平成8年6月27日指定
佐賀市城内1-15-23 県立博物館
考古資料
柚比本村遺跡は、鳥栖市柚比町の脊振山地から伸びる丘陵上に所在する。平成5・6年度の佐賀県教育委員会の調査で弥生時代中期を中心とした集落・墳墓群が確認できた。
中期初頭の墳墓群は、大型の墓壙をもつ木棺墓を中心に、甕棺8基で構成される。中心の木棺墓には、石製把頭飾を伴う細形銅剣が副葬されていた。この銅剣はほぼ完形で鋳上がりもいい。現存長30.1cm。
中期前半期の甕棺墓は10基で構成され、内5基に銅剣が副葬されていた。特にそのうちの1基の銅剣は玉飾りの付いた赤漆塗りの鞘を伴う優れたものである。その他青銅製把頭飾も出土した。
中期後半の墓地には3基の甕棺と1基の石蓋土壙墓が営まれる。このうち1基の甕棺から鉄剣とガラス製勾玉が出土した。