際だった大きさを呈し、見る者を圧倒する。

 

 

 

天然記念物 川古のクス(かわごのくす)

大正13年12月9日指定
武雄市若木町大字川古字大楠7843他
植物


川古のクス
 日子神社の境内に、全国第3位の巨木といわれる大クスがある。根回り33m、目通り幹回り21m、樹高26m、枝張り東西26m、南北33mを誇り、樹齢は1000年を超えるものと推定される。
幹にはかって像高2.4m余りの観音像が刻まれていたが、長年の風雨で幹から分離している。

 

 

 

 

天然記念物 嬉野の大チャノキ(うれしののおおちゃのき)

大正15年10月20日指定
嬉野市嬉野町大字不動山字白川乙2488
植物


嬉野の大チャノキ
 慶安年間(1648~52)に吉村新兵衛が種を蒔いて始めたとされる嬉野茶、その内の1本が残りこの大チャノキになったと伝えられる。
 茶はツバキ科の常緑低木で、通常は大きくならないが、この大チャノキは推定樹齢300年以上といわれ、最大のもので根回り38cmの樹幹が30数本成長し、枝張りは8m、樹高4mにもなる巨木である。

 

 

天然記念物 有田のイチョウ(ありたのいちょう)

大正15年10月20日指定

令和元年10月16日追加指定
所在地 既指定 西松浦郡有田町泉山524番地2(株単体のみ)

    追加指定(1)西松浦郡有田町泉山525番地1の一部(土地)

        (2)西松浦郡有田町泉山524番地2(土地)   
所有者 既指定 泉山区

    追加指定(1)個人

        (2)泉山区


有田のイチョウ
 神社や寺院の境内地の他、最近は街路樹としても植えられるイチョウは、中国原産の落葉高木であり、生きる化石ともいわれている。
   有田のイチョウは、弁財天社の境内に所在し、雄木で、根回り11m、目通り幹回り9m、樹高38m、枝張りは31mに及ぶ県内随一のイチョウ巨木で、全国的にも貴重である。推定樹齢は、1000年以上であるが、樹勢は今も旺盛である。

 

 

 

天然記念物 黒髪山カネコシダ自生地(くろかみやまかねこしだじせいち)

昭和2年4月8日指定
武雄市山内町大字宮野 黒髪山
保護すべき天然記念物(植物)に富んだ代表的一定の区域


黒髪山カネコシダ自生地
 黒髪山は奇石がそそり立つ景勝の地であり、古くから山岳信仰の対象地となっていたため、聖地として守られ、固有種や分布がまれな珍しい植物が数多く残っている。
 カネコシダもその一つで、ウラジロ科に属するシダ類の一種で、葉の裏面が表と同じ緑色であること等を除き、ウラジロとよく似ているばかりでなく、ウラジロと混生しているため容易に判別しにくい。
現在は、熊本県や長崎県でも分布が知られている。

 

 

天然記念物 広沢寺のソテツ(こうたくじのそてつ)

大正13年12月9日指定
唐津市鎮西町池の端
植物


広沢寺のソテツ
 名護屋城跡山里丸の広沢寺は、秀吉の側室広沢局が一堂を建てたのが始まりとされる禅宗寺院で、ここの境内に文禄の役の際、朝鮮から持ち帰ったと伝えられる大ソテツがある。
 ソテツは中国南部から、沖縄や九州南部に自生する雌雄異株の常緑低木であり、夏に雄花雌花をつける。
 この大ソテツは、根回り樹高とも約3m、枝張り約6mあり、主要な枝だけで40数本もある巨木である。

 

 

天然記念物 高串アコウ自生北限地帯(たかぐしあこうじせいほくげんちたい)

昭和3年1月18日指定
唐津市肥前町字高串潟2971-1他
保護すべき天然記念物(植物)に富んだ代表的一定の区域


高串アコウ自生北限地帯
 アコウは、クワ科に属する高木で、台湾から九州・四国にかけて分布している。雌雄異株であり、春にイチジクに似た小さくて丸い実を結ぶ。
 当地は、高串港の入り江となった海岸近くで、切り立った砂岩の岸壁上に大小10数株のアコウが点在する自生分布北限地である。大きいものは樹齢180年ほどと推定され、樹高7m、枝張り5mに及ぶ。

 

 

天然記念物 屋形石の七ツ釜(やかたいしのななつがま)

大正14年10月8日指定
唐津市湊大字屋形石
地質鉱物


屋形石の七ツ釜
 神功皇后伝説を持つ土器崎の、高さ40mに及ぶ玄武岩の断崖絶壁に、波の力により浸食された七つの海食洞がある。中央のものは、間口、高さ共3m、奥行きは110mもあり、小船で中に入ることができるほどである。
 ここの玄武岩の柱状節理は、傾斜したり倒れたりしているが、多くの柱が海中に没するさまは、ライトブルーの海とよく調和し、壮観である。

 

 

 

天然記念物 カラスバト(からすばと)

昭和46年5月19日指定
生息地 : 唐津市、東松浦郡玄海町
種の指定(地域を定めず指定)


カラスバト
 ハト科ハト目。留鳥。日本だけに生息し、よく茂った常緑照葉樹林に1羽から数羽で住んでいる。本県では、馬渡島(まだらじま)、加唐島(かからじま)、松島、高島などで生息が確認されている。全身がカラスのように黒く、紫や緑の金属光沢があるのが特徴である。ヤブツバキやスダジイなどの実を主な餌としており、木の枝や、木の隙間に小枝で巣をつくる。ドバトに比べて大きく、尾も長めで、ゆっくりとした羽ばたきで飛ぶ。「ウッウー」と低い声で鳴く。
(右写真:加唐島/撮影:福田司氏)

 

 

天然記念物 ヤマネ(やまね)

昭和50年6月26日指定
生息地 : 藤津郡太良町
種の指定(地域を定めず指定)


ヤマネ
 長崎県側の太良山系では早くから存在が確認されていたが、本県でも平成11年11月13日に生息が確認された。
齧歯目(げっしもく)ヤマネ科の哺乳類。体長7~8cm、尾長4~5cm。コルク色で背に黒い縦縞が一本あり、目のまわりが黒い。樹上で生活し、果実や昆虫を餌としている。冬は木の穴などで冬眠する。
(右写真:ヤマネの子/撮影:副島和則氏、鶴田靖雄氏)

 

 

天然記念物 八藤丘陵の阿蘇4火砕流堆積物及び埋没林(やとうきゅうりょうのあそ4かさいりゅうたいせきぶつおよびまいぼつりん)

平成16年9月30日指定
三養基郡上峰町大字堤字堤
地質


八藤丘陵の阿蘇4火砕流堆積物及び埋没林
 阿蘇山の火砕流の噴出は約30万年前に始まり、4回の大規模な火砕流の噴出があったことが知られているが、約9万年前の阿蘇4火砕流はこの中で最も新しく規模が最大であった。阿蘇4火砕流は、島原半島、天草下島、西中国(山口県宇部、秋吉台など)まで達している。三養基郡上峰町の八藤丘陵は、阿蘇山から約80km離れている。
 平成5年2月、八藤丘陵の地下3mから焼け焦げた倒木群が確認されたのを契機に本格的な調査が実施された。検出された倒木群の状況から、火砕流が来襲する前は巨木を含む大きな森林であったことが窺える。倒木群は根を東に頂部を西にして、いずれも根こそぎ倒された状態で検出された。

 

 

天然記念物 伊万里湾カブトガニ繁殖地(いまりわんかぶとがにはんしょくち) 

平成27年10月7日指定
所在地 伊万里市瀬戸町字川副新田

保護すべき天然記念物(動物)に富んだ代表的一定の区域 


カブトガニ繁殖地 カブトガニは剣尾綱(けんびこう)カブトガニ目カブトガニ科に属する節足動物である。種名にカニが含まれるが甲殻類ではなく、分類学上はカニよりもクモに近い。背面は甲羅に覆われ尾剣(びけん)と呼ばれる特徴的な剣状の長い尾を持つ。本種を含むカブトガニ科は、約2億年前の中生代・ジュラ紀にヨーロッパからアジアにかけて生息したとされるメソリムルスの化石と酷似しており、生きた化石とも呼ばれ、古生物学や進化生物学上貴重である。

 カブトガニは、かつて瀬戸内海のほぼ全域と九州北部の海岸一帯に連続して分布していたが、近年個体数が減少し分布域も縮小している。環境省レッドリストでは絶滅危惧1類に選定されており、国内での絶滅が懸念されている。

 伊万里湾内奥部では、カブトガニが産卵する砂浜とその幼生が生育する干潟が良好な状態で維持されており、カブトガニが安定的に繁殖している。また、地元保護団体により産卵地清掃や産卵観察会等の活動も盛んに行われている。

 

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